konohako*
MOURNING『丘を下りたら』のあの世での最終話、エレンとミカサを合わせるか、エレンとは会えないパターンにするか迷いました。その時の下書きが出てきたので、ここで供養します。
丘を下りたら 最終話の別バージョン***別バージョン***
「あの、兵士長」
「なんだ」
「えぇと、リアクションに困るのですが」
正直この後どうしたらいいものか分からない。
「なら、さっさと済ますか。ミカサ、エレンはいない」
先ほどまでの穏やかな表情とは違い、真剣そのもの、調査兵団の「リヴァイ兵士長」そのものの顔。どきどきと音を立てていた心臓が一気に停止した。エレンがいない、とは…?
「誰もエレンの姿を見ていないらしい。だが、俺とお前はあの丘でエレンを感じていた。推測に過ぎないが、エレンはあの丘か、またはまだあの世界にいるんじゃないか」
「じゃあ、エレンにはもう二度と」
「分からねぇ。俺やお前と違って、あいつは『普通』の状態で死んだわけじゃない。何が起こっているのか、何が起こっていても、おかしくはねぇ」
1501「あの、兵士長」
「なんだ」
「えぇと、リアクションに困るのですが」
正直この後どうしたらいいものか分からない。
「なら、さっさと済ますか。ミカサ、エレンはいない」
先ほどまでの穏やかな表情とは違い、真剣そのもの、調査兵団の「リヴァイ兵士長」そのものの顔。どきどきと音を立てていた心臓が一気に停止した。エレンがいない、とは…?
「誰もエレンの姿を見ていないらしい。だが、俺とお前はあの丘でエレンを感じていた。推測に過ぎないが、エレンはあの丘か、またはまだあの世界にいるんじゃないか」
「じゃあ、エレンにはもう二度と」
「分からねぇ。俺やお前と違って、あいつは『普通』の状態で死んだわけじゃない。何が起こっているのか、何が起こっていても、おかしくはねぇ」
konohako*
REHABILI進撃の巨人 最終話前に書き始めて、書きかけになっていたものを、リハビリも兼ねて手直し。リヴァミカです。
繋がれる手(仮)後編夕刻、三兵団の合同会議も終わり自室に戻ろうと廊下を歩いている時、訓練に精を出す兵士の声が響き、導かれるよう窓の外を見下ろした。
あれから[[rb:一月 > ひとつき]]、調査兵団の体制が決まった。
巨人と戦っていた時とはわけが違う。エルヴィンもいない中、正直途中で投げ出したくなった。憲兵や駐屯兵団と違って、調査兵団にはブレーンが不在だ。そこも憲兵から補充される予定だが、果たして憲兵やってた人間が調査兵団で出来るのか。
「イカれてなきゃ続かねぇのは、巨人がいなくなったって同じだ」
現在調査兵団にて一番頭がキレそうな人物、俺にとって一番案じている部下は、何とか調査兵団に残留することが出来た。誰もが知っているミカサの状態。退団させる可能性が非常に高く危なかった。退団させて、あの状態のミカサが一人で生きて行けるとは思えない。
2851あれから[[rb:一月 > ひとつき]]、調査兵団の体制が決まった。
巨人と戦っていた時とはわけが違う。エルヴィンもいない中、正直途中で投げ出したくなった。憲兵や駐屯兵団と違って、調査兵団にはブレーンが不在だ。そこも憲兵から補充される予定だが、果たして憲兵やってた人間が調査兵団で出来るのか。
「イカれてなきゃ続かねぇのは、巨人がいなくなったって同じだ」
現在調査兵団にて一番頭がキレそうな人物、俺にとって一番案じている部下は、何とか調査兵団に残留することが出来た。誰もが知っているミカサの状態。退団させる可能性が非常に高く危なかった。退団させて、あの状態のミカサが一人で生きて行けるとは思えない。
konohako*
MAIKING最終話からだいぶ前に考えていた進撃リヴァミカの妄想話。原作の最終話とは違う未来の話で、兵団はそのまま残っています。これは長くならないのですぐ完結させたい(出来上がったら久々に支部に移動したい)
繋がれる手(仮)前編空気に混じる砂埃。
昼夜止まない荷車の音。
寝る暇があるなら寝られる場所をと、人々が建設や修繕を急いでいる。
すべてが終わり、リヴァイたちはパラディ島に戻った。
大陸ほどではないものの、壁にいた巨人どもに踏みつぶされた街は瓦礫だらけ。この光景を想像していたわけでも、していなかったわけでもない。だが、想像していた巨人のいない戦後の爽快感からは程遠かった。
馬車で中央へ送られ、報告を終えるとリヴァイはすぐに三兵団直属の病院送りとなった。調査兵団の医務室でどうこう出来るレベルではない―――当然だが。それから[[rb:二月 > ふたつき]]、容体が安定すると、ようやく調査兵団の医務室へ移された。
―――そして今、ベッドに括りつけになっているのはミカサの方だった。
3484昼夜止まない荷車の音。
寝る暇があるなら寝られる場所をと、人々が建設や修繕を急いでいる。
すべてが終わり、リヴァイたちはパラディ島に戻った。
大陸ほどではないものの、壁にいた巨人どもに踏みつぶされた街は瓦礫だらけ。この光景を想像していたわけでも、していなかったわけでもない。だが、想像していた巨人のいない戦後の爽快感からは程遠かった。
馬車で中央へ送られ、報告を終えるとリヴァイはすぐに三兵団直属の病院送りとなった。調査兵団の医務室でどうこう出来るレベルではない―――当然だが。それから[[rb:二月 > ふたつき]]、容体が安定すると、ようやく調査兵団の医務室へ移された。
―――そして今、ベッドに括りつけになっているのはミカサの方だった。
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MAIKING進撃の現パロ。留学生のミカサと、留学先のリヴァイ(リーマン?)が出会う話…を書いて早数カ月。実力ないのに妄想が壮大すぎて続き書けなくなった。ので、ポイっと上げてみました(・–・;)ゞ眠りについた記憶と(仮)「ミカサ、来年のお前の誕生日、結婚しないか」
年下の留学生である恋人にプロポーズをしたのは彼女の帰国予定1年前の春。
嬉しそうに涙を流して答えてくれたのはその直後。
結婚の準備も佳境に入っているはずの冬の日、俺は一人雪の舞う中、街のクリスマスツリーを眺めていた。
彼女は今、何をしているだろう。
あぁ、友人たちとパーティをすると言っていたか。
今の彼女にとって俺は何かと世話を焼いてくれる知り合い。
「これが俺との運命、だろ。きっと」
あと少しだけ、彼女と過ごせる、それで満足だ。
別れの時まであと少し。
彼女は記憶を失っていた。
『眠りについた記憶と』
ミカサとの出会いは2年前、ミカサが大学の夏季休暇を利用しての短期留学中だった。
1324年下の留学生である恋人にプロポーズをしたのは彼女の帰国予定1年前の春。
嬉しそうに涙を流して答えてくれたのはその直後。
結婚の準備も佳境に入っているはずの冬の日、俺は一人雪の舞う中、街のクリスマスツリーを眺めていた。
彼女は今、何をしているだろう。
あぁ、友人たちとパーティをすると言っていたか。
今の彼女にとって俺は何かと世話を焼いてくれる知り合い。
「これが俺との運命、だろ。きっと」
あと少しだけ、彼女と過ごせる、それで満足だ。
別れの時まであと少し。
彼女は記憶を失っていた。
『眠りについた記憶と』
ミカサとの出会いは2年前、ミカサが大学の夏季休暇を利用しての短期留学中だった。
nao_aot
PROGRESS久しぶりに原稿開いた…リヴァイからエレンへ、ミカサを介してミカサ、俺からの祝辞は求めるところではないだろうと思う。だから、俺はエレンの野郎に言ってやりたかったことをおまえにあてて書くことにした。怒ればいい。俺はあいつに言いたいことがたくさんあったんだ。
おまえも知っているとおり、ジャンはいいやつだ。
その前提があるとはいえ、まず、ジャンやおまえの了承を得ることなく、やつがおまえをジャンに託すような真似をしたことは、あまり褒められた所業ではないと俺は思う。おまえがエレンのことになると血相変えて無茶苦茶をするのも、褒められたものではなかったが。
おまえも解っているとおり、誰かに共に生きようと望まれるのは、………悪い気はしないだろう?
俺にもかつて〝望み〟があったが、それはそいつの死によって絶たれた。だから、そうと望んでくれる相手も、自分も生きていることが、どれだけ恵まれたことなのか………いや、無論どっちがどうとか言うつもりはねえ。だが、見誤るな。俺から言えるのは、それだけだ。
417おまえも知っているとおり、ジャンはいいやつだ。
その前提があるとはいえ、まず、ジャンやおまえの了承を得ることなく、やつがおまえをジャンに託すような真似をしたことは、あまり褒められた所業ではないと俺は思う。おまえがエレンのことになると血相変えて無茶苦茶をするのも、褒められたものではなかったが。
おまえも解っているとおり、誰かに共に生きようと望まれるのは、………悪い気はしないだろう?
俺にもかつて〝望み〟があったが、それはそいつの死によって絶たれた。だから、そうと望んでくれる相手も、自分も生きていることが、どれだけ恵まれたことなのか………いや、無論どっちがどうとか言うつもりはねえ。だが、見誤るな。俺から言えるのは、それだけだ。