『親愛なる僕の友へ。
お元気ですか?
卒業してからの君のご活躍を目にする機会は多いのですが、それでも聞いてしまうのは
君が自分が元気であるのかないのかを顧みてほしいな、と思うからです。
君は自分の事に無頓着な所があるように見受けられるので、どうか元気でいてくださいという僕の勝手な願いだと思ってもらえたら嬉しいです。
さておき
この手紙が君の手に渡る頃には、もしくは君が受け取りを拒否した頃には僕はもう、この世界のどこにも居ないのだと思います。
なので、この手紙を受け取って欲しい気持ち半分、受け取り拒否をしてほしい気持ち半分です。
己のうちに反対の性質が隠れているというものは、これほどまでに飲み込めないものだと言うことを改めて知り、君は性質が反対である個性をその身に宿しつつも、直向きでいたということに改めて畏敬の念を感じます。
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