Recent Search
    You can send more Emoji when you create an account.
    Sign Up, Sign In

    Towo_sime6

    ☆quiet follow Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 2

    Towo_sime6

    ☆quiet follow

    最初に書いてたアルヤノ(ジョカワン)の話を置いておく

    アルヤノ(ジョカワン)といいつつ、セーヌとジョカは出てこない
    自宅主人公設定(名前だけ)あります!
    ジョカ→諸星 律(もろほし りつ)
    ワン→皇 かなめ(すめらぎ かなめ)

    うちのヤノシは公式からの答え合わせが出るまで一人称を「我(オレ)」として書いてるのでルビふれない代わりに脳内保管してください

    #アルヤノ
    #ジョカワン

    自覚無自覚ある日のメメントス
    珍しく自ら顕現したヤノシークがきょろりと辺りを見回す。
    何か探しているのだろうか…。

    「今日はあの男は居ないのか」
    「あの男?」

    今日は浅い階層だから自分だけで潜入したが、探索メンバーに良く入る男性といえば、ソイか、リオンか、キー…あとは…

    「お前が恋慕しているあのジョーカーという男だが」
    「っゲホッゴホッ!」

    パーティを編成する際必ずメンバーに入ってもらうせいでつい選択肢から抜け落ちた名前を撃ち出され、死角からの被弾に過去類を見ないほど噎せ混んでしまった。
    銃撃属性はやはり伊達にならない…というか、今、恋慕、と言ったか?

    「れ、恋慕とか、そういうんじゃないよ…憧れ…っていうか、その」

    言い淀む自分に、ヤノシークはからかうように顔を覗き込んでくる。絶対に楽しんでるな、こいつ。

    「ほう?それにしてはあの男を見るお前は恋する乙女さながらの愛らしいものだったがな」
    「…ぅ…うるさいな…」

    つい否定してしまったが、彼の言うとおり、自分はジョーカーに…諸星 律に恋情を抱いている。
    二の句が継げないこちらの本心を見抜いたのか、ヤノシークの高笑いがメメントスに響き渡った。
    …今ので弱いシャドウが周りから逃げてしまったようだ…。

    「フハハ!図星か!我が半身ながら愛い奴だ…その欲望を手放してくれるなよ、お前の成長の為にもな」

    大きな手でぐしゃりと髪の毛を混ぜ返され、思わずよろけてしまった。頭上の仮面があまりにも上機嫌に笑うから、まぁ、鼓舞と受け取っておこう…。
    乱された髪を指で撫で付けていると、肩に愛銃を担ぎ、少しばかり不服そうな声でヤノシークが口を開いた。

    「それにしても残念だ、今日こそは奴の脳天に風穴を開けてやるはずだったのだが…」
    「奴…って、アルセーヌのこと?」

    ジョーカーの使うペルソナ…アルセーヌの名を出した途端、先程の高笑いが嘘のようにヤノシークはムッと顔をしかめ、「そうだ」と一言。しかめた、と言っても、こちらがそう感じただけだが。

    「…ヤノシークって、結構アルセーヌのこと気に入ってるよね」

    少なくとも普段戦うときヤノシークが一番背中を任せるのはアルセーヌだと思う。
    まぁ、それ以外はほぼアルセーヌに口説かれてヤノシークがキレる図が定番化しつつあるのだけど…。
    ただ、最近はそのやり取りもどこか楽しそうに繰り広げられているように、自分には見える。

    「冗談はよせ我が契約者よ…確かに奴の荒々しくも優雅たる戦い方に一目置いている事は認めよう。だが、歯の浮くような…最早歯が溶けるような甘ったるい台詞を毎回投げ掛けられるこちらの身にもなってみろ。耳が腐って敵わん…。大体、奴を気に入っているように見えているのならお前といえど頭を疑う。お前の欲望はまだ志半ばといったところだ、ここで前後不覚になられては困るのだがな」
    「わ、急に長文だ」

    わざとらしくヤノシークは肩を竦めてみせるが、彼は自分なのだ。ヤノシークがこちらの恋情を見破ってみせたように、アルセーヌの話をする彼からは薄く、自分がジョーカーへ向けるものと近しい心を感じ取れてしまった。…これを本人が自覚しているかはさておき。
    思わず小さく笑うと、自慢の銃の持ち手で軽く小突かれた。ちょっと痛いが、彼なりの照れ隠しなのだろうか。

    …ジョーカーのペルソナがこちらのペルソナに好意をよせているのだとしたら…いや…流石に都合が良すぎる、か…。

    少しよぎった希望的な思考を振り払い、一旦今は異世界に向き直る。欲しいものがあるのなら、怪盗らしく奪い取れるようもっと強くならなければ。

    「頑張ろうね、お互い」
    「あぁ、次こそは奴に我の鉛丸をお見舞いしてやるさ」

    さぁ、まずは逃げた獲物を追うところから始めよう。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    Towo_sime6

    PAST最初に書いてたアルヤノ(ジョカワン)の話を置いておく

    アルヤノ(ジョカワン)といいつつ、セーヌとジョカは出てこない
    自宅主人公設定(名前だけ)あります!
    ジョカ→諸星 律(もろほし りつ)
    ワン→皇 かなめ(すめらぎ かなめ)

    うちのヤノシは公式からの答え合わせが出るまで一人称を「我(オレ)」として書いてるのでルビふれない代わりに脳内保管してください
    自覚無自覚ある日のメメントス
    珍しく自ら顕現したヤノシークがきょろりと辺りを見回す。
    何か探しているのだろうか…。

    「今日はあの男は居ないのか」
    「あの男?」

    今日は浅い階層だから自分だけで潜入したが、探索メンバーに良く入る男性といえば、ソイか、リオンか、キー…あとは…

    「お前が恋慕しているあのジョーカーという男だが」
    「っゲホッゴホッ!」

    パーティを編成する際必ずメンバーに入ってもらうせいでつい選択肢から抜け落ちた名前を撃ち出され、死角からの被弾に過去類を見ないほど噎せ混んでしまった。
    銃撃属性はやはり伊達にならない…というか、今、恋慕、と言ったか?

    「れ、恋慕とか、そういうんじゃないよ…憧れ…っていうか、その」

    言い淀む自分に、ヤノシークはからかうように顔を覗き込んでくる。絶対に楽しんでるな、こいつ。
    1564

    related works

    recommended works