クリスマスの贈り物【彰冬】【クリスマスの贈り物】
「……こんな筈ではなかったのに、」
口を吐いて出るのは後悔ばかりだ。
彰人と約束をしていたクリスマスデートの日、俺はまさかの高熱を出しベッドに沈んでいた。
意識が朦朧としてスマートフォンの画面すら確認出来ていないが、先程メッセージの通知音が一度だけ鳴った気がする。
おそらく俺が送ったメッセージに彰人が返信したものと思われるが、それを確認する事すら難しい程に身体が重たい。
楽しみにしていたんだ。
彰人と二人でお互いにプレゼントを選んだり、彰人が好きそうな甘いパンケーキの新作を食べに行ったり……色々と資料まで準備をしていたというのに、まさか体調を崩すなんて……
「……あきと……、」
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