花は、既に咲いていた 口上を述べ終わると近づいてくる複数の人影があり、手を挙げてそれに応える。自分を召喚したマスターであり、母と同じくする自慢の弟アルジュナ、アルジュナのあとに続いて来たサーヴァントはアルジュナと瓜二つで、真ん中の弟は双子ではなかったのにと首を傾げて、同一人物と気付いたから話を聞かねばならなくなった。
近づいてくる者たちも入れば遠巻きに眺めてくる者もいて目を向けてみると、あの大戦で敵対したカルナとアシュヴァッターマンだった。なるほどこの二騎では近づいてくることはないだろうと納得してしまう。
なにはともあれランサー、ビーマはこのノウム・カルデアのサーヴァントとして無事召喚を果たす。
「先輩!」
マスターに握手を求められたので、この力で従兄弟たちを泣かしてきた覚えのあるビーマは細心の注意を払い手を握った時だ。視界の端に金色の粒子が浮遊して消えていく。
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