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    nomidori_anzen

    @nomidori_anzen

    なんとなくアレかなと思う絵の置き場

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    使い魔🐰(🐰の姿)の戯れです

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    recommended works

    takami180

    PROGRESS続長編曦澄3
    もう少しあなたに近づきたい
     いったい、あの人はなんのために蓮花塢へ来たのやら。
     江澄は窓から見えた光景に思わず笑みをこぼした。
     御剣の術の修行をはじめたばかりの幼い仙師たちが憧れの視線を向けているのは、空を舞う藍宗主である。
     朝は卯の刻に起き出して、昼までは江澄の政務を手伝い、午後時間ができたからと探しに来てみればこれである。
     遊びに来ているはずなのに、よく働くものだ。
     江澄は窓から身を乗り出した。
    「曦臣!」
     朔月は美しい弧を描いて、窓際に降りてくる。雲夢の空に白い校服がひるがえる。
    「どうしました、江澄」
    「時間が空いたから、誘いに来た。一緒に町に出ないか」
    「ええ、ぜひとも」
     藍曦臣は一度師弟たちの元へ降りていく。江澄も軽い足取りで門までを行く。
     藍曦臣と二人で出かけるのは初めてのことである。とりあえず、包子を食べてもらいたい。あとは、何がしたいのか、二人で考えてみたい。
     友と出かけるときの高揚をひさしぶりに味わっている気がする。
     門前で合流した二人は、徒歩で町へと下りた。
     夕刻前の時間帯、通りは人々で賑わっている。
    「前に食べたのは、蓮の実の包子だったか?」
    「そうですね、あれはと 2167

    takami180

    PROGRESS続長編曦澄7
    なにもない日々
     江澄は寝返りを打った。
     月はすでに沈み、室内は闇に包まれている。
     暗い中、いくら目を凝らしても何も見えない。星明かりが椅子の影を映すくらいである。
     藍曦臣は江澄が立ち直るとすぐに客坊へと移った。このことで失望するほど不誠実な人ではないが、落胆はしただろうなと思う。
     目をつぶると、まぶたの裏に藍曦臣の顔が浮かぶ。じっとこちらを見る目が恐ろしい。
     秘密は黙っていれば暴かれることはないと思っていた。しかし、こんなことでは露見する日も遠くない。
     江澄は自分の首筋を手のひらでなでた。
     たしかに、藍曦臣はここに唇を当てていた。
     思い出した途端、顔が熱くなった。あのときはうろたえて考えることができなかったが、よくよく思い返すとものすごいことをされたのではないだろうか。
     今までの口付けとは意味が違う。
     もし、あのまま静止できなければ。
    (待て待て待て)
     江澄は頭を振った。恥知らずなことを考えている。何事も起きなかったのだからそれでいいだろう。
     でも、もしかしたら。
     江澄は腕を伸ばした。広い牀榻の内側には自分しかいない。
     隣にいてもらえるのだろうか。寝るときも。起きるときも 1867

    takami180

    PROGRESS恋綴3-5(旧続々長編曦澄)
    月はまだ出ない夜
     一度、二度、三度と、触れ合うたびに口付けは深くなった。
     江澄は藍曦臣の衣の背を握りしめた。
     差し込まれた舌に、自分の舌をからませる。
     いつも翻弄されてばかりだが、今日はそれでは足りない。自然に体が動いていた。
     藍曦臣の腕に力がこもる。
     口を吸いあいながら、江澄は押されるままに後退った。
     とん、と背中に壁が触れた。そういえばここは戸口であった。
    「んんっ」
     気を削ぐな、とでも言うように舌を吸われた。
     全身で壁に押し付けられて動けない。
    「ら、藍渙」
    「江澄、あなたに触れたい」
     藍曦臣は返事を待たずに江澄の耳に唇をつけた。耳殻の溝にそって舌が這う。
     江澄が身をすくませても、衣を引っ張っても、彼はやめようとはしない。
     そのうちに舌は首筋を下りて、鎖骨に至る。
     江澄は「待ってくれ」の一言が言えずに歯を食いしばった。
     止めれば止まってくれるだろう。しかし、二度目だ。落胆させるに決まっている。しかし、止めなければ胸を開かれる。そうしたら傷が明らかになる。
     選べなかった。どちらにしても悪い結果にしかならない。
     ところが、藍曦臣は喉元に顔をうめたまま、そこで止まった。
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