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    sgr_1218

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    はれゆう

    MOURNINGふせったーのヤツの移動
    (凛月とナッちゃんがお話してるやつ)
    「俺にも塗ってよそれ」

    目の前のボルドーじみた口元に向かって告げると、口元の主は驚いたようだった。
    「何、そんなに驚くこと?ナッちゃん」
    「いいえぇ、失礼したわね?凛月ちゃんってこういうの興味ないのかと思ってたから」
    背の高い、生物学上「彼」と呼ばれるその人物は大げさに踵を返し、
    どれが似合うかしらとメイクボックスの中を弄る。それを塗ってと言ったのに。
    「それに興味があるっていうか、行為に興味があるの。
     朝からナッちゃんずっといつもと雰囲気が違ったから、それを塗るとなにか魔法でもかかるかと」
    俺はメイクルームの青いパイプイスに寄りかかって魔法使いのように手を振った。パイプがギシギシと音を立てる。
    天下のKnightsのメイクルームにこんな錆びたイスを設置するなんてどういう神経なのか。
    後でエッちゃんに文句を言いに行こう。もっと睡眠に適したL字のソファーでも置くべきである。

    そう、今朝ESの入り口で出くわしてから鳴上嵐はずっと様子が違った。
    普段より艶のある、愁いを帯びた、湾曲な比喩を避ければ動作が遅くて、言動すら緩慢だった。
    月ぴ~に言わせれば「今日のナルはぬるぬるしてるな」だそ 2221