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    書きたいところだけ書いてあげていく。刹アレの出会いから付き合うまで書きたい。
    今回は一番最初だけ。続きは細々書いていきます。
    文章の肉付けとかあまりしてないので淡々としてます。途中と冒頭は流れだけ書いて主節のテイを成してないとこもあります注意~~!

    #刹アレ
    momentaryAlee

    刹アレが付き合うまでの流れ1「彼はまだ子供ですよ」


    導入は出会ったばっかの2年前、刹那がアレルヤのことめちゃくちゃ無視して仲悪いのを危惧したスメラギとロックオンが二人にミッション与える。
    日本の拠点(沙慈のお隣)を充実させて来いっていうやつ。




    今回のミッションは、彼・・・刹那と仲良くなること。
    こちらのことを一瞥もせずにスタスタと歩いて行く後ろ姿を見て、アレルヤは大きなため息をついた。

    「ここが君の拠点となる場所だね」

    到着したのはアパートの一室。子供と共に家族で暮らすには少し狭くて、1人だと広い、そんな普通の部屋だ。アレルヤは持っていたバッグを床に置き、部屋を見渡す。
    殺風景、と言うよりはまだ何も置かれていないと言うのが正しい。ここが経済特区日本で彼ーー刹那が拠点となる場所かとアレルヤは不思議に思った。
    「・・・何も欲しい物を頼まなかったのかい?」
    彼らガンダムマイスターはソレスタルビーイングの活動の要となる存在で、そんな彼らの地上での拠点となるべき場所はある程度融通が効くようになっている。例えばアレが欲しいコレが欲しいなどはよっぽどの高級品でも無い限り用意して貰えるはずだ、という意味を込めてアレルヤは刹那に問うた。
    しかし刹那は何も返事をしない。
    「ベッドは用意してもらってるんだね」
    というか、気を利かせてベッドは用意してくれたと見るべきか。テーブルも無ければ、キッチンに皿一つもなく、掃除は楽そうだなとアレルヤは思った。
    窓の外を見ると日も沈みかけたそんな時間だと気づく。
    とりあえず何か食べるものを買いに行こう、アレルヤの提案に刹那は頷きもしなかったが1人で玄関の方に向かって行った。

    「案外そういうのが好きなんだね」
    ホットドッグを頬張る刹那を眺めながらアレルヤは聞いた。テイクアウトしてきたそれは、手軽に食べられるファストフード。袋ごと床に直置きし、2人は硬いフローリングの上で食事を嗜んでいた。
    「久々に食べるけど、日本は他の国に比べて量が少ないね。君もこれから色んな所に行くことになるから、比べてみるといいよ」
    刹那からの返事はない。アレルヤは諦めた顔をしながら「・・・このポテトも美味しいよ」そうポテトを手渡すと、それは無言で奪われる。
    このクソガキ、と脳内で相棒が喚くのを感じながらアレルヤは無言で楽しくない食卓を過ごすのであった。



    シャワーを浴びて、定期報告を作る。
    タオルで乾かしただけの深緑の髪からは一筋の滴が落ちた。ドライヤーは用意されていなかった為、今日はもうこのまま寝るしかない。着ている服もゆったりとしたジャージの様な格好で、リラックスする準備は整っている。
    一応これは2人のミッションなのだが刹那と仲良くなる、と言う裏のミッションのために報告の類の一切はアレルヤが引き受けていた。
    進展なし、と暗号通信を送り一息ついた時ふと先ほどの刹那の姿を思い出す。先にいただいたよ、と声をかけたのも束の間、そのまま彼はシャワールームに消えて行った。
    タオルの場所が少し高い所にあったのだが、届くのだろうか。そんな事も少し考えたが、下手に声をかけてまた無視をされるのも心が辛い。
    彼が困って声をかけてきたら助けよう、そんな風に考えているとトレミーから通信が入った。
    『アレルヤ〜進展がないってどう言うことだ!』
    開口一番そう騒いでいるのは、ロックオン。隣にはスメラギがアルコールを片手に楽しそうだ。
    「酔っ払ってるんですか?こっちは大変だって言うのに」
    アレルヤがムッとした顔で告げるとロックオンは少しバツの悪そうな顔をして『悪かったって』と笑う。
    『会話が成り立たないって?』
    「まるでカカシと話をしている気分ですよ」
    『俺と話す時はそこまででもないんだけどな・・・ミススメラギはどうだ?』
    私との会話もそこまでではないわよ〜ふわふわした口調でスメラギが答える。
    「どうしたらいいんでしょうか・・・」
    アレルヤは心底困ったという顔で年長者に問うが2人ともウーンと頭を抱えたままで。
    『いっそぶつかってみるのはどうだ?』
    「ぶつかる?」
    『直接聞くんだよ、何が気に入らないのか』
    「それができたらーー」
    苦労をしない、そう言いかけた時

    「おい」

    急に後ろから声を掛けられてびくりとアレルヤの肩が跳ねる。振り向くとそこに居たのは、意中の人物、刹那がずぶ濡れの状態で立っていた。
    濡れたまま下着だけ身につけたのだろう、アレルヤはスメラギがいる事を思い出し慌ててカメラを切った。
    「ど、どうしたんだいそんな格好で」
    「ーータオルを」
    「あ、ああ、タオルは棚の上に…届かなかった?」
    刹那の顔が露骨にムッとなったのがアレルヤにもわかった。
    「そうじゃなければこんな格好で出てこない」
    「……ごめん、降ろしておけばよかったね。取りに行くよ」
    頼むならそれなりの態度ってものが、そんな言葉が出かかったが何とか飲み込み、アレルヤは部屋を出る。刹那は無言でその後ろをついていく。





    『なんだかどっちもどっちって感じね』
    『どうだかな…』
    誰もいなくなった部屋で通信端末から声が聞こえる。
    二人きりで行かせたのは失敗だったかな、そんな声を最後に通信は切れたのだった。





    水も滴っていた髪も乾き、夜も更ける。
    さて、あとは寝るだけという段階でまたもや問題が発生していた。
    「シングルサイズ、だよね」
    支給されているベッドが小さい。
    成人前の少年が二人、とはいえ体格のいいアレルヤと、小柄な刹那。
    「詰めれば何とか二人で眠れる、かな」
    ソファでもあればそっちで眠れるのだが、あいにく今のこの家にはそんなものはない。どちらか一人が硬い床で一晩過ごすよりも、寝返りは打てないかもしれないが二人で仲良くくっついた方が身体への負担は少ないだろう。
    「刹那、君は奥側に…」
    そう声をかけたが、刹那といえば部屋の隅で膝を抱えるようにうずくまっていた。
    服装もいつも着ている白の上着に黒のパンツ。
    今日は移動もあったし、久々の重力で疲れたのだろう。着替える間もなく寝落ちしたのかと思ったアレルヤは「やっぱりまだ子供だな、」そう呟き刹那をベッドに寝かすために近づき、手を伸ばす。
    「…このままでいい」
    寝ていると思った相手から声をかけられる。一瞬びくりとしたが
    「お、起きてたの?ベッドで寝た方が疲れも取れるよ」
    「………」
    声かけに反応しなくなった刹那を見て「…もういいよ、好きにしたら?」とアレルヤは一人ベッドに向かう。
    そんなに自分と寝たくないのか!と言う怒りを抑え、灯を消した。一応刹那がいつ戻ってきても良いようにと壁際に寄り、半分空けた。シングルサイズかと思っていたが、意外と余裕があることに気づく。
    明日は彼を無理矢理にでもベッドに寝かせよう、アレルヤは決意し目を閉じた。
    静寂に呼吸音だけ部屋に響く。そういえば、と考える。
    ああやって寝る姿、どこかで見たことある気がする。どこでだっけ…そう考えているうちにそのまま意識は睡眠に奪われていった。





    2日目。
    目が覚めても刹那は隣にいる気配はなく、部屋の隅で寝ていた。その様子にモヤモヤしたものを抱えながら、アレルヤは今日の予定を決めていた。
    昨日は移動で大半を費やしてしまい、部屋を整えるという事が全くできていない。今日は買い物に出掛けて、この部屋の中を充実させるのだ。
    一旦それさえクリアしてしまえば、今回のミッションは何とかなる。裏ミッションはこれからゆっくり仲を深めていけばいい。
    今日も置物のように喋らない刹那を連れて外に出ると、空がどんよりと曇っていた。
    まるで憂鬱な心を映しているようだ、そうアレルヤは思いながら、二人は出かけたのであった。


    ザアザア、雨の事をそう最初に表現したのはどこの詩人だろうか。きっと大昔の人間で、何世紀も先の雨がこんなにも暴力的になるなんて知らなかったのだろう。
    「びしゃびしゃだ…」
    何とか部屋まで逃げ帰ってきたが、靴の中はもちろん、下着まで濡れている状態だ。
    窓の外を見る。空が怒っているのだろうか、雨粒が地面に叩きつけるように降っている。
    ソファにドライヤー、その他諸々の買い物を何とか済ませ、大きい家具は明日届く手筈になっている。手に持って帰ってきた家電は濡れないよう抱えて走ったおかげか、少し濡れたものの無事だ。
    「刹那、絶対にモニターも買おう」
    ウェザーニュースでこの雨は予報されていたらしい。
    わざわざニュースで見なくとも端末で調べたら良いのだが、基本的に宇宙で過ごしている彼らに天気を気にするという習慣はない。
    そしてアレルヤの言葉に刹那からの返事はない。
    もちろん今朝からこんな調子なので少し慣れてしまっていたが、予定外の雨に降られ少し気が立っていたアレルヤはそれに対して少しムッとした。
    何とか心をなだめ、床を濡らしながらタオルを取りに行きそれを刹那に手渡す。刹那は無言で上着を脱ぎ、身体を拭き始めた。

    「ーーありがとう、くらい言ったらどうかな?!」

    思わず出たセリフと口調の強さにアレルヤは自分でもびっくりした。
    刹那も同じだったようで、驚きの表情でアレルヤを見ている。
    「ご、ごめ…」
    慌てて場を取り繕うが、弱々しい声になってしまう。怒るつもりではなかった、と伝えると
    「いや、俺も悪かった…すまない」
    思わぬ言葉が返ってきた。アレルヤは目を見開いて刹那を見る。
    謝った、刹那が、僕に?
    「なんて顔をしているんだ」
    刹那が笑っている。普段は大人びた表情をしていると言うのに、破顔したその顔は年相応に幼く見えた。



    それからなんやかんや話して、子供ですよ!って子供扱いした事が嫌だったよ~とかお互い話す。
    話してみたら刹那も意固地になってたっていうのがわかってアレルヤ君が安堵して仲直り?仲良くなる一歩踏み出す流れ。



    ちなみにさ、とアレルヤ。
    「僕の名前、アレルヤって言うんだけど、名前で呼んでくれないかな?」
    「…それは、考えておく」

    そう答える刹那に、まあ一歩前進かな、とアレルヤは微笑んだ。
    へクション、刹那がくしゃみをする。そういえばズブ濡れだったんだ、と思い出しすぐに刹那をシャワールームへ送る。
    シャワーの音を聞きながら、今日はロックオンに良い報告ができそうだと、アレルヤは嬉しくなった。




    つづく
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