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    City4629_twyume

    @City4629_twyume

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    ぷんさん(@iripunn)お誕生日に捧げます。フォロワー監聖杯戦争ネタで、聖杯戦争に強制参加することになったぷんさん監の鯖召喚シーンです!改めて、遅くなりましたがお誕生日おめでとうございます!

    フォロワー監聖杯戦争(ぷんさん監)※twとfgoのクロスオーバー注意

    人間が周りに見当たらない深い森の中。
    ただひたすらにぽっかりと浮かぶ金色の満月。そのあまりの巨大さ、あまりの輝きに、数多の星は見えないほどに塗りつぶされている。
    「………ここ、どこ」
    深い森の中、一人たたずむ少女の声が響く。ナイトレイブンカレッジの異端児こと、オンボロ寮の監督生・ユウは月を見上げてそう言った。
    おかしい。つい先ほどまで机に向かって勉強をしていた。飲み物を撮ろうと席を立って、扉を開けたら、森に立っていたのだ。
    お風呂に入り、パジャマに着替えたはずなのに、服装も制服に代わっていた。メガネのブリッジを掴んで外し、視力の良い裸眼で森を見渡すも、誰もいない。歩き出そうと一歩踏み出すと、ポケットの中でカサ、と何か音を立てたのを耳が拾い上げ、ピタっと止まった。
    制服のポケットに手を入れて取り出してみれば、見覚えのない乾いた白い紙が出てきた。
    「…」
    眉をひそめてポケットに入っていた容姿を広げれば、何も書かれてない紙に文字が浮かび上がった。
    『ようこそ。貴方は7人目のマスターです』
    「え」
    マスター、その言葉を呆然と口にした。意味が分からない、頭が追い付かない。絡み合う糸のようにぐちゃぐちゃになる思考に、用紙に浮かんだ言葉は消えて、また新しい言葉が浮かんだ。
    『元の世界に、帰りたいでしょう』
    『そんなあなたに、帰るチャンスを差し上げます』
    「!?」
    混乱する。手が震える。元の世界。それは、彼女がナイトレイブンカレッジに連れ去られ、若返る前に生きていた科学と文明が発達した、魔法の無い世界のはずだ。
    故郷には家族がいる、友もいる。置いてはいけない人々がいる。彼らに、会えるかもしれない。
    そう期待が胸の中で咲くのをわずかに感じながら、文字は次々と浮かんだ。
    『貴方にはこれから、聖杯戦争に参加していただきます』
    『貴方には、7つの世界線。7つのパラレルワールド。貴方と同じようにナイトレイブンカレッジに誘拐された7人の少女と戦っていただきます。』
    『少女はそれぞれ、貴方の世界に存在した、歴史や神話、物語の英雄。すなわち英霊を召喚していただき、それぞれの英霊と殺し合いをしていただきます』
    『なお、殺し合いに向かう被害は英霊のみで、貴方たちマスターに向かうものではございませんのでご安心ください』
    『最後まで生き残った英霊を持つマスターには、元の世界か、異世界に帰るかの選択を差し上げます。』
    『英霊には、どんな願いも叶える権利を差し上げます』
    『なお、所持する英霊が消滅した時点で、異世界へと強制送還になりますのでご了承ください』
    『それでは、ご武運を。』
    浮かんでは消える文字を追いかけている間、最後の文字が浮かんで、紙に火がついた。
    「あっつい」
    悲鳴を上げて紙を放り投げれば、紙は宙を舞いながらすべて燃え尽き、灰になって風に消える。
    それを見ながら、うるさいくらいに鳴る胸を強く抑えて、ハクハクと口を動かして必死に酸素を求めた。
    「ころし、あい」
    殺し合い。確かにそう書いてあった。先ほど書かれていた文章を纏めれば、これから自分はナイトレイブンカレッジにパラレルワールドで誘拐された少女と戦わねばならないということになるのだ。
    「待って、なんで、そんな。助けて、グリム、エース、デュース……。」
    友の名前を弱弱しく呼んでも誰も返事をしなかった。それが寂しく、恐ろしくて、震えながらうずくまる。
    なんで、どうして。殺し合いなんて。
    そんな言葉が頭をぐるぐると回る。『ご安心ください』なんて書いていたって、殺し合いという言葉のインパクトが強すぎて安心できない。
    「やだ。やだよぉ…。怖いよぉ...。ジャミル先輩、助けて、助けてぇ……」
    泣きじゃくってうずくまった。
    怖い、怖い、なんでこんな目に合わないといけないの。
    何を呪えばいいか分からないまま、膝を抱えてうずくまる。酸素が足りない。ヒッヒッと喉が引きつる音を聞きながら、涙を流した。
    どれほどまでに蹲っていたか。ようやく立ち上がれば、目は腫れぼったくて痛く、喉も渇きを覚えた。
    随分蹲って泣いていたのに、不気味なほど夜は長く、誰もいないのだ。
    ノロノロと立ち上がり、あてもなくフラフラと歩いた。月光に導かれるように歩けば、かすかに聞こえる川の音。そして滝の音も聞こえてきた。
    まずは川の水を。そう、水を飲んで落ち着こう。そこから何をするか考えればいい。焦りは禁物だ。ジャミルだって、思いを寄せるあの年下の青年だって、きっとそう言うだろう。
    森を歩き、藪を掻き分けると、大きな滝が目を引く。そして透き通った水が流れる滝壺は、月光に照らされて銀色に輝いていた。
    まるで、水の妖精が住んでいそうな美しい滝壺は、見たことがないほどに水の透明度が高い。
    「綺麗……」
    ぽつりと、思わずそう言う。ジャミルにも見せたいなぁとボンヤリ考えながら、滝壺にフラフラと近づいた。滝の水が跳ねない距離に移動して、滝壺のフチにしゃがみこんだ。冷たい水を両手で掬って喉に通せば、涙で荒れた喉を癒してくれる。
    冷たい水を飲んで、頭が冴えた。そしてふと、脳裏に知らぬ歌が浮かぶ。
    導かれるように、その歌を、ユウは口ずさんだ。
    「素に銀と鉄。 礎に石と契約の大公。 祖には我が大師シュバインオーグ。
    降り立つ風には壁を。 四方の門は閉じ、王冠より出で、王国に至る三叉路は循環せよ」
    ここに誰かがいれば、それこそ思いを寄せる青年がいれば。彼女を止めたかも知れない。
    それでも少女は止まらない。誰も止めてくれる人がいない。
    ただ頭に浮かぶその歌が、開戦の歌とも知らず、満月を見上げながら呆然と続けた。
    「閉じよ。閉じよ。閉じよ。閉じよ。閉じよ。繰り返すつどに五度。ただ、満たされる刻を破却する」
    「――――告げる。
    汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ」
    手から水の雫がこぼれ、川に落ち、水面に浮かぶ月を揺らす。
    「誓いを此処に。我は常世総ての善と成る者、我は常世総ての悪を敷く者。
    汝三大の言霊を纏う七天、抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ。」
    最後まで歌ったその時だ。少女を中心として、巨大なつむじ風が吹き上がった。
    「きゃあ」
    思わず手で顔を庇うと、ごぉごぉと怪物の悲鳴のような凄まじい音が、森を、水を、少女の鼓動を乱暴に揺らす。
    風が収まり、少女は強く強くつむっていた。ゆっくりと目を開けると、目が慣れた暗闇が、また広がっている。景色になんにも変化はないことに胸をなでおろそうとした、その瞬間だった。
    「ははははは
    私を召喚するとは、また奇特なマスターもいたものだネ」
    背後から、老獪な声が聞こえて、座り込んだまま思わず勢いよく振り返った。
    いつの間にそこにいたのか。満月を背景に、男が立っていた。
    銀色の髪を紳士的にオールバックに纏め、髭を蓄えた口元を、愉快そうに吊り上げている。菫色の瞳は聡明に輝き、しわが濃く出ている顔で、ユウを見つめていた。
    「我がクラスはアーチャー。
    真名はジェームズ・モリアーティ職業教授兼悪の組織の親玉」
    蒼い蝶々を模したマントが、羽根のようにユウの前で広がる。
    固まる少女の前で、男はさらに愉快気に口を吊り上げた。そうすれば、老獪さを演出する口元のシワが、さらに深くなる。
    「何、私は強いとも。それだけは保証しよう。」
    男は、座りこむユウの右手に熱いほど焼き付いた赤い令呪を見つめて、楽しそうに言った。
    立つ男と座りこむ少女。運命体に出会った二人を、金色の満月が照らしていた。
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    City4629_twyume

    DONE※ねつ造ありまくり注意!
    名前アリなジャミ監夫婦息子と、名前有りカリム息子が出ます!
    ヒトトセさん(@sksthtts)にひたすら語った、「もしもヒトトセさんのジャミ監ヤンデレ夫婦の間に生まれたのが光属性息子君なら」を書かせていただきました!ファンアートです!以前書いてくださった息子君ネタより少し前、「チャコールグレーデイズ」「いとしき辺獄」のジャミ監の間に生まれた子をイメージして書きました!
    ヤンデレジャミ監夫婦の息子が光属性な話親に連れてゆかれた晩餐会は、目がくらむような絢爛豪華さだった。
    晩餐会の主催は、熱砂の国にて、右に出る者はいないと言われるほどに歴史と資産をも抱える輝かしきアジーム家。今日は、かのアジーム家の長男殿の誕生パーティーということで、宴に招かれたというわけなのだ。
    本来ならば、自分の家などアジーム家に声をかけられるような素晴らしい家柄などでは決してない。では何故自分の家がそんなアジーム家に招かれているのかと言われれば、ここ最近の好景気のおかげだった。

    熱砂の国で起きた経済成長たる黄金の風が国中で吹き上がり、たった数年で爆発的に資産を増やした新興成金の企業があちこちで生まれた。
    尊い血筋などを持たない新興成金たちに対し、顔をしかめるわけでもなく、無邪気に笑ってビジネスパートナーとして多く迎えたのが、現在のアジーム家当主というわけである。つまり裏を返せば、アジーム家に気に入られれば、次期当主に我が子と婚姻を結ばせることが出来れば、この国最高の後ろ盾が手に入るというわけだ。
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