新ラフレオとミケドナ前提の暖色ズキッチンに行く前から漂う香ばしい匂い。
「……多すぎねぇか?」
大きなボウルに山盛りになった出来立ての朝食を見て、素直に口から言葉が漏れた。
ラファエロに気付いたらしいミケランジェロが振り向いて、快活に朝の挨拶。
律儀にエプロンを着ている彼の手にはまだこんがり焼かれた大きなベーコンが乗っている。
「ドナちゃんのもあるからいいんだよ!」
何故ドナテロがいないか、聞くのはあまりにも無粋だろう。
朝から元気の有り余っている姿を見るに、ベッドで撃沈しているであろう兄の姿は想像に難くなかった。
しかし二人分とてモーニングビュッフェでも開くのかってくらいの量は必要なのだろうか。
「だってドナちゃん最近あんま食べてなかったし!運動後だからいっぱい食べるでしょ!」
そううきうきとしている様子に、これ以上の追及は無駄だと判断した。
「オマエ…あんま無理させすぎんなよ」
一応うちの大事な頭脳担当なのだ、不在は非常に困る。
ミケランジェロは最後のベーコンを山盛りボウルの一番上に乗せ、持っていたターナーをラファエロに突きつけた。
「えぇ、ラフには言われたくないなぁ、レオ修練出れるの?」
刺された首筋に慌てて隠すがもう遅い。
仕返し完了とばかりにミケランジェロは料理に使用していた器具を全てシンクに放り込みエプロンを放り投げた。
スキップでもしそうな足取りでボウルを掲げているものだから、うっかりひっくり返さなければいいのだけど。
ラファエロはひとまずシンクを無視して冷蔵庫から水を二本取り出した。
思ったよりも時間をかけてしまったことに気付き足早に戻ろうとすると、部屋に辿り着く直前何かが立て続けに落ちる音がする。
「…馬鹿かアイツ」
おおかた、痛む身体を押して動こうとしてベッドから落ちたか何かしたのだ。
だから早く戻ろうとしたのだけど間に合わなかったようだ。
部屋に戻ったらどうせ何かと文句を言われるんだろうなと予想はつくが致し方ない。
無理させたのは事実なので、今日一日は小言を甘んじるつもりでいた。
このあと一日寒色ズに口きいてもらえない暖色ちゃんいたとかいなかったとか、かわいいね