小さい頃からあまりクリスマスには興味がなかった。
欲しいものとかそんなになかったし、キラキラのイルミネーションも人混みも苦手だし。母さんが用意してくれる骨付きのチキンとケーキは好きだったけど、ごちそう食べて寝たら枕元にサンタという人がおもちゃを置いていく不思議で不気味な日というくらいの認識しかなかった。
更に小学校に入学して最初のクリスマスにサンタの正体を兄にバラされて以来ファンタジー感もなくなり、12月は俺の誕生日とクリスマスの2回。ケーキとごちそうとプレゼントがもらえるだけのチートマンスと化した。
ただ圭は4年生くらいまでサンタを信じていて、俺は圭のおばさんに頼まれて、その話に付き合わなければならなかった。
4383