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    hjn_airr

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    hjn_airr

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    ぶっちゃけ後半は酔った勢いなんだなぁこれが…シラフだと恥ずかしくて読み返せなかったのでまた呑んだ時にでも確認して手直し(あれば)してpixivにUPしますね…すみません…

    ##土斎

    【土斎】はじめちゃんが小さくなる話




    「…うん!霊基異常だね!」
    「たま~によくあるんだよね…」
    「たまによくあるってどういうことよ、マスターちゃん」

    突然我が身に降りかかった異常事態に斎藤は小さくなった手を閉じて開いてをしながらため息をついた。

    「そうだ、肉体は幼くなったが精神はどうかい?記憶にどこかおかしな所はある?」
     ダヴィンチの質問攻めに辟易としながらひとつひとつ答えていく。


     ダヴィンチによると幼い姿に引きずられて精神まで幼くなる場合があるようだが斎藤に変化は感じられない。特に変わりはない…はずだ。
     カルデアには同一人物のサーヴァントもいる。例えばリリィやオルタ。沖田もそれだ。年齢が異なるサーヴァントは晩年の記憶に実感がなかったりするようだが自分が思う限り小さくなる前と同じなはずだ。

    「受け答えを見る限りは大丈夫そうだね。でもメディカルチェックと暫くはモニターさせて!これ以上なにも起きないとは限らないしデータも取っておきたいからさ!」
    「一ちゃんゴメン!いつも通りなら1、2週間で戻るはずだから…!姿が変わって大変なところ申し訳ないけど協力してくれないかな」
    「一ちゃん呼びは…あー…いや、マスターちゃんの頼みとあれば積極的に協力させてもらいますよ」

     やると決まれば早く移動しましょうや、と二人を急かす。ここはマスターの部屋だ。誰が急に訪ねてきてもおかしくはない場所。沖田と土方に会いたくないのだ。あの二人に見つかれば何を言われるか、何をされるか。きっとろくなことにならないだろう。だから検査などパパっと終わらせて一刻も早く自室に戻ってしまいたい。

     それはフラグっていうんだよ。そう後にマスターに教えて貰った。


    「マスター!失礼しまーす!」
    「ゲッ…」
    「あ、沖田さんそれに土方さんも?どうしたの?」
    「いや~ぐだぐだメンツで集まろうとなりまして、斎藤さんたら自室にいないんですもん。食堂かな、と思ったのにいないのでマスターに訊ねてみようかと!あれ?ところでこのお子さんは?」
    「斎藤だろう。何をしているんだ」
    「あれ?土方さん気付いちゃった?」
    声が聞こえると同時にマスターの後ろに隠れるもあっけなく見つかってしまった。


    「おい、どこへ行く」
    「いや…あはは」

    この姿に慣れないせいもありすぐに捕まってしまった。そして威圧感がすごい。本当の子供なら泣いてしまうレベルだ。

    「えぇ~!この子斎藤さんなんですか!?」

    あっ確かにこの顔は斎藤さんですね!と今度は沖田にヒョイと持ち上げられる。

    「え~コホン、わるいけどそろそろお開きにしてね。メディカルチェックとかしておきたいし」
     助かった。これで解放される。

    「終わったら連れて来い。此方で面倒を見る」
    「えっ副長、大丈夫ですって」
    「うーん…確かに一ちゃんはここに来て日も浅いし…急に小さくなって何かと不便でしょ?折角だし誰かと一緒にいた方が良いんじゃないかな。土方さん俺からもお願い」
    「うえぇ…マスターちゃんまで」
    「やった!斎藤さん、先に行ってますからね!遅れても大丈夫ですので!」
     マスターちゃんまで勘弁してよ、とそんな目でマスターを見るがニコっと笑みをこぼされた。ちくしょうこっちの思いに気がついてないな。…いや、コイツはむしろわかった上でやっているのか?

     集会などと銘打っているが実際は駄弁って茶や菓子を飲み食いするのが常なのだ。参加などしたらネタにされて遊ばれるに決まっている。終わったら気づかれる前に自室に戻ってやろう。そうこっそりと決意を固めたのだった。

    ──────────

     想像していたよりもあっさりと斎藤は解放された。そっと部屋の外を覗くが誰もいない。待ち伏せはされていないようだ。霊体化はうまくできないことが判明したのでキョロキョロと慎重に周りを確認しつつ自室へ戻る。

    「はー無事到着っと」
    「終わったか。思ったより早かったじゃねぇか」
    「は、はァアアア!?な、なんで居るんですか!?集会、あったんじゃ」
    「面倒を見ると言っただろう。それにお前が素直に顔を出すとは思わねぇしな」
    とニヤリと笑う。
    あぁ読まれていた。まさか自室で待ち伏せされているとは。
    「そ、そんなことないですよぉ?」
    「どっちでもいい。行くぞ」
    「…はーい」
    土方が部屋を出る。斎藤もそれに倣って着いていくがどうも歩幅が違うせいで小走りとなってしまう。

    「!?ちょ、うわ、突然抱えないでくださいよ!!」
    「ピーピー騒ぐな。歩くのが遅せェんだよ」
    「だからって!あーもう好きにしてくださいよ…」


    急に抱え上げられて驚くが暴れて落ちても嫌なので大人しく抱えられる。それは彼なりの優しさなのでは、と思ったが斎藤は自身のその感情に気づかないふりをした。

    ──────────

    ああ、どっと疲れた。案の定玩具にされて遊ばれた。主に沖田と信長だ。マスターが信長を呼びに顔を出さなければ中々お開きにはならなかっただろう。

    「斎藤さーんお蕎麦伸びちゃいますよ?」
    「うん…」
    「なんだ、眠たいのか?」
    「…そんなことない、です」
     少し瞼が重いだけ。蕎麦はまだ食べ途中だ。量が始めより少し増えたような気がするのはきっと気のせい。少しだけ、と抗えず重い瞼を閉じた。

    「んん、」
    「おーい、…駄目ですね。落ちちゃってます」
    「ったく…沖田、部屋に運ぶから代わりにソレ片付けてこい」
    「はーい分かりました。あっ土方さん、斎藤さんに変なことしちゃだめですよ?今の斎藤さんは子供なんですから!」
    「…ガキには興味ねェ」
    「ふふっどうだか」
    イタズラっぽく笑う沖田をあしらいながら、土方は熟睡しているのか全く起きそうにもない斎藤を抱える。


    ─────


    「ハッ…あれ…?食堂じゃ、ない?僕、メシ食ってて、えっと」
    「起きたか?」
    「うわァ!?ふ、副長!?どうして!?」
    「どうしてもなにもテメェが寝こけたから俺の部屋に運んだ。それだけだ」
    「副長の、部屋…?」

     次第に落ち着きを取り戻しここは、と周りを見る。確かに副長の部屋だ、物が少なく一部が畳張りになっている落ちついた部屋。頭の中が少しすっきりした気がする。
    「食事中だったのに僕、寝ちゃったんですか…?」
     うそでしょ、と土方を伺うとふっと笑われる。
    「クク…本当にガキじゃねェか」
     疲れてメシ食って腹一杯になったら昼間か?そう言われ顔が真っ赤になる。返す言葉もなくぐっと唇を噛むはめになった。

    ─────

    「斎藤さぁーん手合わせしましょうよー」
    「うわ沖田ちゃん、揺すんないで。ていうか僕まだ姿戻ってないよ」
    「でも数日経ったしその姿には慣れてきたんじゃないですか?」

     少しだけ!ちょっとだけでいいですからー!とさらに揺すられる。確かにこの姿にも慣れたし実際やることがなくて暇だった。土方さんは用事があるそうで席を外している。
    「あ、マスター!良いところに!斎藤さんとシミュレーションルームで手合わせしたいんですけど!」
    「うーん戦闘能力に問題ない、だったハズだし…ダヴィンチちゃんに確認とってみるよ」

    「OK!いいよー。でも時間は決めさせてもらうし何かあったらすぐに止めるからね。」
    「わーい!では今すぐに用意しましょう!」
     なんとあっさり許可が降りた。戦闘能力には問題ない、ということだが結局はデータが欲しいから、ということが大きそうだった。そして時間制限を設けてくれたことに感謝する。体を動かしたいが沖田と手合わせとなるといつになっても解放されないに決まっている。なんせ止めてくれそうな土方が居ないので。


    「つかれた…」
    「小さかろうと容赦はしませんとも!」
    定められた時間いっぱいまで夢中になって手合わせをしていた。久々に体を動かしたが鈍ってはいないようでホッとした。

    「沖田ちゃーんご飯行こ」
    「なに食べます?」

    うーんコロッケ蕎麦かな、またですかぁ?好きですねぇと会話をしながら食堂までの道を歩いた。




    あの日から成り行きで毎日土方の部屋で寝ることになっていた。
    「ひじかたさん」
    「うるせぇぞ」
    「ダメですか?」
    「ダメに決まってンだろ」
     昼間沖田と手合わせをしたせいか妙に興奮してしまっていた。それに毎日土方と同じ部屋、同じ布団で寝ている。そもそも子供の姿になる前は体を重ねていたのだ。生殺しにもほどがある。要は我慢の限界でもあったのだ。そっと誤魔化してきた思いが今日の手合わせがきっかけで我慢ならなくなったのだ。もう、いいじゃないか。せめて少しだけでも。

    ダメですかぁ?と土方の腹に馬乗りになり胸元をつう、と撫でる。

    「ガキとヤる趣味はない。何度言やァわかるんだ。」
    「ガキはこんな誘いかたなんてします?」
    「そもそもモニター取られてるだろ。沖田と手合わせしたから後一日と。忘れたか?ヤッてる最中に飛び込んで来られたい趣味でもありゃあ別だがな。わかったらすぐ寝ろ」
    「ぐっ…」
    でも、妙に興奮しちまって、寝れねぇのはたしかなんですよ、そう小さく呟くと待ってろと言って土方が部屋を出ていく。
    「あー…やっちまった」
    軽蔑、されただろうか。そんな素振りはないが呆れて出ていってしまったのではないかという思いが頭を過り気持ちが下がっていくのを感じた。

    「待たせたな」
    あー、とかうー、とか声を発しながら頭を抱えているといつの間にかマグカップを手にした土方が戻っていた。
    「あー…おかえんなさい」
    「ちったァ頭は冷えたか」
    「…それはもう、十分に」
    そうか、と呟きぐいとマグカップが押し付けられる。
    「ホットミルク?」
    「蜂蜜入りだ。よく眠れるとよ」
    「へぇ…」
    ずず…と飲むとぽかぽかして甘い匂いが気分を落ち着かせる。次第に気分もふわふわとしてきてこれならすぐにでも眠りに落ちそうだ。
     来い、と呼んでくれた土方の胸元に潜り込む。
    すり、と頬を寄せると土方の落ち着く匂いが広がる。トン、トン、とリズムよく背中を叩かれ瞼が重くなる。
    「我慢してンのがお前だけだと思うなよ」
    うつらうつらとした斎藤の耳にそう呟く声が聞こえた気がしたが意味を理解する前に斎藤は眠りに落ちていった。


    それから数日。
    「やっと戻った!戻りましたよ土方さん!」
    「そうか、ならあの日の続きといくか」
    「え、ちょ、ア…待って!」
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    hjn_airr

    CAN’T MAKEぶっちゃけ後半は酔った勢いなんだなぁこれが…シラフだと恥ずかしくて読み返せなかったのでまた呑んだ時にでも確認して手直し(あれば)してpixivにUPしますね…すみません…【土斎】はじめちゃんが小さくなる話




    「…うん!霊基異常だね!」
    「たま~によくあるんだよね…」
    「たまによくあるってどういうことよ、マスターちゃん」

    突然我が身に降りかかった異常事態に斎藤は小さくなった手を閉じて開いてをしながらため息をついた。

    「そうだ、肉体は幼くなったが精神はどうかい?記憶にどこかおかしな所はある?」
     ダヴィンチの質問攻めに辟易としながらひとつひとつ答えていく。


     ダヴィンチによると幼い姿に引きずられて精神まで幼くなる場合があるようだが斎藤に変化は感じられない。特に変わりはない…はずだ。
     カルデアには同一人物のサーヴァントもいる。例えばリリィやオルタ。沖田もそれだ。年齢が異なるサーヴァントは晩年の記憶に実感がなかったりするようだが自分が思う限り小さくなる前と同じなはずだ。

    「受け答えを見る限りは大丈夫そうだね。でもメディカルチェックと暫くはモニターさせて!これ以上なにも起きないとは限らないしデータも取っておきたいからさ!」
    「一ちゃんゴメン!いつも通りなら1、2週間で戻るはずだから…!姿が変わって大変なところ申し訳ないけど協力してくれないかな」 4271

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    hjn_airr

    CAN’T MAKEぶっちゃけ後半は酔った勢いなんだなぁこれが…シラフだと恥ずかしくて読み返せなかったのでまた呑んだ時にでも確認して手直し(あれば)してpixivにUPしますね…すみません…【土斎】はじめちゃんが小さくなる話




    「…うん!霊基異常だね!」
    「たま~によくあるんだよね…」
    「たまによくあるってどういうことよ、マスターちゃん」

    突然我が身に降りかかった異常事態に斎藤は小さくなった手を閉じて開いてをしながらため息をついた。

    「そうだ、肉体は幼くなったが精神はどうかい?記憶にどこかおかしな所はある?」
     ダヴィンチの質問攻めに辟易としながらひとつひとつ答えていく。


     ダヴィンチによると幼い姿に引きずられて精神まで幼くなる場合があるようだが斎藤に変化は感じられない。特に変わりはない…はずだ。
     カルデアには同一人物のサーヴァントもいる。例えばリリィやオルタ。沖田もそれだ。年齢が異なるサーヴァントは晩年の記憶に実感がなかったりするようだが自分が思う限り小さくなる前と同じなはずだ。

    「受け答えを見る限りは大丈夫そうだね。でもメディカルチェックと暫くはモニターさせて!これ以上なにも起きないとは限らないしデータも取っておきたいからさ!」
    「一ちゃんゴメン!いつも通りなら1、2週間で戻るはずだから…!姿が変わって大変なところ申し訳ないけど協力してくれないかな」 4271