朝、簓が目を覚ますと──下着以外の服を着ていなかった。腰に走ったのは痛み。数秒呆然とし、昨日のことを思い出そうとしたが──どついたれ本舗のメンバーで集まり、盧笙宅で飲み始めて以降の記憶が無い。
周りを見回す限り、盧笙の家であることは間違いない。
隣には、家主が転がっていた。……同様に、服を着ていない状態で。
待て。どういうことだ。
フリーズしたままでいると、盧笙が呻き声を漏らしながら身動ぎした。目を覚ましたらしい。
「……んん、なんや、朝か……」
「…………盧笙…………」
「……簓? なんでお前服着てへんねん、……俺、も……?」
呆然とした顔が、段々と真剣な色を帯びていく。
「……ちょお待てえや。なんやこの腰の痛み……」
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