Recent Search
    Create an account to secretly follow the author.
    Sign Up, Sign In

    drip13p

    @drip13p

    今はディルガイのみ

    ☆quiet follow Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 13

    related works

    recommended works

    のくたの諸々倉庫

    DONEディルガイワンドロライお題「猫」「雪」猫はその命が尽きる時、近しい人間の前から姿を消すと聞いた。
    「……なんだなんだ、今日は随分と甘えたさんだなあ」
     朝起きてすぐ、探ったシーツは冷え切っていて──その事実に眉をひそめるよりも早く、ココアを手にやって来た彼を強く抱きしめる。
    「ほら、こぼれちまうからちょっと離せって。
     ……はは、ほんとにどうしたんだよ」
     今でこそ恋人なんて関係に落ち着いてはいるが、今までにあったことを思うたび、ガイアというこの男は脆く危うい存在だということを再認識する。今日だってしっかりと抱きしめて寝たはずだというのに、本当にいつ抜け出したというのか。
    「君が僕なしでは、死ねないようになればいいのにと思っていた」
    「……そこは『生きられないように』って言うもんじゃないのか?」
    「君がそれを望むのならするが」
    「真顔で言うなよ……」
     はあ、と彼がため息ひとつ。窓の外に雪が積もるほどの気温ゆえか、ほんの数秒空中へと残ったそれすら惜しいと思った。
    「……手放したくないんだ」
    「俺は逃げないさ」
    「信用ならない」
    「即答かよ……なんなら首輪でも付けるか?」
    「僕の趣味を疑われるようなことはしたくない」
    「わが 1028

    のくたの諸々倉庫

    DONE黎明よ、どうか断罪を(完)/ディルガイ
    おわり!
    「残念ながら別人だぜ、あいつは」
    「……本当、なのか」
    「ああ、見た目は俺そっくりだけどな。なんなら俺の生まれ変わりかもしれないが、記憶の引き継ぎに必要な『俺』は今ここにいる。
     つまりは姿形だけそっくりな他人だよ」
     白い部屋。僕が贈ったものだけが、色を持ってそこに佇むこの場所で──僕を見るガイアの目は、さも愉快そうに弧を描いた。
    「ちなみにな、お前今結構危うい状態にあるぞ。ここにいるほんの短い時間以外、前からずっと寝てなかったもんな」
    「……そんな、ことは」
    「あるんだよ、過労死しかけてもなお気付かないとか余程だぞ。
     それとも俺と、ここで一緒に楽しく暮らすか?」
     ──あるいはそれは、僕がそれを拒むのだろうという確信と共に放たれた言葉だったのかもしれない。
     それでもひどく、心は揺れた。彼と一緒に、ここで、永遠に。
    「……それも、いいかもしれないな」
    「っ……おいおい、どうしたんだよお前。そんなにお疲れだったのか」
    「言い出しておいて慌てるな……疲れているのは確かだが、君と過ごせるならそれも、悪くないと思っただけだ」
    「冗談だろ……そうなればお前、もう二度と目を覚ますことなく死ぬ 3518

    makulakamakula

    DONEクリスマスだってのにバレンタインネタ(書きたかったから)
    勢いで書いたので誤字脱字はご容赦下さい。

    パスワードについては次の問題の解答(数字のみ)となっております。

    ガイアくんがラグヴィンド家から家出して毎分80mで歩いて行った。ディルックおにいちゃんがそれに気づき5分後に毎分100mで追いかけた。
    ディルックおにいちゃんがガイアくんに追いつくのはディルックおにいちゃんが出た何分後か。
    薔薇の秘密 温暖な気候とはいえ二月のモンドは寒い。
     ここ数週間でモンドでは風邪が流行し、そしてそれは、西風騎士団も例外ではなかった――

     体がだるいような気がする。
    ただの疲労とは違う気怠さを自覚しつつ、騎兵隊長ガイアは一人黙々とペンを走らせていた。流行り風邪のせいで執務室から一人、また一人と騎士団員が姿を消し、常に人手の足りない西風騎士団は今なら本気で猫の手を借りたいほどに忙しい。何なら今からキャッツテールに行って仔猫を借してくれとお願いするのも有りかもしれない。誰かさんが常日頃から『騎士団は仕事の効率が悪い』と毒づいていたが、いやこれはほんとにまったく、その通りだとしか言いようのないくらい、効率が悪い。
     ふいに目元が霞んで顔を顰めた。ペンを置いて目頭を揉み解すも、数日ベッドで寝た記憶の無い体にはもはや何の効果もない。眠気覚ましにとノエルが淹れてくれた紅茶もすっかり冷たくなり、これはこれでまぁ眠気覚ましと言えるかもしれない。
    8640