1日1本ワーパレSSS 変装して何時に待ち合わせ来てくんね?出来れば女装寄りだといいかも。なんて珍しい連絡がくるから、おいどうしたどうした……と思いながら待ち合わせに向かう。
「あ、来た来た」
待っていた雲雀はそう言って一歩距離を詰めたかと思ったら私の耳元で囁く。ちょっと色々あるから付き合って。なんて言葉に、なるほどねと思いつつ片腕を組むフリをする。
「……悪い人」
「だって向こうから諦めて離れてもらわないとだしなぁ」
遠目から見たらイチャついている風に見えなくもないだろう。ちらりと外された視線を考えて、どうせ雲雀のことだからカフェで一目惚れされたとか上手く躱せなかったとかつけられてたとかそんなところだ。
「貴方ねぇ、こんな方法最悪いつか刺されても仕方ないですよ」
「だってこれが簡単だべ」
「なーにが簡単だ、私そんなことで刺されたくないですからね」
「え〜??ってイテテテテ」
組んだ腕の肘をげしげしと脇腹辺りに立てる。分かってるのかコイツ……の気持ちになりつつ話を続ける。
「とりあえず移動するぞ。これでも駄目なら考えなきゃいけないでしょう」
「流石、助かるわ」
「今日奢ってくださいね」