高野さん切れ「珍しいな。小野寺の方から襲われんの」
「…良いでしょう別に。どうせこのフロアにいるのは俺と高野さんだけですし」
編集長席のデスクに浅く腰掛けて、椅子に座っている高野さんを見下ろしながらそっと肩に手を置いて噛みつくように口付けた。
「アンタがいつもしつこいくらい触るせいで……足りないんです。責任取ってください……」
高野さんの目をじっと見つめながらそう告げると、一瞬驚いたように目を丸くして嬉しそうに笑った。
「ふうん…責任って、どんな風に?」
「っ……!そんなこと言わなくても分かるでしょう!?」
くっくっと喉の奥を鳴らして笑う高野さんは本当に意地悪だ。分かっていてわざと聞いてくるんだから。
恥ずかしくて耳まで真っ赤になっているだろう顔を見られたくなくて俯いたら、高野さんの手が伸びてきてそのまま強く抱きしめられた。
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