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    pagupagu14

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    pagupagu14

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    育成計画時空を想定してます。王馬、イカサマ術とか知ってそう~~ってのと最近実況見てる某ゲームから着想を得て書きました!王馬の掌にころころと転がされてるけれど自分を見失わないゴン太が大好きだよ…

    #新弾丸論破V3【腐】
    #王獄
    wangJue

    Winner 「王馬くん…イカサマしてるよね?」
    「えっ、イカサマ!?俺ほど真剣勝負を愛している男はいないっていうのに!?最原ちゃんってばひどいな~~!」
    わざとらしく声を上げる王馬くんを僕は軽く睨んでみるが王馬くんは肩を竦めるだけだった。
    「まあ、仮にオレがイカサマしていたとしてさ…それがどんなものか最原ちゃんは分かってるの?」
    「それ、は――」 
    「最原ちゃんは探偵なんだからさ。オレがイカサマしてるっていうならそれがどんなものなのか暴いてくれないと」
    そう言いながらまた王馬くんは何度目にもなる勝利を僕から搔っ攫っていった。
    「……はい、またオレの勝ち~。で、わかった?オレの勝利の秘密」
    「………まだ」
    「じゃあ、イカサマしてるって証明できないね~にしし」
    やっぱり僕の何枚も上手な王馬くんにがっくりと肩を降ろした時だった。僕と王馬くんが勝負を繰り広げる教室に百田くんとゴン太くんが入ってきた。
    「な~にやってんだ?終一、王馬。」
    「…トランプ?」
    すると二人――ゴン太くんが入ってきたのを見た王馬くんはさっさとカードを回収するとカードをシャッフルしだす。
    「にしし、暇だったから最原ちゃんと遊んでたんだよね~。ゴン太とついでに百田ちゃんもやる?」
    「ついでってなんだよ!」
    「いや~ついででしょ、百田ちゃんは」
    「何を~…!」
    そう百田くんを煽る王馬くん。しかし反対にゴン太くんは不安そうに眉を下げた。
    「…その、ゴン太、トランプやったことなくって…迷惑になっちゃうよ」
    「大丈夫だって、ゴン太でも出来る簡単なやつだからさ」
    「本当…?」
    「本当本当!」
    そう言って王馬くんの言うがまま僕、王馬くん、百田くん、ゴン太くんで【ババ抜き】をすることになったのだった――。
    ***
     「やるなら罰ゲームがあったほうが燃えるよね~、負けた人はゴミをゴミステーションまで捨てに行くってことでどう?」
    という王馬くんの言葉に満場一致で頷く。ただきっとこの勝負は僕か、もしくはゴン太くんが負けるんだろうな、と思っていたから。だから、すこし拍子抜けしてしまったのは事実だった。だって、最終的に負けてしまったのはまさかまさかの王馬くんだったのだから。
    「あーあ、負けちゃった。運が回ってこなかったな~」
    そう、王馬くんは笑ってゴミ袋に手を伸ばす。
    「じゃ、約束通り行ってくるね~」
    「ま、待って!ゴン太も一緒に行くよ!」
    「…えぇ?ゴン太、一位の癖に付いてくるって言ってるの?」
    「うん!…だめ、かな?」
    「勝手にすれば~?ほら、さっさと来ないと置いていくぞ!」
    「ま、待ってよ!」
    さっさと歩いて行く王馬くんを追いかけるゴン太くん。その後ろ姿を見てはた、と気づくものがあった。
    「…ああ、そういうことか。やられたな」
    「ん?どうしたんだよ、終一」
    「いや?まんまと僕らは王馬くんの掌の上で踊らされていたんだろうなあって」
    「???」
    いつから計算のうちだったのかは分からない。けれど、この勝負は王馬くんの勝利とある意味では言えるのだろう。
    ***
     「ねえ、王馬くん!…どうしてわざとジョーカーを取ったの?それにわざと負けたのって…」
    「…なんだ気づいてたのか。ゴン太のくせにさ~」
    「気づくよ!」
    「ん~…そうだなあ。確かに勝負には負けたけどオレが欲しかったものは手に入ったからいいんだよ。オレにとっての勝負はババ抜きで勝つことじゃなかったから」
    「…どういうこと?」
    肝心なところを理解しないゴン太に苦笑する。
    ――まあ、わざと負けたのはゴン太の言う通りで百田ちゃんは分からないけど最原ちゃんは気づいてしまっていると思う。オレの勝負はゴン太が教室に入ってきた時点で始まった。最原ちゃんとカードゲームをしていたのはただの暇つぶしに過ぎなかったけれど。そしてゴン太とついでに百田ちゃんに勝負をしかけた。ゴン太がジョーカーを持っていたのはすぐに分かった。ほんっとに考えてることがすぐ顔に出るっていうか…だから、可笑しくて、可愛くて、そしてジョーカーを取った時の驚いたような顔といったら滑稽だった。負けた理由なんて本当に単純。ゴン太を信じたから。きっとわざとオレが負けたって知ったゴン太は罰ゲームを受けるオレについてくるはずだって。オレが信じた通りにゴン太は着いてきて、オレはゴン太と無事【二人きりになること】ができた。何か特別話したいことがあったわけじゃない。ただ、ゴン太といる時間が欲しかっただけ。ゴン太を揶揄って、ころころ変わるゴン太の表情をオレだけが見ていたい。ただ、それだけの願いのための策だった。
    「ま、ゴン太にはちょっと難しいかもね~!」
    「うう…確かにゴン太はバカだけど…でもバカだから教えて欲しいよ!…ねえ、どうして?」
    「そうだなあ…ゴン太がオレとのゲームに勝ったら教えてあげてもいいよ」
    「えっ、本当?」
    「さあ?嘘かもね」
    そう言って笑うとゴン太の一歩先を駆け出し後ろからゴン太のオレを呼ぶ声がする。追いかけてくる足音がする。
    ――うん、やっぱりオレは勝負に負けてない。勝負に勝ったんだ。欲しいものがこの手にあるのだから。
    -Fin-
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    pagupagu14

    DONE煙草の意味/王獄(V3)
    育成計画後のくっついてる王獄。大人設定です。
    王馬煙草吸いそう~~というイメージから。王馬はかっこいいのが似合うなあ。
    まあ私が王馬のことをかっこいいと思ってるからなんですが。
    煙草の意味 「王馬くん、煙草は身体に悪いって聞いたからゴン太やめてほしいよ…」
    心配そうに眉を下げ瞳を揺らしゴン太はベランダで煙草を吸うオレにそう進言した。
    「別にオレは平気だって。悪の総統として死ぬことはあっても病気とかで死ぬつもりは毛頭ないからさ!」
    にしし、と冗談めかして言ったつもりだったがそんな言葉にゴン太の表情は明るくなんてなってくれやしない。
    「…死ぬ、なんて言って欲しくない。それにゴン太は王馬くんに長生きしてほしいよ…それに、苦いんだよね?」
    「まあ、美味しくはないよね。」
    「じゃあ、なんでするの?」
    「なんでって…」
    ブラックコーヒーもそうだがたまにそうやって苦味のあるものを取りたくなる。そういうのを覚えたのは希望ヶ峰学園を卒業して大人の仲間入りを果たしたくらいの頃だったように感じる。何故かと思えば分からないがストレスが溜まった時、自分を傷つけようとしてしているような…そんな気がした。
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    pagupagu14

    DONEカラマリアンリミ白石√のあるエピソードから着想を得て書いたお話。靴を履かないゴン太に靴を贈る王馬って夢があるよな…って。王馬、なんやかんや好きな子に対して律儀というかそういう感じを出してくれたらいいなぁという願望です
    君にもらった靴で君の元へと歩き出す 希望ヶ峰学園を卒業したゴン太は素足の生活からちょっとずつ靴を履く生活へと日常を変化させていた。確かに冬は寒いから靴はあったかい。けれど窮屈で仕方がなく、でもこれも紳士になるためと頑張って靴に履き慣れ始めたかな?と思いはじめたある日の卒業して初めてのゴン太の誕生日のことだった。
    宅配物が届けられる。一枚のメッセージカードと共に。それはもう会うことはないと言っていた友人からのものだった。
    『お誕生日おめでとう。卒業式ぶりかな?悪の総統としては手下の一人くらい労ってやらなきゃだからプレゼントを贈ります。じゃあまた、次のお前の誕生日に。 悪の総統 王馬小吉』
    そう綴られたメッセージには【嘘】という言葉は何一つ書かれておらず、けれど来年も祝ってくれる。そう書かれたことがとても嬉しかった。そしてそれから毎年、毎年、王馬くんはゴン太と直接会うことはなくそれでもプレゼントを送ってくれた。律儀にメッセージカードと共に革靴を。驚くくらいゴン太の足のサイズにぴったりで、それでいて王馬くんの愛情を感じるのにも十分なもので、いつしか真正面から王馬くんと会えるようになってもそれでもこれは続いていく。それがくすぐったいようなよく分からない思いだったけどゴン太は好きだった。
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