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    higuyogu

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    POIPOI 76

    higuyogu

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    世界樹x。会話文のみ。r15?小話。BLあり
    その2
    https://poipiku.com/1066758/9101092.html

    ssクロス その1ssクロス その1

    世界樹x
    オ…オウミナミ。長髪プリンス
    み…みつうろこ。若ショーグン
    カ…カンゼ。触覚メディ
    セ…セ。金バード(職ファーマー)
    タ…タテワク。パーマのゾディアック



    カンゼ「俺はメディックをやってる。こっちはバード」
    オウミ「バード?」
    セ「リュートで盛り上げます」
    オ「ほう、楽器演奏で仲間を鼓舞すると。ははっ。聞いたことがあるな。確か、祭りだとほざいてチャラチャラと騒ぐのだろう?農民供はよほど暇だと見える。もっと勤勉に己の仕事に励んだらどうなんだ」

    カ「バードの単語でよくそれだけの言葉が出てくるなぁ」
    セ「カンゼは小鳥ちゃん?とか言ってたよね。それと比べたら知的だよね」
    カ「あれはセが可愛かったからうっかり言っちゃったの」
    セ「お馬鹿カンゼだ」
    カ「お馬鹿にさせてんのは誰だあ?」
    セ「やだあ、くすぐったいっ♪」
    オ「無視するな」



    オウミ「おい、獣が魔物に襲われている。助けるぞ」
    カンゼ「ええー、マジすか」
    オ「強者が弱者を助けるのは当たり前だろう。行ってこい」
    カ「野生に干渉するのってよくないと思うんだけどなあ」
    みつうろ「ふふ、つまり何事も経験値という数字なわけですね。さすがです」
    オ「違う」


    オウミ「おい、ここのトゲトゲは危険だ。後続のためにも折って安全にする」
    セ「トゲトゲだって」
    カンゼ「石筍だな。石にタケノコと書く」
    オ「うるさい!作業しろ!これも我が功績の一つとして後世に語り継がれるのだ。その手伝いができるなんて名誉だろう?」
    セ「小さ」
    オ「う、うるさい!!」

    みつうろ「だいぶ割りましたな」
    カ「もうやりたくない」
    オ「ほう、装飾品だ。誰かの忘れ物か?いや我が善行への労いだろう。ありがたくいただこう」
    カ「うわ」
    み「さすがオウミナミ様!状況を都合よく解釈し、ネコババをするとは意地汚い!私、感動いたしました…!」
    オ「う、だ、黙れぇ!!」


    みつうろ「オウミ様!蛇ですよ!ほら蛇!オウミさんって動物好きですよね!!」
    オウミ「名前を略すな。様をつけろ。別に動物は好きじゃない」
    み「でもやたら干渉したがるじゃないですか。で、この蛇が今日の夕食ですので、これが前菜の蛇の生き血です」
    オ「っっ⁈(泣泣泣)」
    カ「やめてやれ」


    セ「疲れたからおぶって♡」
    カ「疲れるからやだ♡」
    セ「本当にカンゼってオレのこと運んでくんないよね」
    カ「うん疲れるもん」

    みつうろ「我々もあのような美しい信頼関係を築きたいですね!」
    オウミ「……美しい?」


    オウミ「次の階層からはあいつらに似た姿の敵とも戦うことになるのか。レプリカとはいえ、人型だと気が滅入るな」
    タテワク「そうね…」
    セ「でもレプリカならマシだよね」
    カンゼ「わっかるー」
    みつうろ「介錯覚えたいのですが、休養してきていいですか?」
    オ「後ろ3人は口を開くな」


    みつうろ「私はオウミ様を合法的に斬りつけたいだけなんです!」
    カンゼ「でもそうなったらこいつだけじゃなくてセも斬んだろ!俺だって斬られたくねえよ!」
    オウミ「そ、そうだ、俺も斬られたくない(泣)」
    み「なら斬らんねぇようにしてくださいよ!」
    カ「斬るな!」
    タテワク(泣)
    セ(寝)



    オ「最近みつうろこが怖い」
    カ「お前が相談してくるなんて珍しい。それがどうした?」
    オ「お、お前の方から、言ってやれ。いや、どうにかしろ。年長者だろ」
    カ「お前は権力者だろ」
    オ「みつうろこは、号令以外でオレの言うことを聞かん。……」
    カ「気づいてたのか」

    カ「でも俺だってあいつにその話題振りたくないよ。実害ないしよくね?」
    オ「ある!あの恐ろしい目は隊の士気を下げる!」
    カ「別に下がらないけど」
    オ「血も涙もないのか?お前はよくても他の2人が」
    セ「怖くないよ」
    タ「あたしも。後衛だから背中しか見えないし」
    オ「ぐ、ぐぬうっ…!」

    カ「まあそんなに怖いんなら、多少は言っといてやるよ。少し可哀想になってきたし」
    オ「怖くないが?」
    み「何が怖いんですか?」
    オ「ギャア!」
    カ「あんさ、こいつ、お前が敵斬った時の顔が怖いんだって。戦闘中は少し距離取るとかして」
    オ「え、いや、そこまでは」
    カ「は?」

    み「オウミ様、私の刀が恐ろしいんですか?大丈夫ですよ、斬りません。今は」
    オ「なぜ貴様は血生臭いことばかり!オレにもっと気を遣え!」
    み「でないと近づけないから?」
    オ「言ったそばからァア"あ"‼︎」
    カ「……」
    セ「飯行こ」
    カ「そうだな。タテワクも来い」
    タ「ええ。た、助かるわ…」



    カ「他ギルドの遺物回収系はやっぱキチぃなー」
    オウミ「ふん、壊滅する程度の力量で挑んだ判断力の無さよ」
    タテワク「そんな言い方!」
    みつ「涙声を必死に堪えてるオウミ様かわいい…」
    オ/タ「…………」
    セ「カンゼ、お腹空いた。飯行こ」
    カ「そうだな。行くか」



    オ「フ。どうやら俺としたことが世界を救ってしまったようだ。降りかかってきた面倒事を払ってやっただけだが、ここまで盛大に喜ばれると流石に気後れしてしまうなあ?」
    み「そうでしたねえ。とどめを刺した後のオウミ様、泣きそうな顔して震えてましたよね!」
    オ「……してないが」

    み「あ、でも戦闘中はすごかったですよ!オウミ様がずっと後ろから命令して下さっていたお陰で我々は臆さずにいれたのですから!」
    オ「そうであろう」
    み「とどめだけでしたよね!直接剣を振るわれたの!あれば見事な動きでした。こうやって権力者の偉業は作られるのですねぇ」
    オ「うむ…い、いや」

    オ「あれは、たまたまなのだ。別に故意はなかった」
    み「そうですね。あれはたまたまですね」
    オ「そ、それに最後に斬ったものが偉いわけでもなかろう。俺の国ではそんな小さな事では評価されんぞ。もっと化け物の腕を切り落とすくらいのことをしなければ、武勇伝にもなりはしない」

    オ「何度身を砕かれても立ち上がり、幾百も刃を振るったみつうろここそが、真の功労者だと思っている…」
    み「はあ、そうですか」
    オ「そうだ。…流石に父上に報告する際には多少脚色させてもらうが、だが己がしていないことをでっち上げたところで、いつか自分に返ってくる」

    み「オウミ様も大変ですね。それじゃ支度も済んでいるので行きましょうか」
    オ「ああ」
    み「オウミ様」
    オ「なんだ」
    み「泣かないでくださいよ。少し揶揄っただけじゃないですか。あなたが頑張っていたのは知っております」
    オ「フン」
    み「オウミ、拗ねんなって」
    オ「触るな」
    み「オウミ〜♡♡♡」



    み「大鯰を殺して我らも一躍有名人ですね。ところでオウミ様、私の名前は他にあると言ったらどうします?」
    オ「前後と脈絡がないのだが。…は?お前の名前はみつうろこだろ?」
    み「実は違います」
    オ「……………………解雇」
    み「えー、まじすか。今この場だとちょっと困りますね」

    み「私の名前が本当は違う、というのが嘘なんです。私は生まれてこの方みつうろこですよ」
    オ「嘘に嘘を重ねるな、見苦しい。「みつうろこ」とはどこぞの矮小国家の貴族の名前なんだろ」
    み「下手に賢しいのは厄介ですね」
    オ「おだてて機嫌をとったつもりか?まあその健気さに免じて解雇は見送る」

    み「おだててないですけどね。名前聞かないんですか?」
    オ「平民の名を知ってどうする」
    み「オウミ様、すごいショック受けてらしたんで。かわいかったので特別に教えてあげようかなと」
    オ「いらん。妄言もその辺にしておけ。俺は貴様などに構ってる暇はない。もう行く」
    み「オウミ様、拗ねちった」


    オ「たかだか名前などで嘘をつかれていたとして、それがどうした。あいつはただの傭兵だ。俺の命令に従っていればいい。…あいつ、俺の命令、ほとんど、聞かない、が。ううう〜っ(泣)」
    セ「あ、泣いてる」
    オ「うるざい!ごれは、汗だ!」
    セ「きたなーい」

    カ「こらセ、人の情緒に興味ないくせに絡むんじゃない」
    セ「うん」
    オ「そうださっさと失せろ」ズビビッ
    タ「じゃあ私が聞いてあげるわ。さあ吐きなさい!」
    オ「お前も帰れ」
    タ「でもアンタ、たかだか従者に名前嘘つかれただけでしょ!そんなで泣いてんのって…」
    オ「うぐ〜っ」泣
    タ「ごめん…」

    タ「泣くほどやだったワケ?」
    オ「泣いてない」
    タ「あっそ、分かったわよ。でもよほどだったのね。アンタが泣いてるところは初めて見たもの」
    オ「だから、いや、そうだな。俺もこうなるとは思わなかった。屈辱的だ」
    タ「名前、大事だったの?」
    オ「知るか。大したのもじゃない」

    オ「だが、どこかで所有化していたのかもしれん。唯一の…。馬鹿らしい。結局俺が蒔いた種ではないか」
    タ「難儀ね。いろいろと。みつうろこがもう少し優しかったらよかったのに」
    オ「はは、そうしたら今頃俺らはどこかで死んでいたな」
    タ「そのひねくれを少しは直してくれたかもしれないわよ」

    オ「ああ、己のこの幼稚さも知っている。いずれは克服してやるさ。しかし腹の中を言葉にすると少し軽くなった。感謝しよう」
    タ「…ええ、受け取るわ。どういたしまして。知らない迷宮も増えたし、これからも頑張りましょ」
    オ「せいぜいしっかり働けよ」
    タ「いちいちカンに障るわねー」

    オ「戻った。眠い。みつうろこ、鎧を脱がせろ」
    み「お帰りなさい。オウミ様、泣いてたんですってね。見せてくれればよかったのに」
    オ「お前はいつも見ているだろ」
    み「あれはアレ、それはそれですよ。ちなみに今晩はまた泣いてみますか?」
    オ「好きにしろ」
    み「わーい」

    オ「俺は昔から物に人に恵まれていた。だから貴様らのような持たざる者に分けてやるのはやぶさかではない」
    み「オウミ様?どうしたんすか?」
    オ「ありがたく享受しろと言ったのだ」
    み「はあ。ではありがたく」
    オ「それでよい」

    オ「やっぱりいやだー!!!」
    み「わっはっは、活きが良い!」


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