悪役令嬢に転生してしまったゲ「最近、魔物の出現率が上がっているんだ。討伐隊を向かわせても中々成果が上がってこない」
いつものごとくセンクウちゃんの公務室でドイヒー作業を手伝っていた俺は、ビャクヤ様が入ってきて身を硬くした。いくら優しい人だと知っていても深く面識があったわけではないし、国王陛下なのでさすがに緊張はする。そんな中で発されたこの言葉をきいて、さっきまでリラックスしていたセンクウちゃんもぴりっとした空気を纏い耳を傾けていた。
ロケット事業も進んではいるが、それより俺達にとって問題なのは古くから存在する魔物たちの存在だった。世界が神秘の保存より謎の究明、すなわち魔法より科学を優先するようになってからは魔物の数は激減したと聞いているけれど、増えているということは闇属性の魔法を使う人間がまだどこかにいるということだ。
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