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    ぐるコース

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    夢・腐小説載せてます¦自己満

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    🐍(金城)×夢
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    #金城真護
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    『お揃いの贈り物』放課後の教室は、夕陽のオレンジ色に染まり、部活に向かう人や帰宅する人達の賑やかな声が響いていた。窓際の席に座る私は、教科書を片付けながら、金城くんと他愛もない話をしていた。自転車部の練習前、こうして二人で過ごす時間が最近の私の小さな楽しみだった。金城くんはいつものように落ち着いた雰囲気で、でもどこか少しそわそわしているように見えた。ふと、彼がカバンの中をごそごそと探り、緊張した面持ちで小さな布袋を取り出した。

    「○○さん、…これ、受け取ってくれるかい?」

    金城くんの声はいつもより低く、ほんの少し震えているようだった。差し出されたのは、白いハンカチ。シンプルな生地に、角には小さなヘビの刺繍が施されている。ヘビの目はキラキラ光る青いビーズで、つぶらな瞳がなんとも愛嬌たっぷりだ。『石道の蛇』と呼ばれる金城くんらしい、でもどこか彼の真面目さが垣間見える丁寧な手仕事に、私は思わず見入ってしまう。

    「金城くん、これ…!すごくかわいい!ヘビ!?このビーズの目、キラキラしててほんとかわいいね!」
    私は目を輝かせてハンカチを受け取り、刺繍を指でそっと撫でる。ヘビの曲がったしっぽや、ちょこんと丸まったフォルムが、なんとも金城くんのセンスを感じさせた。教室の柔らかな光がハンカチに当たり、ビーズがキラリと輝く。

    「喜んでもらえて何よりだ。俺…○○さんに何か贈り物したくてさ。ハンカチなら毎日使えて、さりげなくて良いかなって思ってな///」
    金城くんは少し照れくさそうに頬をかき、普段は冷静で頼れる自転車部主将の彼が、こんな風に少し自信なさげな表情を見せるのは私だけなんだよな、と私は心の中で思う。「自分で刺繍してみたんだが…どうかな?下手じゃなかったらいいんだが…」

    「下手だなんてありえないよ!金城くん、すっごーく上手!このヘビの刺繍、とても愛嬌あって大好き!ほんと、こんなかわいいの作れるなんてびっくり!」
    私は興奮気味にハンカチを広げ、ヘビの刺繍をまじまじと眺める。金城くんの不器用ながらも丁寧な針目の一つ一つが、彼の私への想いを映しているようで、胸がじんわり温かくなった。「これ、金城くんが夜遅くまで作ってたの?」

    「…まぁ、ちょっと時間かかったけどな」
    金城くんは苦笑いしながら、軽く目を逸らす。その仕草がまた愛おしくて、私は思わず笑ってしまう。「実はさ、俺も同じの作ったんだ」
    そう言って、金城くんはポケットからもう一枚、同じヘビの刺繍が入ったハンカチを取り出した。私のハンカチのヘビは青いビーズの目、金城くんのものは緑のビーズの目。さりげなくペア感のあるデザインが、金城くんの控えめな優しさそのものだった。

    「金城くんと…お揃いだ!嬉しい!いつも持ち歩くよ、絶対!」
    あなたはハンカチをぎゅっと握りしめ、満面の笑みで金城くんを見つめる。教室の窓から差し込む夕陽が、私の手元のハンカチを優しく照らし、ヘビのビーズがキラキラと輝く。金城くんは私の笑顔を見て、いつもより少し柔らかい表情で微笑んだ。

    「○○さんが喜んでくれるなら、作った甲斐があったよ。…あのさ、俺、こういうの作るの初めてだったから、実はちょっと失敗もしたんだ。最初、ヘビの目がでかすぎて、とてもじゃないが怖い顔になっちまってさ」
    金城くんが珍しく少しおどけた口調で言うと、私は思わず吹き出した。

    「え、どんなの!?それ見てみたい!」
    私が笑いながら言うと、金城くんもつられて小さく笑う。「いや、あれは見せられない。速攻でほどいたよ」
    そんな他愛もないやりとりが、教室の静かな空気に溶けていく。金城くんの笑顔は、普段の真剣な主将の顔とは違って、少年のようで無防備で、私の心をくすぐった。

    「○○さん、これからも…こうやって、一緒のものを増やしていきたいな。ハンカチだけじゃなく、色んなこと、共有できたら良いなって」
    金城くんの声は静かだけど、どこか力強く、教室の空気を震わせるように響いた。私はハンカチを胸に当て、じんわりと温かい気持ちが広がるのを感じる。

    「うん、絶対!金城くんとこうやって一緒にいられるの、幸せだよ」
    私はそっと金城くんの手を握る。金城くんの指が私の指を優しく握り返し、夕陽に照らされた教室に、二人の小さな約束が生まれた。机の上に置かれた二枚のハンカチは、ヘビのビーズがキラリと光り、まるで二人の絆を祝福しているようだった。

    「さて、そろそろ部活に行くか。○○さん、また明日。」
    金城くんがいつもの主将らしい笑顔で立ち上がり、手を振る。私はハンカチを大切にポケットにしまい、「うん!また明日ね!」と元気に答えた。教室を後にする二人の背中を、夕陽が優しく見送っていた。
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    ぐるコース

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    🎼(葦木場)×夢
    ※🎼視点、付き合ってる設定
    『君がいるから怖くない』夜の静けさが、○○ちゃんの家を包んでいる。俺は、慣れない客間の布団の中で、そっと横になっていた。今日は初めての「お泊まり」。夕飯を一緒に作って、映画を見て、笑い合って――そんな時間があまりにも自然で、まるでずっと前からこうだったみたいに感じる。

    隣には、○○ちゃんが寝息を立てている。普段なら、俺は練習の疲れでバタンキューと寝てしまうタイプだ。でも今夜は、なんだか胸の奥がざわめいて、眠気が遠い。月明かりがカーテンの隙間から差し込み、○○ちゃんの背中をほのかに照らしている。パジャマの肩口が少しずれて、華奢なラインが目に入る。俺はつい、じっと見つめてしまう。

    (こんな時間が、俺にもあるんだな)

    心の中で呟くと、じんわりと温かいものが広がる。インターハイやレースのことで頭がいっぱいだった頃の俺は、明日を考えるだけで少し身構えていた。勝ちたい、負けたくない、そんな思いがぐるぐるしていた。でも、今は違う。○○ちゃんがそばにいる。こんな風に一緒に過ごして、笑って、くだらない話をしても、全部が愛おしい。それが当たり前になって、明日が怖くなくなった。
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