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    キビ○

    @kibimaru029

    ネタの吐き出し口を探して三千里。急浮上の低浮上。晴道中心に呟いてみます。

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    キビ○

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    以前ツイで呟いた狐晴明に道満が正式な嫁が決まるまで代理で嫁入りする話
    R-18表現が入った場合は指定しますのでご了承ください。
    エロばっかり書いていたので今回は違うテイストをのんびり書いていきましょう。

    #晴道
    clearChannel
    #FGO(腐)
    fgo

    狐晴明に嫁入り(仮)する道満の話鬱蒼と草木の覆い繁る山をひたすらに登り歩く。向かうは山中にある大狐を祀る社である。既に辺りも暗くなりつつあるがもう少しで着くであろうと、持ってきた少ない荷物を道満は抱え直す。
    霊山とされるこの山には狐の化け物が住み着いている。道満が住んでいた麓の村ではその大狐を守り神として祀っていた。村にはここ最近飢饉が蔓延しており、村人たちは霊山の守り神を頼ったのであった。そこで提示されたのが人間の嫁を狐に差し出すこと。神に差し出す嫁となれば、そこらの家の女子という訳にもいかず、どのような者がいいかと狐に問うても「私もはじめてのことだから分からないなァ」と返されるばかりで村人たちは困り果てた。いつまでも嫁を差し出さないわけにはいかないが、下手な人間を送り込むわけにもいかない。そこで正式な嫁が決まるまでの間、狐の世話役を兼ねた替わりの嫁として選ばれたのが道満であった。
    「ふっ…」
    疲労がたまり始めた道満の口から自嘲がこぼれた。
    嫁とは名ばかりの体のいい生贄である。誰しも手を上げたがらないし、狐の怪物の意に沿わない誤った人間を無理やり送り込むわけにもいかない。そんな中で狐の好みを探り、村に伝え、正式な嫁を用意するまでの時間稼ぎをする。それが道満に与えられた仕事であった。
    孤児であった道満には自身を育ててくれた村の人々には少なからず恩義があった。そのため、替わりの嫁役を命じられたときも口元に笑みを浮かべ「はい」と一言、霊山へ踏み入れた。村の人々にとっては口減らしの意味もあったであろうし、男の身体であるのに女の役もできる自身であれば代役として不足はないだろう。何より斯様な不気味な成をした者を処分する絶好の機会であったのだろうと、道満は考える。霊山に踏み入れる際の村人たちの安堵の表情や、日ごろ陰から聞こえてくる声でそれは察していた。
    視界が開け、目の前に神の住まう社が姿を現した。朽ちかけた社はそれなりの大きさがあり、完全に日が落ち闇が満ちる様子は荘厳どころかどこか不気味だ。
    「やぁ、待っていました。さぁ、中に入りなさい。」
    社の中から声が聞こえてきたかと思うと、観音開きの扉が独りでに開く。
    一時的とはいえ見知らぬ怪物の元へ嫁がなけらばならないという現実が道満の目の前に社から滲み出る暗闇とともに押し寄せてくる。恐怖を感じていても、もう戻る場所はない。一つ息を吐いて意を決した道満は化け物の巣穴へ入っていった。

    社の中はポツポツと灯明の明かりに照らされており、不思議と辺りが認識出来る。
    社の奥にそれは鎮座していた。ゆらゆらと巨大な何かが無数に揺れているのが影として映し出されている。
    「やぁ、嬉しいなァ。お前が私の嫁かい?」
    狐とは名ばかりの化け物が赤い口を開いて道満にそう言った。
    「…いえ、儂は正式な嫁が決まるまでの代役でございます」
    未知の化物と対峙する恐怖に語尾が震えそうになるが、何をこのような狐ごときに怯えることがあるかと自身を叱咤し道満は狐にそう言った。
    「なんだそうなのか…しかし仮とはいえ、その間お前は私の嫁だ。私の名は晴明だ。よろしく道満」
    やけに嬉しそうな声音で己の名を呼ぶ狐に名を教えたかなどと疑問を覚えつつ、道満は一つ頷いた。

    (続く)
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    キビ○

    MAIKINGツイで呟いた「遠距離晴道で遠距離中に全然会ってなくても恋しくならないので(これ別に好きではないのでは?)と思う道がいざ久々に晴に会うとめちゃくちゃキスしたいしエッチチしたいと猛アピールするけど無碍にされる話」
    前に書いていた現パロの続きになるのか?R18描写が入り始めたらタグ追加します。
    今回も道の性はルーレットでふたなりになったのでふたなりです。
    現パロ遠距離晴道で別れを告げようとする道が悶々とする話ふと、道満は手にしたスマホのメッセージアプリを起動させた。随分と下の方に追いやられた彼のトーク画面を探し出す。メッセージをやり取りした最終日付を確認すると、三ヶ月前の日付で止まっていた。最後のメッセージは「着きました」という晴明のメッセージに対して「お疲れ様でした」と道満が返信した何とも事務連絡的な内容で、これが一応恋人という関係にある二人のものとは到底思えないものだ。
    そうか、もう三ヶ月になるのか…。
    道満はトーク画面を見ながらしみじみ思う。最後のメッセージから晴明とは特にやり取りもしていなければ電話もしていない。相手が生きているかどうかさえ不明な状態だ。…もしかしたら死んでいるのかもしれない。
    晴明の生死について本気で考え始めたところで手元のスマホがスポンと甲高い音を立てて、開けっ放しにしていたトーク画面にピコンとメッセージがひとつついた。
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    キビ○

    MAIKING晴明さん実装してくれないので、我慢ならず溜まったネタをこちらに吐き出したく思います!ふるみ先生がセンペルビウムを育ててるツイしてましたので、それで思いついてしまった現パロオフィスラブ晴道+リンボ。多肉植物の妖精?悪魔?のリンボとそれを飼う晴明さんと職場の同僚の道満のドタバタオフィスラブ。頑張って続き書けるといいなぁ。
    多肉植物を飼う晴明さんのお話いつもの帰り道。毎日通る高架下に怪しげな露店が出ていた。繁忙期であったので定時を大幅に過ぎての帰宅だった為、駅の線路下のこの場所はオレンジの蛍光灯がじりじりと音を立てているだけで人気はない。そんな不気味な所に如何にも怪しい露店がひとつ。いつもなら気にも止めないだろうが今日は何故か立ち止まってしまった。簡素な机の上にケミカルな色合いをした謎のキラキラした液体が満たされたガラスのティーポットやら、虹色に輝く刺々しい石など、よく分からない物が色々と並んでいる。その中でやけに目を引いたのが小さな植物だった。
    「やあ、このセンペルビウムが気になるかい?」
    白いローブを羽織った露天商が声をかけてきた。ローブの影から除く瞳がきらりと輝いており、その声は人当たりの好さそうな感じがするがどうも胡散臭い。
    2025