日向「台所貸して」
彼女から、風邪ひいたって連絡を受けた日の夜にお家にやって来る。片手には食材の入ったスーパーの袋を下げて。
海外で一人暮らししてたし、なんだかんだ手際よく料理ができちゃう。しかも、美味しい。
「···日向、結婚して。」
「はいはい。」
体調悪くなっている人の言葉はあんまりちゃんと聞いてない日向くん。
影山「熱、あるんだろ寝てろよ。」
風引いたから今日のデートまた今度でいいって連絡したら、すぐさまやってくる影山くん。
片手にスーパーの袋ぶら下げてやってくる影山くん。
「影山くんスーパーとか行くんだね。」
「いや、行くだろ。…んなことより熱あるんだろ。寝てろ。」
って言って彼女さんをベッドまで誘導する影山くん。寝てる間に食べやすいものを作ってくれるし、デートのことは全然気にしてない。
「影山くん、デート。」
「はあデートならいつでも行けるだろ。」
良いから今は体調を戻すことに専念してろ、なんてぶっきらぼうだけど優しい影山くんです。
月島「…はい、先言っとくけど君の嫌いなものも入ってると思う。」
月島くんはそこまで料理が上手じゃないといい。
「…おいしくないと思うけど、食べないよりマシでしょ。君の嫌いなものも入ってると思う。でも、山口に送ってもらったレシピ通りに作ったから。」
見た目は月島くんの言う通りあんまりなんだけど、味は美味しい気がする。
「月島くんの手料理を食べれる日が来るなんて、生きててよかった…」
「大袈裟。」
「大袈裟じゃないよ。」
熱のせいで潤んだ瞳でじっと月島くんを見てパクパク作ってもらったお料理を口にする彼女ちゃんを優しい眼差しで見守ってくれる月島くん。
研磨「…なんかあったらすぐ言って。ちゃんと声が届くところにいるから。」
体調を崩して寝込んでいるといつの間にかそばでゲームをしている研磨くんに気づく彼女ちゃん。
最初は夢かな、なんて目をゴシゴシ。
「…起きた」
もぞもぞする音で「起きた」って振り向きながら訊く研磨くん。
「あ、研磨くんだぁ。」
「はーい研磨くんですよ。」
「なんでいるの」
「彼女さんが、体調崩したからですよー。」
一人で熱出して寝てるのって心細くない
俺ここにいるから、安心して寝ていいよら、
お腹が減ったら作るから言ってね。なんて言ってくれる研磨くん。