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    ともり

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    related works

    aoritoiki

    PROGRESS柴チヒと統チヒになる予定だけどまだ統のとの字も出てこない途中経過。花吐き病と陰間茶屋の話を書きたくなって、合体させました。そしたら陰間茶屋の知識なさすぎて調べてもよく分かんなくて、ちょっと自棄になって途中経過上げます。そしてやっぱり関西弁もわからないよ柴さん…。

    あ、名前の呼び方とか髪型とかちょっと原作から話に合わせて変えてます。
    あだ花ひとつ、またひとつと花が咲く。
    ぽとり、ぽとりと花が落ちる。
    花弁のような紫色の花心を持つ白い花。
    緩やかな曲線を描いて広がる紫の花。
    光を奪ったように黒く、だが仄かに混じる紅色が艶やかな花。
    風がそよぎ、花弁が散ってゆく。
    ああ、なんて――






    芝居小屋で賑わう大通りから少し離れた奥まった場所に、その茶屋はあった。
    立派な門構えのその建物は、料亭のような風格ある佇まいをしていた。事実、腕のある料理人を抱え、料理の提供も行っていたが、その店を訪れる客の大半の目当ては美食に舌鼓を打つことではない。格子門戸を潜り、土間を上がった先にある一階には、大小様々な座敷が設けられていた。客を通す部屋は、それぞれの会話や音が漏れないよう、厚い壁やいくつもの襖で隔てられている。客同士が顔を合わせることのないよう行き来にも配慮がなされ、そこでのひとときを内密に過ごせるようにと徹底されていた。二階の窓は千本格子となっており、窓際から誰かが外を覗き見ても、外から中の様子を窺うことは出来ない作りになっている。
    7102

    recommended works

    2jsusk

    DONE🔥誕おめでとうございます〜!
    こんな良き日に頒布開始することになっております「表」につけた無配のコピー本です。ページ数の関係で中身ぎゅぎゅっと詰め込んだわかりにくい仕様になってますが、大正軸の人間🔥×ぽんじろのゆるゆる話になります。大正ってお誕生日にお祝いしないところからも矛盾が矛盾を呼んでます。
     ここしばらく見かけなかった大好きな後ろ姿を見つけてぴこんと耳が動く。すぅっと大きく息を吸って、その後ろ姿に声をかけた。
    「煉獄さーん!」
    「む、ポン治郎か!」
     声に反応して振り向いてくれた煉獄さんに全速力で駆け寄って、その胸に飛び込む。突進と変わらない勢いだったはずなのに、難なく受け止めた煉獄さんがぎゅっと抱き締めてくれた。
    「久しぶりだな! 元気だったか?」
    「はいっ! 煉獄さんもお元気そうで何よりです!」
     にっこり笑った煉獄さんに同じように笑顔で返すと、ぎゅむぎゅむと煉獄さんの柔らかな胸に顔を擦り付けて自分の匂いを移す。長期任務とやらでしばらく離れていたせいで、あれだけつけた俺の匂いはすっかりなくなってしまっていた。
    「わはは! ポン治郎は甘えただな!」
     くすぐったそうに笑う煉獄さんは俺のことをちっともわかっていない。けれどそれでも良かった。人間の煉獄さんは獣人である俺と番ってくれることはないだろうし、変に気持ちがばれてこうして匂いをつけることすらできなくなる方がきっとつらい。顔を上げて、今度は煉獄さんの首へと手を伸ばして逞しいそこをぎゅっと抱き締める。むわっと香る汗と煉獄 5759