君へ、どうぞよろしく「カイル ダイダス。貴方はランデヴー現象により蘇って5年程経ちます。またこの5年、特に問題行動等が特筆する程無いこともこちらでも判断出来ました。また能力特性上、バディを組むことでより任務を行いやすくなると思いますので……」
「バディを組めと?」
「端的に言えばそうなりますね。」
急に呼び出されて何かと思えば。
部屋には職員が2人、面接をしてくる職員とこちらをじろりと睨むように見る職員。
2人にじっと見られながら僕はむむむ、と少し考え込む。
「こちらから選定することも可能ですが……。」
「いや、いいよ。気になる子がいる。」
「では、通達しておきますね。お名前は?」
「アルマ・シャルル。」
ここ数ヶ月に仲良くなった職員の名前を口に出す。
相手は少し考え込むような素振りをして口を開いた。
「……なるほど。選定に至った理由をお聞きしても?」
「なんてことは無いよ。僕に戦闘能力は無いから大きい武器振り回せるような子がいいなってなったし。それに、僕ら可愛いでしょ?相手さんが舐めてかかってくれた方が楽な時だって多いからね。あと1番はあざと可愛くて好みだったから。」
大鎌を振り回す姿。
童顔で可愛らしい人の良さそうな顔。
温和な声質。
何より自分が可愛いとわかっている行動。
「僕とアルマが組んだら行動指針も明確になるんじゃない?」
にっこりと「可愛い僕」で微笑む。
「そうですね……。要件は以上です。急なお呼び立てに応じていただきありがとうございます。」
「こんな要件に2人も職員使っちゃってごめんねぇ。じゃ、またね。通達よろしく。」
職員と同じタイミングで席を立って僕はスカートを翻して部屋を出る。
「楽しくなりそうだなぁ。」