雰囲気いつものように部屋で2人ソファーに座って、くだらない雑談に花を咲かせていた。
冗談を言い合って次々話題が変わっていく。
目の前に置かれた炭酸飲料の入ったグラスは結露してテーブルを濡らしている。
ふと、会話が途切れた瞬間、目があった
今この瞬間まで意識していた訳ではないのに
部屋にふたりきりで
窓からは生温い風が吹いていて
逸らされない視線がそこにあって。
そんな状況がそうしろと言っている気がしてしまう。
俺は、彼女は期待している?
ぽってりとした唇が誘うように少し開いている
そこに吸い寄せられるように、触れて、それで
長い時間だったのか、それとも一瞬だったのかわからない
褐色の首筋を伝う汗を舐め取ってやりたいと思ったが、ああ、そんなことをしてしまえば後は転げ落ちるだけだなぁと動かない頭でぼんやり考えた。
夏の暑い日だった。