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    ほとり

    @doyahotori

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    ほとり

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    シロモちゃんの飼い主がモルカーたちの平和を願って愚かなる人類のお掃除するっていう設定の話

    「な、なんなんだよお前…!そりゃ悪いことかもしれないけど、ポイ捨てぐらいで大袈裟だろっ」

    すっかり腰が抜け、腕の力だけで後退る男を間抜け以外になんと例えれば良いのだろうか。
    街灯も届かない薄暗い路地の一角で男に標準を合わせた銃口だけが鈍く光る。
    ポイ捨て以外?大袈裟?無自覚はこれだから困る。きっと丁寧に説明をしたところで、こいつとは一生分かり合えないだろう。
    ならば無駄に時間をかける必要はない。どうせ先程から途切れることなく流れているこいつの涙をかき集めたところで、あの子の一粒程の価値もないのだから。



    綺麗に後片付けを終えたころにはすっかり日は昇り、帰り道の商店街は朝の光景になっていた。
    そういえば朝食のメニューを考えていなかった。早足で歩きながら冷蔵庫の中身の記憶を辿っていると、右から元気のいい女性の声が聞こえてきた。

    「お兄さん、どうですか?今朝獲れたての新鮮なレタスですよ!」

    朝露がキラキラと反射した瑞々しいレタスに思わず足を止める。そういえば冷蔵庫のものは少し萎れ始めていた気がする。

    「これは立派ですね。モルカーも食べられますか?」
    「はい、もちろん!うちの子も食べてるんですけど、毎日元気いっぱいですよ!」
    「じゃあ、一玉ください。値が張ってもいいので、とびきりのものを」
    「お兄さんモルカーのこととても可愛がってるんですね。お名前付けてるんですか?」

    女性は元気よく返事をして、大玉揃いの中でも一番大きいものを包んでくれた。
    それを努めて笑顔で受け取ったが、内心は穏やかじゃない。名前を付けない?そんな愛情のない人間はモルカーと接するべきじゃない。

    「ええ、シロモっていいます」
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