悪魔(おとな)のためのコミュニケーション【悪魔(おとな)のためのコミュニケーション】
絶対的な強さと理知を備え、孤高に己が道を往くは悪の美学……ではあるが、しかし悪魔である以上、綺麗事ばかり言ってはいられない。多勢に無勢、複数でたった一騎の敵を取り囲み手際良くカタをつけるのが定石というもの。それを卑怯だなどと糾弾される筋合いなどない。何せ、此処は悪魔巣食う魔界なのだから。
「最近は歯応えのある輩がおらんな、つまらん」
「流石は我が主。強過ぎるというのも困りものですね」
まさにその美学を貫くように鮮やかに敵を蹴散らした主人の手元でカグツチの矛が焔を纏い、燻って魔力を持て余している。
暴君ヴァルバトーゼ。オレが忠誠を誓い行動を共にするようになってからというもの、この人には事あるごとに驚かされてばかりだった。敵と対峙すれば槍一振りで薙ぎ払い、オレの出る幕などほとんどない。せいぜい敵の頭数が多い時に主人の背を守る程度のもので、仮にオレがいなくとも、吸血鬼は敵の数をその力で捩じ伏せただろう。
圧倒的な魔力と戦闘技術。それ故に、何者かと手を組んだり、あえてコミュニケーションをはかる必要もなかったに違いない。魔界を一人闊歩する強大な力にも存分に驚かされたが、一方でこの人のコミュニケーション下手にも手を焼いた。ともすれば気難しく思えてしまうような言葉選びに、いかにも損をしそうな性格だと同情さえした。興味なさげに放たれた先の「つまらん」も、シモベが出来たというのにこう簡単に戦闘が終わってしまっては味気ないですね、とか、本当はそれぐらいの意味なのだろう。
主の言うところの「仲間」としてそばに居てようやく分かるようになってきたことだが……暴君と畏れられる吸血鬼様本人は至って温厚で穏やかな人格と言える。しかし、その悪魔らしからぬ卓越した落ち着きがまた、血の気盛んな悪魔たちの神経を逆撫ですることがままあった。
そんな主人がたった一人作った仲間……オレ、フェンリッヒのことは随分と気に掛けているようで、時折こうして「コミュニケーションをとろうと」してくることがあった。けれどもそれはぎこちなく、むず痒いものであったように思う。
オレとて主人のことを深く知りたい気持ちがなくはなかったが、とはいえやはりオレたちは悪魔で、戦闘における必要最低限の連携が取れれば良いとも思っていた。思っていたのだが。
この日、オレは主人の言い付けでコミュニケーションの勉強を嫌というほどさせられることになる。そんなことはつゆ知らず、靡く吸血鬼のマントにさえも見惚れていた。
◆
「いかがされましたか、閣下」
「フェンリッヒ、コミュニケーションの練習をするぞ」
夜更け、俺の部屋に押しかけて来た主は開口一番、そう言った。頭を抱えるのをぐっと堪え、体裁良く理由を聞き返してやる。どうしてこの人はいつも唐突なのだ。
これは話が長くなりそうだとひとまず主人を自室へ通し、椅子に腰掛けさせる。簡素な椅子と暴君の迫力があまりにもアンバランスで妙だった。
「俺たちはこれまでの戦闘において連携したことがあっただろうか」
「連携……というよりも分担、でしょうか。あえて連携するまでもなく効率良く戦えているかと思いますが」
「これまでは良かったのだろう。だがこれから苦戦を強いられる戦闘がないとも限らん。仲間として絆の力を引き出すつもりが、互いがいることでかえって足を引っ張るようなことがあっては本末転倒というものだ」
この人は絆について語ることがあった。絆だけではない。人間の持つ独自の力に魅せられていた。あの満月の日、手負いの俺を追いかけ救い出してくれたのも、きっとそれが理由で……風変わりな主人の思想にとかく口出しする気は無かったが、悪魔らしからぬ発想とその行動には心から驚嘆させられ、度々肝が冷えたものだ。
「そのようなこと、余すほどの力をお持ちの貴方様には有り得ぬ話です」
「どうだろうか。例えば……今のお前は広範囲にわたる攻撃を躊躇いなく放てるか? この一瞬、一撃放てば敵は壊滅する。だが同時に俺を巻き添えにすることになる。お前ならどうする」
言い淀めば、その迷いが機を逸すると言っている、と低い声でたしなめられる。味方がいれば有利だなどと慢心してはならぬことを覚えておけ。仲間がいる故に最適解を選べない。それが枷となることもある。閣下はオレにそう説いた。
「いやなに、お前の攻撃に巻き込まれたとて……やられてやるつもりはないのだがな?」
主人は不敵に笑う。穏やかさの中に、それでも好戦的な側面が滲めば、この人も間違い無く悪魔であるのだと思い知らされる。
「前置きが長くなったが、」
そう言って閣下はオレの頭から爪の先までを見た。主人とはいえじっと見られるというのはどうにも居心地が悪い。
「俺たちは晴れて仲間となったのだ、息を合わせる必要がある。その為には何でも言える風通し、そして距離を縮める為のコミュニケーションが最重要だという結論に至った訳だ」
目の前の男は満足そうにそう言った。どういう訳だ。またこの人は影響されている。確実に人間の発想だ。
「お前は言葉が堅過ぎるきらいがある。その堅苦しい敬語は一旦やめてみろ。今宵は無礼講としようじゃないか」
そう告げたのは何処かのワンマン経営者か、はたまた価値観の古い人事部長か。いいや、魔界で暴君と畏れられる吸血鬼、俺の主人だ。その上、その表情は何処か得意げにも見える。
「と、言われましても……」
「ワンマン経営と謳われていたラスボスですら昨今は部下の福利厚生をはじめ、職場の労働環境の保全に余念がない。魔界は今や人材育成および優秀な人材確保に躍起になる時代を迎えているのだぞ。善き上司なくして善き部下は根付かない」
「上司……かどうかはさておき、ヴァル様は善き主人ではあります。私には何の不満もございませんが」
「モノを言いづらい職場では不満も隠してしまうというもの。その様付けも禁止だ。俺のことはヴァルバトーゼと、昔のようにそう呼ぶが良い」
一度こうなると主人は言うことを聞かない。どうせすぐに飽きるだろうと踏んで肩をすくめると、生返事をした。
「善処しよう……」
「ほれ、試しに呼んでみろ、俺の名を」
「ヴァルバトーゼ……っぐ、違和感が……」
「フム……懐かしくも面映いな」
「……やはりやめませんか?」
「フ、主人の命を聞けぬと言うか。優秀な、お前が?」
楽しそうに笑う主人に何となくこそばゆい気持ちになる。悪魔の価値観からは少しずれているが、根本は真面目な人なのだとこの間、時を共にして分かってきた。
「かく言う俺も……得意では無いからな」
コミュニケーションというやつが。そう言うと主人は立ち上がり、俺の銀の髪に手を伸ばす。主人が俺の髪を撫でる時、それはオレを夜に誘うための合図として、時たまなされることだった。思いもよらない唐突のお誘いにどきりとする。
歳上のこの人は、行為中こそ控えめであるが誘うその時はサキュバスも顔負けの扇情っぷりなのだ。オレはぐらり理性を揺すられ、抵抗する術もなく毎夜陥落している。そして今日もそれは避けられないだろうとの予感があった。
閣下の指先で癖の強い銀の髪がくるりととぐろを巻く。いつもなら、オレからこのままベッドへ誘導してやるのだが、執事は主人の言い付けを守るもの。今夜は趣向を変える必要があるらしい。心の中でくすりと笑って、主人へと告げる。
「何か?」
「……?」
分かってもらえると思うのは傲慢で、自己満足で、一方通行のコミュニケーションだ。自分を分かってもらうための努力をしなければならない。そのための方法の一つが言葉であり、一つが態度なのであろう。
頭上に疑問符を浮かべ困惑した様子の主人に、ヒントを出してやる。
「欲しいのならそう言わないと分からない。相手に伝わらなければコミュニケーションにはならないんじゃないか」
「その言い草……分かっているではないか!」
「さあ、何のことやら。苦手なら尚のこと、気持ちを言語化する訓練が必要だと俺は思うが」
ヴァルバトーゼ、お前はどう思う?
そう問う狼男のギラつく瞳に、主人が口をつぐんでしまえばすかさずそこへ口付ける。恥ずかしがり屋の貴方のために、最初の一歩はサービスです。そんなことを心で唱えながら、主人の身体を壁際へと追いやって、逃げ道を塞ぐ。口内へ舌を差し入れれば微量の魔力が滲む互いの唾液が、絡み合う。
「どう?」
「……ん……」
答えを促すよう、ぴたりオレの動きが止まれば不満気な目がこちらを見る。貴方が何を言いたいのか、手にとるように伝わります。けれど、これは訓練ですから。そう心を鬼にして知らんふりをする。
「……悪くは、ない」
「フフッ、なんだよ、それ」
決して「良い」とは言わぬ天邪鬼さがくすぐったい。これで許してやることにして、顎を持ち上げ再び口付けを再開する。待ち遠しそうに勃っている胸の突起をなぞってやれば、閣下の息は上がり、途端にキスもたどたどしくなる。槍一振りで全てを業火に包む恐ろしいこの人を愛おしいと、そう思ってしまう。我ながらどうかしている。
今にも腰が抜けそうな主人を優しくベッドへ押し倒してやると、己の中の意地の悪さが再びむくむくと湧き上がる。
常であればこの後は愛撫を落としながら少しずつ衣類を剥ぎ取ってやる手はずだが、例によって今日はそうはしなかった。
ベッドに仰向けの無防備な主人をしばらく黙って眺めていると、何かを察したらしい。けれども、脱がせろと言葉を発することは彼の矜持が許さなかったのだろう。あろうことか、主人は自分で服を脱ぎ始めた。マントを投げ捨て、シャツのボタンを外し、遂にはズボンのファスナーにまで手を掛けた時、その行為に咄嗟に主人の手を止めた。
「オレが悪かった、意地悪が過ぎた」
「……」
「もうしないから」
拗ねている主人へと優しく囁くと、残りの衣服を脱がしてやり、その滑らかな肌を堪能した。そして、オレたちはいつもと変わらず堕ちていった。
主人の苦しそうな喘ぎ声に罪悪感を覚えないと言えば嘘になる。しかし、興奮が、支配欲が、それをゆうに超えて行った。貪る様な性交にまるで獣のようだとも思ったが、それでも主人の奥へと打ち付ける腰は止まらない。自分の下でガクガクと痙攣するのを見ても、止めてやる余裕など、この人を前に持ち合わせてはいなかった。抜かずに律動を繰り返すと苦しげな声が一転、主人からは次第に甘い声が漏れ始める。隠されている顔を見たくなり、腕を退ければそこには火照った顔の主人がいて。
「はっ……ぁ…やめ……」
「やめろって……? 相手の目を見て話すのはコミュニケーションの基本じゃないか?」
「ン……ぅ、そ、それもそう、か……っ……?!」
閉じようとする脚を力任せに開かせ、奥へ奥へと迫る。吸血鬼の不健康なまでの白い肌に目が眩む。此処に消えない痕を、つけてしまいたい。顔を赤らめて抵抗する主人に積極的に声を掛けてやる。
「こう言うのが好きなんだな、ご主人さまは」
「ちがっ、やめろ……!」
「やめて良いのか?」
「〜〜っ!」
主人の足先が掻くシーツの音が耳に気持ちいい。言葉にしてやると如実に反応が良くなるのが面白かった。恥ずかしい、そう思いながらも感じてしまっているとは、本当に困ったお方だ。
ぎゅうと枕に込められる力が強くなる。必死に快楽に耐えていることが分かればこちらまで身体が熱くなる。
「我慢なんかする必要ないだろ」
「……俺にも羞恥心はある」
「散々あれこれしておいて何を今更」
我慢せず気持ち良くなったほうが良い、悪魔ってそういうものだろ? にやりと誘うがお堅い暴君様は乗ってこない。それならばと次の一手を打つ。
「恥ずかしいなら顔を見ないで済む体位を試してみるか?」
これなら見えやしないから、存分に乱れると良い。加虐心をくすぐられ、繋がる体勢を変えていく。
背中側から抱えて膝に座らせ、脚をMの字に開いてやると休ませる間も与えずそのまま下から突き上げた。ぱちゅんと音が卑猥に響けば主人の肩は震え、その後は律動に合わせて跳ねた。先ほどまでよりよっぽど恥ずかしい体勢だ。
「…はっ…ぁ……」
「気持ちいい?」
「ゥ…んっ……きもち…い……?」
溶けた顔の主人を背後から覗き込めば、心がざわめく。どうして問い掛けに疑問系で返すのだ、この人は。暴君の威厳はどこにいったのです、閣下。
もっとこの人の知らない顔を見てみたい。そんな気持ちで、何度も何度も突き上げる。はしたない格好が二人の背徳を盛り立てれば、卑猥な水音はその音量を増していく。放置されていた主人の雄にようやく指を這わせ、その感度を高めてやると閣下は嫌だと子どものようにごねた。言葉と、身体がこうもちぐはぐな主人をそばで感じるのはなんとも愉快だった。俺だけがこの人の暴君ではない側面を知っている。
「ぁ…あ……いっ……く…」
そろそろか、とスパートを掛けようと腰を掴み直した時、慌てたような主人の声が聞こえて来た。
「は、ぁ、フェンリッヒ…待ってくれ」
「待てって? ここまで来てお預けは無しだからな……これだけ煽られて、こっちだってもう余裕なんかない」
「違う、そうではない……その…」
「やはりお前の顔を見て、したい…のだが……」
そう告げられたのはオレの都合の良い幻聴か。妄想か。狙ってやっているのならこれは我が主人の恐るべきコミュニケーション能力だ。もし狙ってやっていないと言うなら、悪魔的なその才能が、やはり恐ろしい。
もう我慢ならない。どうしてがたいの良い男に、暴君と呼ばれ畏れられるこの人に、こうも愛おしさを覚えるのか。独占欲を抑え切れないのか。頭が沸騰するようで、混乱し、もはやオレは正気では無い。この人の全てを奪い去りたい。
「どうした……?」
「ああ、もう、何でもない!」
首を痛めぬよう頭を支え、正常位の体勢に変えてやり、薄い唇にキスを落とす。ぎゅうと抱き締め腰を早めると主人の塞がれた口から再び嬌声が漏れる。性感を刺激され、反射的に出る意味を為さない擬音の中に時折混ざる主人の感情──(好きだ)(気持ちいい)と発される不鮮明な言葉には気付かぬままで──思わず目の前の人の名を呼んだ。中で締め付けられ、快楽の波が腹の底から競り上がってくる。
「ハ、ァ……ヴァル、さま……」
「〜〜ッ……! ヴァルバトーゼと呼べと、言ったろう……」
白濁が、主人の中からじわと溢れて来る。果ててしまえば、頭の中に急速に現実が舞い戻る。やってしまった。下で息を整える主人に視線をやると、気まずそうに、けれど此方を真っ直ぐに見つめていた。上気した艶っぽい上目遣いにどきりとして咄嗟に目を逸らすと、頬に手が伸びてきて、強制的に視線を合わせられる。
「目を逸らすな」
「……もう、お許しください!」
にやり笑いオレを見上げる主人はしたり顔だ。首元にはじっとりと汗が滲んでいる。
「……クク、コミュニケーションの練習は終わりか? すっかり敬語に戻っているではないか」
主人に言われてはたと気付く。歪なコミュニケーションに二人、笑ってしまえばもう、訓練だとかそんなことはどうでも良くなってしまった。ぎこちない言葉遊びはもうやめた。手首を引き寄せ、汗ばむ首筋にそっと口付ける。その表情から、息遣いから、何もかもが伝わってくる。
今この部屋に満ちる気持ち。悪魔がそれに名を付けることはない。名をつければオレたちは悪魔ではいられなくなってしまうに違いない。
勿論、この人の全てなど分からないし、分かるつもりもない。オレもこの人に全てを曝け出す気はないし、知られるつもりもない。悪魔のコミュニケーションは、人間のそれとは違う。けれど、それで良いのだろう。
「フェンリッヒ、」
「はい、ヴァル様」
伸ばされる手を取り合い、人肌に込められた熱を知る。交わされる柔らかな視線で通じ合う。
心を酌み交わすのに必ずしも言葉が必要ではないことを、悪魔たちは知った。二人の時間を慈しむよう、月も空の黒へと静かに溶けていく。
◆
朝食の、グラスに揺らめく鮮血を運んで部屋へと赴くと、朝から主人は熱心に読書に耽っていた。思えば昨晩の情事の後、ささやかなピロートークをこなして閣下は自室に戻ってしまわれた。切り替えが早いのか、気恥ずかしかったのか……気まぐれな主人の心を読み解くのは難しい。その心は定かではないが、このさらりとしたところが悪魔らしく、後腐れなく、程良い距離感なのだ。まさか大の大人が、それも悪魔が……やることをやった後で相手が隣にいないのは寂しいなどと思うはずもないのであって……そんなことを自分自身に言い聞かせる。そうだ、オレは決して寂しかった訳ではない。
主人を取り囲む山のような本になんとはなしに目をやると、そこには驚くべきタイトルの数々が積み上げられており、目を見張る。
「『より良い職場のコミュニケーション』『部下の褒め方育て方』……ヴァル様、これは一体……?」
「ん?」
オレの声に反応した主人が本から顔を上げてこちらを見る。ともすれば主人の身体は本の山に埋もれてしまいそうだ。
「初めて仲間というものを持ったからな。シモベとのより良いコミュニケーションのとり方を模索していたのだ。物は試しに人間の本を参考にしてみているのだが」
「まさか昨夜コミュニケーションがどうとおっしゃったのは……」
強面の主人が。たった一人のシモベのために。山ほどの書籍で得た知識を実践する、この意地らしさ。……全くもってその方向性は間違っていた訳だが、最早過ぎたこと。オレも散々楽しんでしまった手前、何も言うまい。
「ビジネス書によればメラビアンの法則、というものがあるらしい。コミュニケーションにおいて言葉そのものが相手に与える影響はたったの7%に過ぎん。つまり表情、仕草、あるいは声のトーン等の非言語コミュニケーションを大切にせよ、と説くものだった。言葉だけでは伝わらないものがあると。……心の距離とやらは縮まっただろうか。俺は、お前の良き主人となれているか?」
ぱたり、本が閉じられ、向けられる声色が少し柔らかいもののように思えたのはきっと気のせいではないのだろう。
「貴方という人は……あんなことせずとも、私はとっくに貴方をお慕いしています」
「そうか。……俺に心を許す限り、たまにはまた呼んでくれ、ヴァルバトーゼと」
そうは言われたものの、オレは頑なに主人を呼び捨てで呼ぼうとはしなかった。恭しい敬語も相変わらずだ。
何故かって? そんなの、決まっている。また「お前は言葉が堅い」と言って、コミュニケーションの仕方を教えてほしいから。