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    koyubikitta

    @koyubikitta

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    koyubikitta

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    なんか雑談してるめぐくら(なんか仲が悪い)

    「出逢って数年の男にそこまで執着できるって、愛がでかいっすね~」
     軽薄な口調で巡が笑った。昏見の怒りを煽っていることを自覚しながら、なるべく無神経に見えるように。
    「そうですね、この私の地球より大きい〜BIG LOVE〜をわかっていただけて嬉しいです。私たち、実はとっても気が合うんでしょうか?」
     昏見はお返しのように麗しく笑って見せた。二人の男は笑みを交わし合う。
    「じゃ俺たち、魂の兄弟……ソウルブラザーズってことで! お近づきの記念にご飯でもどうです? 良い感じのお店あるんですよ、ワインも出る所」
    「ええ、もちろん。素敵ですね! 私の追い求める伝説のワインもあるかもしれません」
    「いやぁ、こんな所には無いんじゃないかな? 昏見さんがなに求めてんのかいまいち分かんないですけど、ふつーの範囲の酒しかないですよー」
    「栄柴くんは地元ですもんね。この辺はやっぱりホームグラウンドですか」
    「そうですよ。俺の愛も執着も呪いも、ここで俺と一緒に、生まれた時からコツコツ育まれてきたんです」
    「へえ」
    「昏見さんもそうでしょう? 生まれつきの化身持ちが、呪いと縁から逃れて自我とか形成できませんもんね」
     その質問は牽制だったのかもしれないし、祈りや希望だったのかもしれない。探りつつ手を伸ばしてくるような質問を、けれど昏見は軽く振り払った。
    「いいえ? 私はのんびりのびのび暮らしましたよ。私の周りにダース単位どころか十二ダース=一グロス単位で存在していた化身持ちたちもみんなそうでした。笑ったり泣いたりしながら健全に、世界への愛を育んでいました」
     夜叉の目が灯す光の名前を昏見はよく知っていた。本来は昏見に向けられないはずの激情の炎が、静かに迫ってきていることもよく分かっていた。文字通り飛び火ですね、なんて思いながら。
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    513friday

    DOODLE1/18
    貴方が出したCPシチュガチャは…
    10秒間キスしないと出られない部屋に閉じ込められ、攻めが受けにするものの、受けの息が続かなくて9秒で止まる えだひのきのカリ烈です、おめでとうございます!
    #CPシチュガチャ #shindanmaker
    https://shindanmaker.com/970270

    やっと書き終わった
    後、出られるとは言ってないです
    △△△

     入ってくる光の量が目覚めたばかりの目には多くてチカチカする。窓のカーテンを閉め忘れて寝たらしい。
     昨日は、確か……。
     思い出そうとすると頭がズキズキ強く痛みだす。二日酔いか? 神父として、寝酒で深酔いするとは情けない。
     反省して、頭をスッキリさせようと身体を起こすと首がビキッと鳴る。床で寝ていたのか背中や腰も固まって鈍く痛い。どれ程、眠りこけていたのだろう。
    「カリム! やっと、起きたか☆」
     ぼやける視界に力を込めると、物がハッキリ見えてきた。鼻と鼻が付く距離まで近づき覗き込むレッカが、安堵した表情でカリムが目覚めた事を喜ぶ。
    「随分と目が覚めなくて、心配したんだぜ? 」
     不安からかレッカの凛々しい眉毛がなかなか上がらない。
     だが俺は何故レッカが"俺の部屋"に居るか、の方が気になる。
    「うるさいぞ、レッカ」
     頭に響いて響くだろ。興奮したレッカの暑苦しい声は現場の何処に居てもすぐ分かる程に大きい。余程に心配させたのは悪いと思うが、目の前で耳の鼓膜が破れそうな程の声を張らなくても聞こえている。
    「カリム、驚かずに聞いてくれ。俺たちは閉じ込められているんだぜ! 」 4461