S name閑散とした情報チーム。下層が解放されてからは、エネルギーの生産量の関係であまり稼働していない。同じチームにいた他の二人も中層に行っていて今は不在。オフィサーらも不在でここ数時間はずっと暇を持て余している。
「あれ?あなたもここで待機?」
ドアから琥珀色の髪の少女が入ってくる。黄昏のE.G.O.を纏った彼女も暇を持て余すように隣へと座ってきて、他愛の無い話を繰り出してくる。
魔法少女らの事や、中層で起きている事等、大まかに知っている情報を細かく教えてくれる。
「ふ〜ん…魔法少女ねぇ…」
「普段は皆温厚だけど、暴れることがあるのが玉に瑕なんだよね…」
エンサイクロペディアに無い情報は極めて貴重だから、今のうちにまとめておこう…。
すると、突然大きなブザー音が鳴った。白昼の試練の合図だ。メモを取っている最中だと言うのにもお構いなしに、緑の白昼「理解プロセス」が部屋に入ってきて、銃撃を仕掛けてくる。
幸いにもダメージは受けなかったけれど、無惨にもメモ用紙が穴だらけになって使い物にならなくなってしまった。
「あ〜もう…やってらんない…」
どこからか流れてきたのか、もう一体の理解プロセスも現れてきて気分は最悪。琥珀色は自信があるかのように武器を構えている。
「…琥珀の」
「えっ私?」
「あなた以外にいないでしょ…」
ため息をつきながらも、崇高な誓いを構えて、彼女と背中を合わせる。
「──後ろのは任せたから」
「ふっふ〜ん、私にお任せあれ!」