暑さ対策 二度寝から目覚めた燐音は今日をどう過ごすか悩んでいた。燐音が休みだからとぐっすり寝過ぎたせいなのか、それとも用事があったのかは知らないが同室の二人は起きたときにはもういなかった。
どちらか一人でもいれば話し相手になってもらったのだが、いないものはしょうがない。静かな空間自体は別に嫌いではなくとも今日の燐音はそういう気分ではない。とはいえ悩んでいるだけだと時間がもったいないのも事実である。
そんなときは運を天に任せた方が早いとばかりにサイコロを振ることにした。丁が出ればパチンコで半が出れば寮にいる誰かに構ってもらおう。さすがにこれだけの人数が住んでいて誰にも出会わないということはないはずだ。いい考えだと燐音は一人で頷くとサイコロを転がした。
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