一方通行春、とても過ごしやすい気候だが中等部の騎士部は既に熱気が凄い。
汗を流しながら模擬剣を振るう部員達の横で私もちょろちょろと動き回る。出来る限り邪魔にならないよう皆にスポーツ飲料と冷たいタオルを手渡ししながら「頑張ってたわね!」「お疲れさま!」と声をかければ部員達も笑顔を返してくれる。本当にいい人ばかりだ。
部員と談笑しているとステイルとアーサーが今後の日程の調整やトレーニング内容の変更を終えて戻って来た。
「アーサー、ステイルお疲れさま!これどうぞ」
「お疲れ様です、ありがとうございます」
「お疲れ様です!ありがとうございます!」
2人にも渡せば笑顔と礼が返ってくる。
「何か私に出来ることないかしら?」
私もマネージャーだというのにそういう調整は2人が中心だ。申し訳ない気持ちから申し出る。私もここで役に立ちたいのだから。
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