私の推しカプはぁ~~~♡今日も今日とてパエトーン様が尊い…!!
本日はヒューゴと共にパエトーン様の協力を仰ぐ為にビデオ屋にお邪魔していてアキラ様とお話ししているのですが…、ビジュがいいのはもちろんのこと、何気無い所作一つ一つが洗練されているといいますか…!思案する時に顎に添えられる指、資料に目を通す時の真剣な眼差し、時折唇が乾くのでしょうか…ちらりと舌先が覗いて唇を…っ!!ああっ、なんて…っ、扇情的…!それはもう色気が爆誕しており、私その色気にクラクラと目眩が……っ、はっ!?
「アキラくん、唇が乾いているようだ。そのままにしておいては荒れてしまう。これを使いたまえ」
す、とヒューゴがアキラ様にリップを差し出したのですがそれは貴方が普段使用しているものでは…!?
仲間である私には分かるのです…!間違いなくあれはヒューゴが普段使いしているもの…!
それを、それをですよ!?アキラ様が使ったら、それは、それは…!か、かかっ、間接キッスなのですぅ~~!!
「あぁ、ありがとう。使わせてもらうよ」
躊躇なく受け取ったリップを唇に…!あぁっ、潤って艶を帯びた唇は更に扇情的に…!!とてもグーなのですぅぅ…。
「おや、はみ出してしまっているぞ」
はわわわ~っ!?ヒューゴが指でアキラ様の唇の縁を拭ったのです!?
「艶を帯びた君の唇は…とても魅力的だな」
「そうかい?思わずキスしたくなる、かな?」
きゃあああ~!!な、ななっ、なんですか…!この甘いムードは…!?お二人はビビアンがここに居る事をお忘れなのです!?いえっ、寧ろ忘れてください!忘れてもっと…!!
「フッ、そういう効果が得られるなら俺も塗っておこう」
ヒューゴも今し方アキラ様が使ったリップで自身の唇を…!ああもう、確実に間接キッスいたしました…。
「…ビビアン?なんだか胸を押さえているけど…具合でも悪いのかい?」
「っは…!?い、いいえっ?なんでもないのです、心配要りません!」
「そうかい…?」
「ですがそのっ、一度お手洗いをお借りしてもよろしいですか?」
まだ見ていたいのは山々ですが、これ以上の刺激に耐えられる自信がないのでここは一度落ち着いてくるのです…。
ふぅ…、少し落ち着きました…。
というかアキラ様とヒューゴのあの距離の近さは一体…?
ヒューゴは自分が使うものを人に使うなどということをするように思えないのです…。
しかもリップなんてだいぶ親しい間柄でないと嫌なはず…、ですがいつの間にそんなに親しく…?
うーん…ヒューゴからそんなにアキラ様のお話を聞くこともそんなにないのですが…。
あっ、そう言えば今あの部屋にはアキラ様とヒューゴの2人きり…!『やっと2人きりになれたね』『あぁ、今なら間接ではないキスも出来るが?』…とかそんな展開になっていたり!?
そっ、そんなっ、まさか!まさかなのです!そう、あの雰囲気はほんの冗談…そんなことがあるわ…け…?
「…っ、…」
「……こほん、」
えっ...?今部屋に入った瞬間に目に飛び込んできたのは…、うそ…?これは、私の妄想が見せた幻?
確かに...2人はゼロ距離で…、キス…していたのです。
…へ…?…キ…ス…?
キスぅぅうう!!??
「はっ、はわっ、はわわわ…っ?!!い、いまっ、いまっ、えっ!?」
「…ビ、ビビアン…落ち着きたまえ…」
「ヒューゴ!!どうしてっ、ほんのりとっ、耳と頬が赤いのです!?」
「ぼ、僕にはそんな風には見えないけどね?」
「アキラ様もっ!少し動揺なさって…!私、ばっちり目撃したのです!!」
「2人は!熱いき、き、っ…キスしていたのです…!!」
「「……」」
2人して黙ったらそれ即ち肯定しているようなものですが…!?
「…~~っ!!し、失礼します!!!」
私は居ても立ってもいられずビデオ屋を飛び出しました。
リリカ…!ごめんなさいなのです…!私は…っ、私は…っ!
アキヒュを推していくのです~~!!!
めでたし、めでたし?