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    takayoshi2222

    @takayoshi2222

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    takayoshi2222

    DONE昨日書いた創作BL(後半)
    読み直してません
    「終わり?」
    「…はい、終わりです。ありがとうございました」
    細く長いため息をついて、キャップを被せる。梁はケラケラと「くすぐったかったあ」と笑い、背中を摩る。最後の数行のインクが掠れたが、別に動揺はしなかった。
    書き終わって、ただ安心していた。
    彼の仮説は当たっていたようだ。
    また一つ、恩が増えてしまった。
    「どうなってる?撮って撮って」
    「え、えっと」
    「撮り方分かんない?ここ押すだけ。こう!はい!」
    「あ、はい。はい、チーズ…」
    「いえーい」
    はしゃぐ梁に携帯を手渡され、写真を撮る。随分ご機嫌だ。そんなに喜ぶことだろうか。むしろ迷惑に感じるものでは…。
    「あ、アハハ。すげ〜何これ!ぎっちり!読めね〜」
    「今日は、書くことが多くて…」
    「そっかあ。まあそうだよね。あはは」
    彼はしばらく写真を眺めていたが、満足したのか携帯をしまい、服を着た。
    そして大日の左手を掴む。
    「じゃ、終わったことだし行こっかあ」
    「えっ」
    「一緒に行くって言ったじゃん。忘れたの?」
    「あ、いや」
    咄嗟に否定するが、丸っきり頭から抜け落ちていた。先程の行為の衝撃が大きすぎて。
    というか、自分達は一体何をやって 6635

    takayoshi2222

    DONE昨日書いた創作BL(前半)
    ちょっとおかしい男×日記を書かなきゃいけない強迫症の作家
    酸素が、薄い気がする。
    ここはどこだ。近所を歩いていたはずなのに。
    口が無為に開閉した。肺は苦しいままだ。
    昼に家を出て、日課の散歩をしていたのに、いつのまにこんな時間に、こんな所まで来てしまったのだろう。少ない体力は既に尽きて、焦りだけが重い足を動かす。日は既に落ちて暗く、色とりどりのよく分からない光が霞んだ視界に主張してくる。
    人が多い。騒がしい場所は苦手なのに。
    本当に嫌だ。何故自分がこんな目に遭わなければいけないのか。ああ、嫌だ、嫌だ、嫌だ。…
    目眩がして咄嗟に何かに掴まる。頭上から何か聞こえた気がする。分からない。
    視界がチカチカして、方向感覚も危うかった。その何かは布を纏っていて、その布を力の入らない手で握り締める。先ほどから冷や汗が止まらない。濡らしてしまったらどうしようか、と頭の片隅でそんなことを考える。
    腕に何かが触れる。
    「え。えー。何?誰?」
    「…ひゅ、ひっ」
    頬を叩かれて、顔を持ち上げる。奇抜な格好をした男が見下ろしていた。大日はその男にハッと目を奪われた。白く傷んだ髪をサングラスでかきあげ、無邪気にこちらを見る、その両眼。暗い煤竹色と透き通ったみ空色の、ヘテロ 5787