夜空を覆い尽くしてしまうほどの輝きが、眼前に広がっている。
右を見ても左を見ても視界に入るその眩い光は、今の俺には眩しくて、俺はそっと目を細めた。
凍えるような寒さに身体を震わせて、俺は一つ息を吐く。ため息と一緒に吐き出された鬱は、白く変色して夜空に溶けて消えていった。それでも俺の心は晴れないままで、街を行き交う楽しそうな人々の中、まるで俺だけが違う世界にいるかのようだった。
かれこれ三時間、俺はベンチに一人座って、ぼうっとイルミネーションを眺めていた。どこまで続いているのかと思わせるほどの並木道が、無数のLEDに彩られ、街を華やかに照らし出している。ライトアップされた木々を見上げる人々の顔は、皆明るく笑顔だ。小さな子供と手を繋いで歩く家族や、肩を寄せあって笑い合う男女、クリスマスケーキを片手にどこか充実した顔で歩いているOLの女性、どこを見ても完成された綺麗な世界に俺は相応しくない気がして、思わず目を閉じる。目を閉じれば、思い浮かべたくもないアレの顔が浮かんできて、俺の鬱を加速させる。振り払うように小さく首を振ったけれど、まぶたの裏に焼き付いて離れないアレの顔は、こんな時でも暑苦しくて、俺はまた一つため息をついた。
事の発端は鉄虎くんの一言だった。直接何か言われたわけではないけれど、鉄虎くんの一言で意識せざるを得なくなった、という意味である。
数時間前、学院の帰り道、俺は鉄虎くんと忍くんと一緒に帰っていた。三人で歩いていると話題はもっぱら流星隊のことで、各々の仕事の話だったり、今後の話だったり、こういう何気ない時間が『俺も流星隊の一員なんだ』と感じられて、好きな時間だったりする。
「翠くん、この後って何か予定あるッスか?」
ふと鉄虎くんがなんでもないような口調でそう言った。
「予定……?なんで?」
「なんでって……今日はクリスマスッスよ!」
「クリスマス……。ああ、今日クリスマスだったんだ……」
「忘れてたんスか?」
「別に忘れてたわけじゃないよ……。実感がなかっただけ」
俺の顔を驚いたように見上げてくる鉄虎くんにそう返せば、忍くんが「確かに、クリスマスと言えども普通に平日でござるしな」とフォローしてくれた。
「とにかくクリスマスなんで流星隊のみんなでクリスマスパーティーでもしようかと思ったんスよ!」
「鉄虎くんが提案するなんて珍しいね……。こういうのいつも守沢先輩が提案してるじゃん……」
頭の中に熱くてウザいアレの顔を思い浮かべながらそう返す。
そういえばアレもこんなふうにいつも突然だったなぁ……。鉄虎くん、やっぱり段々アレに似てきてるよね……。
「その守沢先輩は、今年のクリスマスは一日中仕事らしいッスよ」
そんな風に考え事をしていたから、鉄虎くんの言葉にもリアクションがワンテンポ遅れてしまう。
「クリスマスにもお仕事だなんて、さすが守沢殿は売れっ子でござるな!」
「すごいッスよね〜!俺たちも頑張らないと!」
「うん……。そうだね……」
二人で笑いあっている鉄虎くんと忍くんを横目に、俺はどこか曖昧な返事を返す。別に『頑張りたくない』と思っているわけではない。もちろん、頑張らなくていい場面なら頑張りたくはないけれど。そうじゃなくて、俺の心に引っかかっているのは多分__。
「まぁとにかく、守沢先輩に聞いたら『俺のことは気にせずみんなで楽しんでくれ!』って言ってたんで、俺がみんなを誘ってるッスよ!」
「ふーん。そうだったんだ……」
鉄虎くんの言葉にもどこか心ここに在らずで返してしまう。
「それで?翠くんはこの後何か予定はあるんスか?」
「俺は……実家の手伝い頼まれてるから……」
俺の言葉を聞いてすぐに「手伝おうか?」と聞いてくれる優しい鉄虎くんと忍くんに、「実家のことを手伝わせるのは申し訳ないから……」と断りを入れて、そのままその話は流れていった。
そして、俺は今、何故か寒空の下でイルミネーションを見上げている。鉄虎くんたちに嘘をついたわけではない。実家の手伝いを頼まれていたのは本当だ。ただ手伝いを頼まれていた時間はピークである夕方を過ぎるまでだったけれど。
鉄虎くんたちに嘘をついたことに罪悪感がないわけではない。むしろ、その罪悪感が今になって俺を蝕み始めていた。それもこれもすべて熱くてウザいアレのせいだ。
守沢先輩と出会い、流星隊に入ってから、クリスマスは毎年何故か守沢先輩と、流星隊のみんなと一緒にいた。俺の家まで押しかけてきたり、寮の部屋まで突撃してきたり、『クリスマスプレゼントだ!』とかなんとか言ってサンタさんの真似事をしていたり。だから、きっとクリスマスに守沢先輩と一緒にいることが俺の中で無意識に当たり前になってしまったのだ。クリスマスシーズンはアレを連想させる赤色がそこらじゅうにあるのも良くない。
とにかく、今年のクリスマスは守沢先輩は一日中仕事だと聞いて、思いのほか残念に思ってしまっている俺に、俺自身がショックを受けた。
そして、どういうわけか一人イルミネーション鑑賞という訳の分からない行動に出てしまったのだ。イルミネーションなら別にどこでも良かった。調べてみたら、たまたま事前に聞いた守沢先輩が収録しているというテレビ局の近くのイルミネーションだっただけだ。決して狙っている訳では無い。
「はぁ……何やってんだろうな、俺……」
ふいにこぼれ落ちた言葉は誰に拾われることもなく、寒空の下に消えていった。
頭の中で言い訳を並べ立ててみても虚しいだけだ。凍えるような寒さの中、俺の心まで冷えていく。
テレビ局の近くのイルミネーションを選んだのは、収録が終わって帰ろうとする守沢先輩にばったり会えないかなと期待したからだ。テレビ局の前で出待ちするのは流石に露骨すぎて勇気が出なかった。結局、テレビ局から少し歩いたところにあるイルミネーションの一角にあるベンチに座るくらいが限界だった。
ぴゅうと吹き付ける冷たい風が俺の頬に当たって痛い。現実の寒さよりも、『せっかくの綺麗なイルミネーションを俺がいることで邪魔してるんじゃないか』とか『三時間も同じ場所に居座ってるって周りから見たらやばい人なんじゃないの』とか、そんなことばかりが気になって虚しさを加速させる。
本当は分かっていた。守沢先輩に出会えるわけがないってこと。テレビ局を出たらすぐにタクシーで帰るだろうし、収録が何時に終わるのかも聞いていないし、そもそも待ち合わせの約束すらしていない。
それどころか、守沢先輩にはクリスマスを一緒に過ごす人が他にいるのかもしれない。守沢先輩は芸能界でも知り合いがたくさんいる。たまにテレビのお仕事がある時は守沢先輩の名前がよく話題に上がるし、スタッフさんからの評判も良いし、業界人からも好かれているのは誰が見ても一目瞭然だ。守沢先輩はもう二十歳だし、お酒の席に誘われたって何の違和感もない。そういう仕事の繋がりを大切にする守沢先輩なら、誘われれば喜んでついて行くのだろう。それが守沢先輩の、ひいては流星隊の仕事に繋がるし、誰にだって出来ることじゃない。俺には出来ないし、すごいとは思うけど……。
守沢先輩が業界の人と仲良さそうに話している姿を想像して、俺の心には虚しさに苛立ちも加わった。
今頃は星奏館の暖かい部屋の中で流星隊のみんなとパーティーをしているはずだったのに。鉄虎くんと忍くんが、チキンだのピザだのお菓子だのを買いに行くって話していたのに。守沢先輩のことなんて無視して素直にパーティーに行くべきだった。そうすれば何時間も寒さに震えることだってなかったのに。こんなに虚しい思いをすることもなかったのに。
そうだ。別に守沢先輩になんていつだって会えるんだから。今日がクリスマスという一年に一回しかない特別な日だからなんだっていうんだ。世間の恋をしている人たちはクリスマスにロマンチックな出来事が起こることを期待しているみたいだけれど、そんな都合のいいことは現実では起こらない。そもそもアレは『愛してる』とか軽々しく言うくせに、本当の愛だの恋だのは何一つとして分かっていないのだ。期待するだけ損だと、今までの経験で分かっていたはずなのに。なんだか俺のことを振り回すくせして、鈍感なアレに恋をしている自分すら虚しくなってきた。どうして俺はアレに恋なんてしてしまったんだろう。
「はぁ……鬱だ……」
久しぶりに出た後ろ向きな言葉にいち早く反応して、無理やり俺を前に向かせようとするはた迷惑な人も今この場にはいない。それどころか俺の心模様を表すように、突然ぽつぽつと雪が降り始めた。周囲の人の色めき立った声とは対称的に、俺の口からは深いため息が漏れ出る。
チラリと時計を見れば、時刻は二十一時半。この時間になると人通りもまばらだ。冷え込んだ空気にブルリと身体を震わせて、思わず肩に力を入れてしまう。
スマホのカメラを構えて空を見上げる人たちを横目に、俺はのっそりと立ち上がった。
雪が降ったからなんだと言うのだ。寒くて仕方ないし、積もったら後が大変だし。ロマンチックなんてものとは程遠い。
視界に入る真っ白な雪に、俺の心の黒いモヤモヤはどう考えたって不釣り合いで、余計に自分が惨めに思えてくる。透明な雪の結晶に、俺の心の奥底が映し出されているような気がして、かき消すように俺は足早に歩き出した。
「高峯……?」
背中から聞こえてきた声に、俺の足は無意識に止まっていた。その瞬間、先程までの雑音が聞こえなくなって、俺の耳に届く音は、いつだって俺の心を掻き乱してくる人の声だけだ。
俺がゆっくりと振り向けば、その人は元から大きな目を更に見開いて、ぱちぱちと瞬きをした。
「守沢先輩……?」
思わず名前を呼べば、久しぶりに声を出したからか、それとも寒かったからか、それは震えて音になった。二人で数秒見つめ合って、まるで世界に俺と守沢先輩しかいないみたい、なんてそんな錯覚をしてしまう。
「うわっ!いきなり抱きつくなよ……」
突然走り出した守沢先輩が俺に勢いよく抱きついてくる。かろうじて受け止めはしたが、あんなに距離があったのに勢い殺さず抱きついてくるとか何考えてるんだ。俺じゃなかったら受け止めきれなかったに違いない。
「高峯!こんな時間にこんな所で何してるんだ!?」
俺の顔を見上げて、心配そうな顔をしながら守沢先輩はそう言った。心配してくれるのはありがたいけれど、俺の聞きたい言葉はこれじゃない、と思った。
「別に……なんだっていいでしょ。イルミネーション見に来たんですよ……」
「イルミネーション……?いや、それよりも身体冷えてるぞ!」
そう言って、守沢先輩は突然手を伸ばして、俺の頬を両手で包み込んできた。守沢先輩の手は冬場だというのに温かくて、強ばっていた身体がほぐれていくのを感じる。冷えきっていた俺の心にまで、じんわりと守沢先輩の温かさが広がっていく心地がした。
嬉しいけれど、突然縮まった身体と顔の距離に驚いて、俺は一歩距離を取ってしまう。
「はぁ……大袈裟ですよ……。ちゃんと防寒してますし」
口では冷たいことを言っているけれど、大袈裟に俺を心配してくる守沢先輩は、俺の想像通りで気分が良くなった。
「それよりも、守沢先輩こそどうしてここにいるんですか?ここ、テレビ局から少し歩かないといけない場所ですよね」
振り払われた手に一瞬寂しそうな顔をした守沢先輩に心を揺さぶられながら、俺は言葉を続ける。
「ああ……。実は俺もイルミネーションを見に来たんだ。雪とイルミネーションの組み合わせは綺麗だろうし、流星隊のみんなに見せたら喜んでくれるかなと思って」
なんだよそれ。かわいい。
なんて口には絶対に出さないけれど、心の中で思う。つまり、業界の人と楽しくやっているんじゃないかと考えていたけれど、実際に守沢先輩が考えていたのは俺たちのことだったということで、思わず鼻を高くしてしまう。
「ふーん……。寂しいなら寂しいって言えばいいのに」
半分本音で、半分誤魔化しの言葉が口から出た。別に隠そうとしなくたって守沢先輩にはバレないんだろうけれど、普段からツンツンとした態度を取っているくせに、本当は会えて嬉しいと思ってるなんて、恥ずかしいし守沢先輩にはバレたくない。
『寂しい』っていうのは勘だ。なんだかいつもと様子が違うように見えたから、適当に鎌をかけただけ。もしかしたら俺に素顔を見せてくれないかな、なんて期待も込めて。
「うむ……。何回か連絡しようとは思ったのだが、みんなが楽しくクリスマスパーティーをしているところに俺が連絡しては迷惑かと思ってな」
守沢先輩はたまに、いつもの強引さが嘘みたいにみんなに遠慮することがある。今だって『迷惑』だなんて、流星隊のみんなは誰もそんなこと思わないって分かるはずなのに。俺にはそれが不思議でしょうがないし、同時に守沢先輩の気に食わない部分でもある。まるで一線引かれたようで、俺としてはもっと心の内を見せてほしいのに。
「ふふ。だが、やはり高峯には隠しきれないな。おまえは時々俺の隠していた本心をピタリと言い当ててしまうからドキッとするぞ」
俺に微笑みかける守沢先輩は、周囲に人がいるからなのか、いつもより声は抑えめで、表情もいつもよりずっと大人っぽい。その表情を見た瞬間、俺の感情は激しく揺さぶられた。これが守沢先輩の素の表情なのだろうか。
「うん。高峯の言う通りだ。本当は……少し寂しかった。もちろん、俺のことなんて気にせず、みんなに楽しんでほしい気持ちは本心だけどな!」
眉毛を八の字にして笑う守沢先輩は、先程の大人っぽい表情とは打って変わって、儚い表情を顔に浮かべた。その表情はやっぱりいつもの守沢先輩とは違う表情で、俺は再び感情を激しく揺さぶられ、守沢先輩から目が離せなくなる。
いや、そんなことよりも今このひとは『寂しい』って……。
「ふふ。だから、本当は高峯に会えて嬉しかった。今日はメンバーには誰も会えないと思っていたから」
守沢先輩の穏やかな微笑みは、まるで愛おしいものでも見るような表情で、なんとなくだけど守沢先輩の気持ちが伝わってきた。かくいう俺も、守沢先輩から一番欲しかった言葉を聞くことが出来て、胸がいっぱいになっていた。
だけどいつまでも感傷に浸ってもいられない。こんな気持ちになっているのは俺だけだって悲観していたのに、目の前であんなに儚い顔で『寂しい』なんて言われてしまっては、『俺がこの人の寂しさを埋められるんじゃないか』なんて自惚れてしまう。期待してもいいのだろうか。守沢先輩には俺じゃなくたってクリスマスを一緒に過ごしたいと思う人がたくさんいるだろうに……。
「ねぇ守沢先輩、少しだけ二人でイルミネーションを見て回りませんか?」
でも、目の前のこのひとが『寂しい』って言ったなら、俺にそれを無視することは出来なかった。ううん、本当はそんな優しい理由じゃない。俺はこのひとの素顔を知りたかった。普段はかっこつけて見せてくれないこのひとの素顔が、今なら見れる気がして。それに、純粋にもっと守沢先輩と一緒にいたい。三時間も待ったんだ。それくらいじゃないと割に合わない。
「……いいのか?」
目をぱちぱちと瞬かせて、守沢先輩は俺を見上げる。そんなこと言われるだなんて思ってなかったって顔だ。きょとんとした顔もかわいいけれど、今見たいのはそういう顔じゃない。
「でも……もうこんな遅い時間だし……。それに高峯はもうイルミネーションを見たんだろう?俺に付き合わせてしまうのは申し訳ない」
守沢先輩は一瞬暗い顔をしてそう答えた。
ここまで来て守沢先輩が何を考えてるのか分からないほど俺は馬鹿じゃない。守沢先輩の本心に触れて、俺は”わかって”しまった。
守沢先輩は強引なようで、本当は相手の気持ちに敏感な、人一倍繊細な人。
もしかしたら俺の勘違いかもしれない。守沢先輩のことなんて今まで『わからない』と思ったことの方が多いくらいだ。だけど、一度そうなんじゃないかと思ったら無視するのも気持ち悪くて、むしろもっと知りたかった。ヒーローじゃない守沢先輩の素顔を見れている気がして。
「俺がいいって言ってるんだからいいでしょ。それに、流星隊のみんなに写真を送りたいんじゃないの?俺のこと一人で帰らせる気ですか?」
俺の言葉を聞いた守沢先輩の瞳がキラリと光った気がした。途端に破顔して、それはもう嬉しそうに「本当にいいのか……?」なんて聞く表情はまるで子供みたいだ。
言葉には出さずに頷けば、「ありがとう高峯!」なんて言って俺に抱きついてくる。
「あぁもう、本当にいつも突然だなぁ……♪」
「すまんすまん!嬉しくてつい!」
腕の中にはニコニコ笑顔で俺を見上げる守沢先輩がいて、俺の心は満たされた。
「高峯!見ろ!大きなクリスマスツリーだぞ!」
「はいはい、分かったからあんまり引っ張らないでくださいよ……。本当に子供みたいだなぁ……♪」
俺のコートの袖を控えめに引っ張りながらクリスマスツリーを指さす守沢先輩がかわいい。瞳を子供みたいにキラキラと輝かせながらスマホを構えて、「やっぱり雪とイルミネーションは相性抜群だな!」なんて言っている。時折俺の方を見ては、「高峯は寒くないか?」なんて聞いてくれて、心が温かいから「大丈夫」って答えれば、「そうか!」なんて笑って再び写真を撮ることに専念する。それに守沢先輩といれば寒いのだって悪くないって、これは絶対本人には言えないけれど。
「高峯!雪もイルミネーションも本当に綺麗だな!」
「……そうですね」
守沢先輩の笑顔は、眼前に広がるどんなイルミネーションよりも眩しくて綺麗で、俺は愛おしさに目を細めた。
あんなに眺めたイルミネーションも、守沢先輩と一緒に見ると途端にキラキラと輝いて見える。それは俺にとって守沢先輩が『特別』だからだろう。
守沢先輩が『寂しい』と思った時、『会いたい』と思うのは俺であってほしい。俺と一緒にいて笑顔になってほしいし、それ以上に守沢先輩の色々な顔が知りたい。どんな顔でもそれが俺に向けられたものだったら嬉しいし、今はまだ頼りないけれど、いつか俺に素直に甘えてほしい。
今はまだ難しいかもしれないけれど、いつか守沢先輩の『特別』になりたいな。だから、一年に一回しかないクリスマスという特別な日は、守沢先輩を独り占めしたいって思ってもいいよね。