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    あかり

    二次創作小説書いてます。
    ワンライ置き場と、書きかけ置き場。
    過去作置き場とか、なんかテキトーに使ってます。
    えーすりー 丞紬
    えりおすR  オスブラ

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    あかり

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    誘惑(丞紬)
    2ラウンド目に入るか入らないかでもめる?二人のお話

    ⚠️事後&事前(?)の表現若干あり

    誘惑(丞紬) からだを重ねたあと、まだ熱い手のひらで丞は紬の髪に触れてくる。
     額の横から指を入れて、汗で湿った濃紺の髪をかきあげ、そのままゆっくりと頭をなでる。
     紬が幾つかまばたきをして見つめると、優しい笑みがこぼれた。
     その表情は妙に甘ったるくて、快感の余韻に浸っているように見えた。
     そんな顔で見つめられたら、また抱きしめて欲しくなる。
    「……朝練があるから、もう寝ないとだよな」
     丞はそう言ったくせに、紬の髪を指にくるくると巻きつけ、視線をそらそうとはしない。
     まだ触れていたいという欲求があふれだしているように思えて、「もう一度したい?」と紬は静かに尋ねていた。
     少なからず紬は望んでいるのだが、あまり露骨な表現になってしまわないよう、声のトーンに気を遣った。
    「は?」
     丞は一瞬動きを止めて、驚いたように目をみはった。
    「えっと、いつも一度きりだから。丞はそれでいいのかなって」
    「……なんだ急に。誘ってるのか?」
    「そんなつもりはないけど、そう聞こえちゃった?」
     うかがうように首をかしげると、丞はばつの悪そうな顔をして、どっかりと紬の隣に横になってしまう。
    「俺の勘違いだ。もう黙って寝ろ。朝練に寝坊していくわけにはいかないからな」
     勘違いではないのだけど、丞がそんなに察しがいいとは思わなかった。見抜かれてしまうくらい、物欲しそうな顔をしていたのだろうか。ちゃんと隠していたつもりなのに。
    「勘違いじゃないって言ったら?」
    「……馬鹿、そんな体力ないだろお前」
    「やってみなきゃわからない」
     真顔で言うと、丞はあからさまに大きなため息をついて、紬のひたいをパチンと叩いてきた。
    「あいたっ!」
    「お前なぁ、俺がどれだけ我慢してるのかわかってるか?」
    「……わかってない、かも。どれだけ我慢してるの?  教えてよ」
    「眠れないときがある。この俺がだぞ?」
    「そっか、じゃあすればいいんじゃない?」
    「は?」
    「我慢はカラダによくないから」
    「聞いてたか? 朝練があるんだぞ? リーダーのお前が決めたんだ。朝弱いくせに夜ふかしを肯定するな」
    「でも、丞だって眠れなくなっちゃうかもしれないんでしょ? 夜ふかしをすることになるかもしれない」
    「はぁ……。悪かった、そのことは忘れて黙って寝ろ」
    「だって悶々として夜ふかしするくらいなら、すっきり夜ふかしをした方がいいと思わない?」
    「は? すっきり夜ふかしってなんだよ、ったく」
     普段キリっと上がっている丞の眉が、八の字になった。
     そんなにおかしなことを言っただろうか。
    「ねえ」
    「なんだ」
    「試してみようよ。俺が大丈夫か」
    「……お前、どうなっても文句言わないって約束できるのか?」
    「うん」
    「お前が誘ったんだからな?」
    「……うん」
    「……なら、遠慮はしない」
    「え!? ……わっ! 待って! 急すぎ……っ!」
     ガバッと勢いよく体を起こした丞に馬乗りになられ、紬はロフトベッドの上で慌てふためいた。
     誘惑してみたものの、実際にもう一度丞の熱のこもった瞳を見たら、一瞬にして後悔した。
     ――煽りすぎたかも!
     容赦のない丞の唇が、再び紬の体に熱を落とし始める。
    「待って!」
     と、言ってみるものの「待たない」とキッパリと断られ、観念した。
    「今日お前の体力がもったら、次からも二回目ありってことになるよな? 楽しみだ」
     わざとらしく舌なめずりをして、丞はニヤっと笑ってみせた。
    「もぉ! この体力馬鹿!」
     覆いかぶさってくる丞の背中に腕を回し、「優しくしてよ!」とわめいてみせた。
    「わかってる。今までだって、乱暴になんかしたことないだろ?」
     どうなっても文句を言うななんて言ったくせに、丞の手も声も、愛情に満ちていて優しかった。

     夜は更ける。
     狭いベッドの上で、丞の熱い手のひらが、また紬の髪にそっと触れてきた。
    「声は、押さえろよ」
     秘密めかした声で言う丞に、紬はもううなずくことしかできなくなっていた。
     
    -完-
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