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    瀬名🍭

    書きかけ、未修正の物含めてSS落書きごちゃ混ぜ。

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    瀬名🍭

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    誰かの結婚式で再会するとじぇが見たいなって思って妄想し始めたらりどが結婚する話になりどっちかというと脳内でふろ→りどやふろじぇになったいつもの性癖の書き出し

    ##ついすて他

    Insignis blue 薔薇の王国の古い詩に、次のようなフレーズがある。

    Something old, something new,
    something borrowed, something blue,
    and a sixpence in her shoe.

     花嫁は婚礼に際し、古いもの、新しいもの、ひとつ借りたもの、青いものを用意すると幸せが訪れるという。そして、靴の中に6ペンス銀貨を忍ばせるのを忘れずに。仕事師のアズールに言わせれば、これは過去の文化がブライダル関連事業の販促キャンペーンとして持て囃されているに過ぎない。が、古き伝統を重んじる家格の秩序正しい家に生まれ、自らもその体現者となり、晴れて当主の座を継ぐリドルの目にはこれらの可憐な祈りも四つの絶対的なルールとして遵守せねばならぬ金科玉条に映った。NRCでのオーバーブロット事件を始めとして、数々の通過儀礼を経験した彼は依然母親を苦手としているものの、一廉の紳士となった今では対等に議論を交わせるような関係を構築していた。とはいえ、結婚式を目前に控え、余裕を損なわれているのか昔ながらの四角四面な少々性質が表れているらしい。
     そのようなよもやま話を、ジェイドはトレイから聞いた。披露宴が予定されているホテルのホワイエでばったり顔を合わせた。実に十数年ぶりの再会だった。ジェイドはアズールの部下としてブライダル業者と打ち合わせをしていたのだが、聞けばトレイも似たような理由らしい。トレイは魔法士養成学校を優秀な成績で卒業した後、家業を継いで、町のパティスリーを切り盛りしているようだ。魔法士の素質を持つ者としては異色の進路と言えた。やはり、この男はただ者ではなかったのである。ジェイドは
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    瀬名🍭

    PROGRESS不定期でトとジェがお茶会する♣️🐬SSのまとめ(未完) 捏造多。随時更新。お題:salty lovers
    Merman’s test garden 魚類は虫歯にならない。歯を蝕む病は人類と砂糖の出会いによって生まれ、海中暮らしで甘味を知らなかった人魚もまた、人と交わることで歯を患うようになったと言われる。太古の昔、人間の王子と結ばれた人魚の姫は、心優しいハンサムではなく実際のところお城の豪華なテーブルに並んだ愛しき者たち――チョコレートケーキにミルクレープ、焼きたてのスコーンにクロテッドクリームとたっぷりのジャムを添えた、華麗なるティータイム――と恋に落ちた、なんて使い古されたジョークがある程だ。
     それまで、栄養補給を主たる眼目に据えた、質実な食卓しか知らぬ人魚たちの心を蕩かしたこれら、危険で甘美な食の嗜好品はsweety loversと名付けられ持て囃された。他方、人間に人魚、獣人、妖精と多様な種族がファースト・コンタクトを済ませたばかりで、種の保存において血筋の混淆を危険視する声も少なくなかった。昼日向に会いたくても会えず、仲を公言することもできない、陸の上の恋人を持つ人魚たちはなかなか口にできぬ希少な砂糖になぞらえ、情人をもまたsweety loversと隠れて呼びならわし、種の垣根を越え、忍んで愛を交わしたと伝えられている。
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