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    Mae❍

    @Todorokiosi_

    Twitterに上げれそうにないものやら続くかわからないもの、パス限を上げます。
    爆轟
    セロ上(まだわかんない)

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    Mae❍

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    pixivで連載(?)している爆轟ゾンビパロでバッドエンしか思いつかなかったので書いてみました。
    読んでなくてもまぁ分かると思います。

    でもほんとになんでも許せる方向けです。
    読んでからの苦情は受け付けてません💦

    とある1幕の終焉朝起きてからすぐ体の違和感に気がついた。体が重く、言うことをきかない。
    そのままそっと瞼を開ければ、周りの光が眩しくてすぐに目を閉じた。
    あと噛まれた腕がズキズキと痛む。

    「轟、おはよう」

    上から爆豪が声をかけてきた。でも耳鳴りが凄くて何言っているかはっきりとは聴き取れない。

    「……?」

    いつまで経っても目を開けようとしない俺に、爆豪は少し音量を上げた。

    「とどろき、」
    「………おは…よ…」

    今度はゆっくりと目を開ける。
    大丈夫、まだ見える。爆豪の顔が。愛する人の顔が。
    身体を起こそうとすると、爆豪が背中を支えてくれた。
    あぁ…今日なのだと思った。

    「っ…」

    口を開きかけると、突然噛まれたところが締め付けるように痛みだした。咄嗟にもう片方の腕でぎゅっと抑える。
    でも痛みは治まらずぶわりと嫌な汗が顔をつたう。

    「轟…?大丈夫か?」

    爆豪が心配そうな顔で顔を覗き込んでくる。
    此処にいたら…ダメだ。皆を殺したくない。
    俺はかすかに残った力で立ち上がる。

    「轟(くん)…?」

    皆が心配そうに見ている。
    ふらふらと皆から離れるように歩いた。
    あぁ…そうだ…。忘れるところだった。まだ言わなきゃいけない事が残っている。
    俺は立ち止まって爆豪を振り返る。
    彼を縛ることになってしまうけれど、それでも伝えなければ。
    こんな世界の中でも、諦めなかった。真実を知っても殺さないでいてくれた。信じてくれた。ただ、その事実があればそれでいい。
    息苦しい息を必死に整えて、爆豪を見る。今まで貰ったありったけの愛を込めて、笑顔で伝える。

    「ばくごう…あいしてる」

    爆豪は目を見開いて、そして泣きそうな顔をした。
    良かった…言えた…。伝えられた。大好きだばくごう。ずっと、この世界の誰よりも──、

    そこで俺の意識は消えた。

    ─✧✧─

    爆豪side

    「…とどろき…?」

    すぐ横に立っている轟に呼びかけても返事はない。
    今の『あいしてる』は一体どういう意味だったのか。俺はそれを、その1秒後に知る。

    「かっちゃん!!」

    突然デクが悲鳴を上げるように叫んだ。
    反射的に轟を見ると、轟は大きな口を開けて、俺に迫っていた。
    その歯が俺に達するまでの一瞬が、とても長く感じた。
    その時の俺の頭の中には、『避ける』という選択肢は存在しなかった。

    「来いよ…ぜんぶ受け止めてやっから」

    俺は向かってくる轟に首筋を差し出す。すると轟は俺の首筋にガブッと噛み付いた。

    「グッ…」
    「かっちゃん!?」

    そして、噛み付かれた所から、感じたこともない痛みが押し寄せた。
    そうか…。轟はこんなのに耐えてたンか。痛かったな…。
    俺は首筋を噛んでいる轟を押さえ込むように抱き締める。

    「とどろき、…痛かったな…。」

    どれだけ言葉をかけたって、あの優しい音色を聞くことはできない。

    「大丈夫…大丈夫だ。1人では逝かせねぇから」

    まるで獣のように暴れる轟をぎゅっと強く、強く抱き締める。
    俺の身体の中が何かに変わっていく。
    その前に、言わなければ。俺が、俺でなくなる前に。

    「なぁ……とどろき…」

    滲む視界でなんとか轟の顔を見る。

    「俺も…あいしてる…。…しょうと…」

    そして一瞬、力が弱まった隙に首筋から轟を離して、口付けた。
    血の味がする。
    あぁ…俺も一緒に逝ってやるよ。
    デクが俺達の首を切り落とす。
    そのたった一瞬、轟の目から涙が零れたのは、俺の見間違いだろうか。



                         fin
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