星を綴る しん、と静まり返った夜、窓から射し込む街灯の明かりだけが光源の部屋で、二人の荒い息だけが聞こえる。
仰向けになり甘い余韻でくったりしている福沢の額にキスを落とすと、隠し刀は名残惜しそうに重ねた体を離して自身を引き抜いた。
白濁色の液が溜まったスキンを手際よく結び、空の箱と一緒にベッド横のゴミ箱へ捨てると、汗がぽたりとシーツに滴り落ちて今しがた終わった情交で出来た染みの一部になった。
「平気か?」
枕元のティッシュを数枚、諭吉に渡すと、自らの体液で汚れた腹の上を丁寧に拭き取りながら首肯した。
「シャワー浴びれるか?このまま寝てしまってもいいけど…どうする?」
諭吉は気怠げにベッドから降りると、五○○mlペットボトルの水を一気に半分まで飲んだ。
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