言葉が伝わらなくなったダニ主今朝起きてから、ずっと変だ。ダニエルの言葉だけが全く理解できない。
昨日までは普通に話をしていたのに。
「_____ 」
「ダニエル、何言ってるの全然分からないよ」
「____」
ダニエルの様子から、こっちの言葉はうまくダニエルに伝わっているらしい。
ダニエルは手足をバタバタして何かを言って、部屋を出ていった。
「なんで俺だけ〇〇と話せないんだ何か薬作ってくるって。〇〇と話せないのがすごくストレスみたい。」
「そう…」
「〇〇もすごくイライラしてるね。」
なんとか平静を装っていたものの、アイビーにはバレバレだったみたいだ。
「うん、もやもやする。いつも通りじゃないって嫌だよね。」
そう言うと、それだけとアイビーは笑みを浮かべた。
「えーと…これじゃ魔法薬学の時ダニエルに質問できないし」
そう言って首を傾げると「ダニエルは〇〇と話せないのが嫌なんだよ」とアイビーは少し声を大きくする。
「私も嫌だよだからこのいたずらを仕掛けた人にはちょっとお仕置きしないとね…」
「…〇〇、怖い。」
「多分、ダニエルも同じ思いだと思うからとりあえずダニエルのところに行ってくるね。」
アイビーの方が感情的かと思いきや、私の方も中々だと気づいた。
「ダニエル」
追いついた背中に声を掛けると声に反応してダニエルが振り向く。
言葉が伝わらなくたっていい、ただ、ただ…
「もやもやするの。ダニエルと話ができないのが、誰がこんないたずらを考えたのか分からないけど凄く、もやもやするの。」
誰でもいいからどうにかしてよ、とさえ思ってしまう。
「あ…〇〇…。」
少し照れくさそうに頬をかきながら声をかけてくるダニエルに、頬に熱が集まるのを感じた。