ぐちゅりと混じり合った体温。
そのままゆっくり身体を押し進めると、柔らかなシーツをぎゅっと握りしめ痛みに耐える恋人の姿にブラッドは動きを止めた。
「……今日はこのくらいにしておこう」
汗で張り付いた前髪を優しく撫でてやると熱で潤んだ瞳が悩ましげに視線を彷徨わせる。
性交渉をするために作られていない箇所を時間をかけ丁寧に解し、初めて挿入を試みた。が、やはりいきなり全てを受け入れるのは難しいようだ。
「少し焦りすぎてしまったな」
互いの思いが通じ合うまで時間はかかってしまったが、やっと恋人になれたのだ。
もちろんオスカーとひとつになりたい気持ちはあるが別に急ぐことではない。
そう判断したブラッドは体を起こすとシーツを握りしめていた両手が首の後ろに回され阻止された。
「や……です……」
「オスカー?」
「まだ、中に……いてもらえませんか……?」
──これはなんの拷問だ?
半分ほど挿入した己の分身は今にもはち切れそうで、このまま挿入が不可であれば外で早く処理をしてしまいたい。
だが、可愛い恋人にこんなことを言われて抜くという選択肢などあるだろうか。答えはNOだ。
オスカーに気付かれぬようそっと息を吐き、額にやさしいキスを落とした。
end