同僚水ss「水木〜、昼飯にしよーぜー?」
「ん?」
同僚に言われ腕時計を見るともう昼の12時を過ぎていた。
(ああ...もう昼過ぎてたか。)
「そうだな。お前も弁当か?」
「そうだよ。水木もか?」
「ああ、母さんが作ってくれた。」
「そっか。どうせなら外のベンチで食べよーぜ。」
「そうだな」と言おうとしたらいきなり引っ張られ「2人きりでな...。」と耳元で言われ思わずバッ!と距離をとった。
「お、おまっ!」
「しー。大声出すなよ。周りに見られてもいいなら別にいいけどな?」
「っ!」
さっと周りを見るとこちらを見てる人は誰もいなかったことに安心した後に同僚に小声で文句を言った。
「同僚っ!いきなり耳元で話すんじゃねぇよ!」
「おお〜悪いな〜。お前のその顔を真っ赤に染めて俺を見るのが楽しくてな〜。...虐めたくなる。」
「はぁ...とりあえず飯食いに行くぞ。」
「つれないねぇー。」
そして2人は外のベンチへ行って弁当を食べた。
「にしても水木の母さんの弁当はいつ見ても美味そうだよな。俺なんて肉ばかりに偏っちまう。」
「母さんは料理上手だからな。母さんの作る料理は全部美味い。」
「俺にもその卵焼き1つくれないか?」
「ん、良いぜ。ほらよ。」
「ありがとな。もぐっ...やっぱ美味いな〜!」
「そう言われると母さんも喜ぶよ。」
その後も話に花を咲かせながら弁当を食べ進めた。
ふと水木の口元に米粒が付いているのが目に入り悪戯心が湧いてきた。
「水木。」
「ん?」
同僚の顔が急に近づいてきたから反射で目を閉じると口元をペロっっと舐められすぐ目を開けた。
「っ〜〜〜!おまっ!」
「米粒付いてたぜ?相変わらず水木は早食いなんだからもう少しゆっくり食べろ。」
「だからって!ここ外だぞ?!」
「周りには誰もいないから大丈夫だ。俺はちゃんと周り見てるぞ?」
「っ!だとしても外では止めろっ!」
「ふーん?じゃあ"外じゃなければ"いいんだな?そしたら今夜沢山キスしてやるよ。仕事終わったら俺のアパートな。」
そう言うと水木は顔をまた真っ赤に染めながら期待するような目でこちらを見てきた。
「......意地悪は無しだぞ。」
「善処するよ。」
「っ、(バクバクっ...ごくんっ)俺はもう戻る!」
「あっ......、全く、水木は相変わらず恥ずかしがりだな〜。まぁそんな所が好きなんだが。」
同僚もさっさと弁当を食べ水木にお詫びのコーヒーでも奢ろうと自販機へ行った。