2pスナ ②少し歩くだけで目的の人物はすぐに見つかった。
「あらムーミン。おはよう」
「ああ、…ミイ、どうしてぼくの家までこいつ連れてこなかったんだ」
「私がいない方がいいでしょう?それより、スナフキンから話は聞いた?」
「聞いた。ぼくたちだけで行くのか?」
「待ってる間に署長さんも来てくれるよう頼んできたわ。色々片付けてからきてくれるって」
「……3人か」
「あなたのパパとママもお弁当用意して来てくれるそうよ。でもスニフは山篭りで体力つけたいって言って不参加よ」
「若干心配だな…」
言われた通り足元しか見ていなかったスナフキンは顔を上げて異父姉妹を視界に収めるとヘニャヘニャの笑顔を浮かべた。
「おはようミイ」
「あら、おはようスナフキン。2回目ならこんにちはの方がいいかもよ」
「あ…そうだった」
「……スナフキン、釣竿は?」
「……テントに置いてきた…」
「そうだと思ったわ」
ミイが岩から降りて、岩の後ろに回り込むと釣竿を3本取り出した。
「ミイ、ありがとう」
「世話のやける可愛い子だこと。スナフキン、釣竿はムーミンに持ってもらって、私と手を繋ぎましょ」
「うん、いいよ」