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    lilycottasuki

    MENU2023年11月25日、うちれん6開催おめでとうございます!
    遅くなりましたがお品書きの展示品です。
    11月11日のポッキーの日に間に合わなかったものですがせっかくなのでこちらで、、
    杏千♀(千くん先天性女体化)、全年齢です。

    *お互いに独占欲強いのも良いなと思う杏千♀
    モブにひっそりマウントを取る千寿ちゃん。
    お付き合い済、千寿ちゃんJC
    ポッキーゲーム「煉獄千寿さんだよね、ちょっとお話してできる?」
     放課後、教室を移動しようとして扉を開けると、待ち受けていた高等部の女子生徒数人に囲まれた。またか、と心の中で小さなため息をついて振り返る。千寿にとっては時々訪れる風景だ。
     用件は皆一緒──同じ学園で教鞭を取る兄、杏寿郎のこと。明朗闊達で爽やかな好青年、老若男女誰とでも分け隔てなく話ができる兄は、よくもてる。他校の女生徒から声をかけられたこともあるくらいだ。ファンクラブがあるとかないとか、学園内の有名人である杏寿郎を兄としている以上、降りかかるあれやこれやは千寿には避けられないものであった。彼女はいるのかに始まり、手紙を渡して欲しいだの、プライベートを教えて欲しいだの。教師ではなく一人の男性としての姿をあの手この手で聞き出そうとしてくる。マスコミの相手をする芸能人もこんな感じなのだろうか……心の中では辟易としつつ「煉獄先生の妹」という立場で兄の評判を落とすことはあってはならない。ただ千寿も内心は複雑だった。何が悔しくて自分の恋人の情報を根掘り葉掘り聞こうとする者の相手をしなければならないのか。   
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    桜庭🌸

    PAST💎さん、お誕生日おめでとうッ!
    ということで(?)💎さん友情出演のお話です😎
    杏千 / 大正軸
    杏千プチ開催記念のアンソロジーに寄稿させていただいた小説の再録です
    (公開許可いただいています)
    酔いのようには醒めなくて「まぁ、一杯やろうや」
     酒を勧めたのは、宇髄のほうだった。
     共同任務の作戦会議後、宇髄が煉獄家に一晩泊まると言い出したのがはじまりだった。難色を示す杏寿郎の肩を気安く抱いて、「土産にうまい酒でも買っていこうぜ」と店じまいを始めた商店街に彼を連れ込んだ。「おい、宇髄」なおも抵抗する同僚に、「大丈夫、大丈夫」とけんもほろろに返す。もし拒絶されれば、酒を妻への土産にすればいい。そう考えていたのだ。
     結局のところ、家長は不在だった。「昔お世話になった人のご葬儀だそうです。さきほどまでいらっしゃったのですが、ふらりと出ていかれました」そう説明する次男は、何でもないことのようにてきぱきと夕食を用意している。鎹鴉から宇髄同伴の帰宅を聞いてすぐに炊き始めたのだろう、釜戸から漂う湯気とともに柔らかな米の匂いが立ち上ってきた。たすき掛けをした袖口からのぞく生白い細腕を見て、杏寿郎は「千寿郎を一人にするなんて」と顔を顰めた。しかし、それも一瞬のことだった。父が留守にしたのは、自分が珍しく夕方に戻ると鎹鴉からの伝達があったからだろうと納得したのだ。不器用ながらも千寿郎に一人で夜を過ごさせんとする父の心の内を想像して、杏寿郎はやっと眉を下げた。
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