甘味を作り出せる者も、当然甘い これはドロッチェが気ままにケーキ作りをしていた時のこと。
ケーキの種類は、メタナイトに相応しい、黒く煌びやかにコーティングされたチョコレートケーキ。チョコレートの美味しそうな茶色に、金粉が少しだけ撒かれている。ケーキの上にはホイップクリームと共にフルーツも盛られ、甘さと酸味のマリアージュを楽しめるケーキだ。
メタナイトはその光景を、今か今かと待っていた。既に美味しそうな匂いが漂っている。ついソワソワと身体を動かしてしまいそうになるが、そこはやはり紳士なメタナイト。はしたない様子をドロッチェに見せないように振舞っていた。
もはや完成も間近。
その時、唐突に事件が起きた。
──ドドドド……。
「ん? 何の音だ?」
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