二〇一六年キスの日兎川千桜「突然ですが、新っち」
卯月新「おう」
千桜「今日は、五月二十三日です」
新「おう」
千桜「キスの日です」
新「……おう?」
千桜「というわけで、ヘイ、カモン! 新っち!」
新「いやいやいや!? ちょっと待って、千桜さん!?」
千桜「?」
新「『?』じゃなくてな!?」
千桜「だって、新っちは豆腐ハンバーグだから、私から行ってあげないとって……」
新「誰だ、そんなこと言ったの……あと、俺が豆腐ハンバーグって、どういうこと?」
千桜「そんな細かいこと気にしない、気にしない!」
新「細かくなくないか!?」
千桜「んも~っ! いいから! 新っち!」
新「っ!?」
千桜「キス、してください……」
新「えっ……」
千桜「いつも私からばっかりだから……たまには、新っちからしてほしい……です」
新「ち、千桜……」
千桜「……ダメ?」
(上目遣いに新を見つめる千桜)
新「~~~~~っっっ!」
(真っ赤になる新)
千桜「新っち……」
新(んんん……っ! その顔は反則だろ……!)
千桜「……」
(期待のまなざしで新を見つめ続ける千桜)
新「わ、分かった、分かったから……目閉じて、千桜」
千桜「! はい……っ!」
新「……」
ちゅっ。
千桜「……新っち?」
(不満げな顔で新を見上げる千桜)
新「すみません……頬で許してください……」
新(めちゃくちゃ恥ずかしい……!)