その後しばらくお店に行けなくなった そういえば絆創膏が無い。そう気付いていつもとは違う店舗のドラッグストアへ寄る。同じ店でも微妙に棚の位置が違ったりするが、おおよそは一緒なもので。
「えー、と…あ、これだ」
適当に気になったスナックを入れたり少なくなってきたマスクを放り込んだり、とそれなりにカゴはいっぱいだ。そこに使い勝手の良かった絆創膏を追加して、ついでにガーゼとテープも放り込む。時々絆創膏では隠しきれなくなるからだ。…噛み跡、とか。
「…………」
思い出して独り頬に熱を集めてしまった。マスクしててよかった。
ちら、と棚の左側に視線をやる。そこにあるのはスキンやらローションの類で、実は一番必要なものだったりする。とはいえあんまり目の前で立ち止まるのも憚られ、絆創膏やら包帯やらを眺めつつ横目でパッケージを確認した。ローションは普段使っているものとは違うらしく、買おうかどうしようか迷うところだ。スキンは前に見たことがあるパッケージがいくつかあり、使い心地を思い出してようやくひとつを手に取った。
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