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    ririri_enst

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    超有名私立大学附属中等部(男子校)時代の同級生のモブ男くんから見た中学時代の薫くんと現在の薫くんの印象の話
    (例によって全てにおいて捏造)

    #羽風薫
    pleasantTingleOfWind
    #モブ
    Mob
    #捏造
    hoax
    #未完成
    incomplete

    無題「羽風薫、ってどんなやつだったっけ?」

    飯、食いに行こうぜと誘われ、中学からの付き合いである友人二人と一緒に焼肉を食べている時のことだった。羽風薫、名前を口の中で転がしてみる。羽風薫という同級生は確かいた、ような気がする。気がする、というのはその羽風が印象に残りにくいタイプだったからだろう。“羽風”と言えば夢ノ咲の地域では名士の家系で、家が大層裕福であることは同学年の人間であれば誰もが知っていた。だが、羽風薫本人と言えば特段目立つこともなく、かと言って所謂根暗で隠キャというような存在でもなかった。進学校の男子校であったからかヤンチャな人間はそこまでおらず、勉強熱心で物静かなやつも多くいた。羽風はそういう部類にいたような“気がする”のだ。
    「どんなやつだったっけ。羽風、羽風…」
    トングで肉を網に乗せながら頭を捻る。
    「あー…あいつ、男嫌いで有名だったぜ?素っ気ない感じであんまり喋った記憶がねぇなぁ…」
    「なんかいつもぼーっと窓の外眺めてなかったか?授業中も上の空っていうか…」
    「わかる。でもやっぱりあの家の人間だし、成績は良かったんだよな。テストのたびに廊下に貼り出されてた総合成績あったじゃん?あいついつでも学年トップ3には入ってたよ」
    そんなことを話しているとふととある出来事の記憶が蘇る。そう言えば席が隣になったことが一度あった。その頃に少しだけ会話したことがある。
    丁度定期考査の返却日で、教室内はテスト返し日特有のガヤガヤとした空気だった。次々と教師に名前を呼ばれ俺の番が来て、立ち上がり緊張しながら受け取りに行った。点数を確認すると90点。ひっかけや応用だらけで陰湿な問題ばかりを出す教師の数学はいつもは赤点スレスレだと言うのに、こんなにも高得点が取れるなんて家で見せたら良くやったと泣かれてしまうのではないかと思ったことが印象に残っているのだ。内心誇らしげに満足していると、隣の羽風が呼ばれ小さく返事をしてから立ち上がった。教師は羽風が目の前に来ると教室の隅まで聞こえるくらいの大きな声で話し始める。
    「羽風〜!今回も良く頑張ったな。君のお兄さんもいつも優秀だったが流石羽風さん家の子だな。」
    「ありがとう、ございます。でも満点ではないので…」
    俺には聞こえたが、小さく返したその言葉は教室内の喧騒で掻き消されただろうか。席に帰ってきた羽風は高得点を取ったというのに何故か顔色が悪く、たったひとつしかチェックが付いていない答案用紙を持つ手は少し震えていた。この後も会話を続けたはずだが内容は朧げで、思い出そうとしても記憶に靄がかかるだけだった。
    「それで?その羽風くんがどうかしたのか?」
    目の前で大事に育てていた肉はじゅうじゅうと脂が落ちてちょうど良い焼き加減で食べ頃になっている。
    「これだよこれ、この今かかってるラジオ」
    『ただ今お送りしているのは発売日までタイトルは秘密のUNDEADの新曲♪パーソナリティを務めているのはUNDEADの夜闇を統べる魔王朔間零と、「人類の半分と婚約済みの羽風薫だよ〜♪」』
    心地よいテノールと人好きのする優しく甘い声、前者は知らないが後者は聞き覚えのある声で。
    「え?これが今喋ってたあの羽風?」
    「そうそう」
    印象が違いすぎる。そう認識するくらいには声のトーンは自分が知っているものよりも何倍も高く、朔間零という男と漫才のような掛け合いをしており楽しそうな声色だ。中学生の頃の面影は一切なく所謂“高校デビュー”と言うものをしたのだろうか。
    「この前薫くんとオフが被って一緒に出かけたんじゃが…」
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    ririri_enst

    MAIKING(薫くんの接待疲れの別パターン的な感じで書き終えたいやつ)退寮後同棲設定
    零ちゃんが倒れる話疲れた、その一言にすぎる。ポケットからスマホを取り出し画面をつけると時刻は深夜二時半を回ったところだった。二十歳の誕生日を迎えてからと言うものの、お偉方との接待では酒を勧められ飲まされることも増えて来た。打ち上げだのなんとか会だの、理由をつけては飲み会を開くことが多い環境で、しかも二次会三次会まで続くことはザラにあるのだ。今日も「朔間くん、UNDEADのこれから先のことで話をしたいことが山ほどあるんだ。そのついでに一緒に食事でもどうだい?」と笑顔で含みを持たせた上層部の人間に誘われれば「ありがとうございます。ぜひご一緒させてください」以外に言えるはずもなく。天使のように可愛らしい顔をして悪魔のようなことを言う傍輩の方が数百倍も面白い話を聞かせてくれるだろうと思うくらいに下卑たくだらない話が続くのだ。愛想笑いを貼り付けながら浴びるように酒を飲まされ、こちらが抵抗できないのを良いことにあられもないところまで手を伸ばされたりもしたのだが、怪しい薬を盛られてホテルに連れていかれることも泥酔することもなくなんとか薫と住む家まで辿り着けたのは褒められたことだろう。
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