誕生日プレゼント五月六日。
相棒から恋人へ。付き合い出して初めて迎える凪の誕生日が来週に迫っていた。
「お前の誕生日さぁ、エッチさせてやろうか?」
個人的には悪くない案だと思っていたし、割と本気。でも凪は信じられないと言わんばかりの顔をしていた。
「え? レオ、何言ってんの?」
「付き合って初めての誕生日だろ? 折角だから、記憶に残るもんがよくね? あっ、もちろん別で誕プレ渡すしさ!」
付き合い出して初めてどころか、凪の誕生日を一緒に過ごすことができるのは初めてだった。今までは色々とあって一緒にいることすら出来なかった。それはもう、色々と。
「誕生日だから、はい、どうぞ。ってもんじゃないでしょ、そういうことってさ」
凪のくせして、尤もらしいことを口にする。
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