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    フィンチ

    @canaria_finch

    🔗🎭を生産したい妄想垢

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    フィンチ

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    🔗🎭、兄弟ごっこのその先で

    #Sonnyban
    sonnyban

    Dear my brother 弟が出来た。正しくは弟のような存在が。
     彼はとても魅力的で優しく、人との距離を詰めることが苦手な俺のことも巧みにリードして輪の中へと入れてくれる。そのうえで頼ってきてもくれるので、俺も頼ってばかりだと引け目を感じることない。勿論、そこまで織り込み済みの立ち回りなのだというくらいは分かってはいるが、そうまでしてでも彼―アルバーン・ノックスとの時間を作りたいというのが俺の願いでもあった。
     元々の気質からして人を惹きつけるのだろうが、そこに加えて自分の魅せ方を実によく分かっている。あの時もそうだ、配信の中でのほんの些細なやりとりから俺の口にしようとした望みを察し、求められた役割を見事にこなしてみせた。そしてそれはその場限りのものとはならず、今もなお続いている。
     兄弟のように仲が良い。あくまでもキャラクター付けとしての設定のはずがあまりにも俺の望むとおりに慕ってくれるものだから、【配信上でのサニー・ブリスコー】と俺の境が曖昧になっていく。
    『おにぃ!』
     舌ったらずなその声はあまりにも甘く、もっと呼んでくれ、もっと聞かせてくれと欲望は留まることを知らなかった。好意を持つ相手に慕われて浮かれないでいられるだろうか。喜ばせたい、彼が喜ぶことならなんだってしてあげたい。可愛い可愛い俺の弟。
    『ねぇ、僕のことぎゅってして』
     その願いを叶えることに躊躇はなかった。きっと俺も触れたかったから。この手で、腕で、身体で彼を感じたいといつの頃からか思っていた。そして一度この腕に抱いてしまったらもう離せない。離すものかとどろりとした感情が溢れだす。この感触を知っているのは自分だけでいい。可愛いアルバン、可愛い可愛い俺の弟。
    『それ好き、ちゅってするの』
     くすぐったそうに笑う声を聞いているとまるで酒に酔っぱらったかのように頭が回らなくなる。何も考えられない、目の前の彼の事以外何も。触れて、感触を確かめて、啄んで。漏れ出す吐息や言葉にならない声も、ひとつ残らず全てを記憶していたい。俺だけが知っている表情、俺だけが知っている声。誰にも見せたくない、聞かせたくない。可愛いアルバン、俺のアルバン、可愛い可愛い俺の弟。

    『さーにぃ、僕ともっと「仲良し」しよ?』

     気付けば彼を組み敷いていた。見下ろす視線の先には怯えも抵抗もなく、普段じゃれてくる時と同じ笑みが俺を見上げている。可愛い、愛しい、もっと欲しい。これだけ近付いて、触れ合ってもまだ足りないんだ。未だ知らぬ場所にまで触れれば、この渇きを潤すことができるのだろうか。分からない、分からないけれど彼の奥深くまで知りたいのだと本能が訴えていた。
     可愛いアルバン、俺のアルバン、愛しい愛しい俺の、

    ――【弟】ってなんだっけ







    「んぅっ!?…~~っ…ひぅ……んぐ…っは」
     想像以上の圧迫感と、真っ二つに裂かれるのではないかという痛みに息が詰まり、言葉にならない音だけが漏れる。そのくせ頭は冷静で、早く呼吸を整えなければと自分の下腹部に視線を向けると改めて繋がっていることが確認でき、強張った身体とは裏腹な幸福感に笑いだしてしまいそうだった。
     ああでも、僕も痛いけどこんなにギチギチに締め付けていたらサニーも痛いだろうな。色々調べておいたつもりだけど、次はもっと入念に準備しておかないと。
     そんなことを考えながら少しずつ呼吸を整えていると、ぴちゃりと何かが降ってきた。密着した彼の身体は酷く熱を持っていたから汗かと思ったが、すぐにそれが間違いだと気付く。
    「さ…にぃ……?っ…泣い……て…るの?」
     そう呼びかけながら伸ばした指先が頬に触れると、苦しげに眉をひそめていた端正な顔がくしゃりと歪んだ。そしてまた一滴、更に一滴と大粒の涙が僕に降ってくる。
     なんて美しいんだろう、キラキラしてまるで宝石のようで。笑っていても、泣いていても、欲に濡れていても、どんな君も綺麗だ。
     可哀想なサニー、僕に会わなければ【優しいサニー】のままでいられたのに。僕を傷付けるかもなんて怖がらずに、泣かずに済んだのにね。僕は女の子みたいに柔らかくはないけど、心配するほど柔でもないんだから。そう、だから余計なことは考えないで。
     黙って僕を見下ろしたままの彼に向けて今度は両手を伸ばすと、何を求められているのか分かったようで苦しげな表情のままでゆっくりと覆いかぶさってきた。そうだよね、きてくれるよね。だって気付いていたもの、欲しがっていたことに。汗ばんだ肌から直接感じる熱も、耳元で聞こえる乱れた呼吸も、拘束するかのような身体の重みも全てが全て僕のもの、僕だけのものだ。
     ハグなんて可愛らしいものじゃないほどきつく抱きしめて。そしてこの痛みと引き換えに僕のナカに君を刻みつけてよ。
     
    「ごめん…っ、ごめんアルバン……もう…、止まれないんだ」
    「んっ…、大丈夫だから……おいで」


     ――僕の可愛い【お兄ちゃんケダモノさん
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    フィンチ

    DONEふわっとしたMHパロ、ガノレク🔗×アイノレー🎭の馴れ初め
    仲良くなれるかな? とある村のアイルーキッチンで働き始めたアルバーンには悩みがあった。仕事自体は新入りということもあって覚えることも多く大変ではあるが違り甲斐がある。コック長は厳しくも懐の大きいアイルーであるし、手が足りてないようだと働き口として紹介してれたギルドの職員も何かにつけて気にかけてくれている。それならばいったい何が彼を悩ませているのかというと、その理由は常連客であるハンターの連れているオトモにあった。
    「いらっしゃいニャせ!ご注文おうかがいしますニャ」
    「おっ、今日も元気に注文取りしてるなアルバにゃん」
    「いいからとっとと注文するニャ」
     軽口を叩きながらにっこりと愛想の良い笑みを浮かべてハンターを見上げるアルバーンは、傍らに控えているガルクからの視線にとにかく気付かない振りをする。そう、このガルクはやってくるとずっとアルバーンを見てくるのだ。しかも、目が合っても全く逸らさない。ガルクの言葉など分からないから当然会話も成立しない。初めて気付いた時には驚きつつもにこりと笑いかけてみたのだが何か反応がある訳でもなく、それはそれは気まずい思いをした。だからそれ以来、気付かない振りをして相手の出方を窺っているのだが、今日も変わらずその視線はアルバーンを追っているようだった。
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