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    uni_chico

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    書いた本人としてはボタユアのつもりではないのですが、ボタユアも嗜んでいるのでそのように見えてしまうかもしれないバレンタインネタ(べったーより転載)

    ##主従

    想定解我らがリーダーはそのような行事には全く興味がないだろう、とボータは考えていたのだが、それは間違いだったようだ。
    不在中の報告を聞き終えたユアンは、ところで、と笑みを浮かべてその話題を切り出してきたのだった。
    「お前も何か貰ったのか?」
    想定外の問いかけに面食らったものの、質問の意図は容易に想像できた。ユアンが久しぶりにベースに戻ってきた今日は、奇しくもバレンタインデーである。ベース内でも、恋愛事に限らず、日頃の感謝を込めてチョコレート等の菓子の交換が行われていた。ボータもまた、部下の何名かから菓子を受け取っていたのだが、ユアンの様子から察するに想定解は「否」であると思われ、果たして正直に返答すべきか言いあぐねていた。ただ、その間が如実にボータの心境を表していたらしい。ユアンの表情が不満げなそれへ変わった。
    「まぁ、貰っていないということはないだろうが、それにしても正直に言えばいいだろうが。何を忖度している」
    「……申し訳ございません」
    「謝る必要などないだろう。報告は聞いた。下がれ」
    機嫌を損ねてしまったか。差し当たって伝えるべきことは伝えたため、ボータはひとまず辞することにした。変に上官を刺激しないよう、普段通りに黙礼し、通路へ足を踏み出そうとした、その時。何かが自分の方へ投げられたのを感じ、右手でそれを受け止めた。
    「腐らせても仕方がないからな。好きにするがいい」
    手の中のそれは何か小箱のようだった。だが、今ここで中身を確認すると、さらにユアンの機嫌が悪くなることは間違いない。礼だけを述べ、ボータは部屋を出た。
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